TOSS浜松ジャルダン

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産業観光

2008-01-30 20:55:56 | 社会科教育 観光立国
(C)Two-Way/総合/小学校5・6年/社会/観光立国

   「産業観光」


「産業観光」の基本概念を,うなぎパイ工場ツアー,カップヌードル工場ツアー,製鉄所ツアーを通して理解する。

     高山 佳己(TOSS静岡/TOSS浜松ジャルダン)




1 浜松の産業観光「うなぎパイ・ファクトリー・ツアー」

発問1 浜松で有名なものといったら何ですか。

※列指名
「そう,うなぎパイ」
「すきな全国名物土産ランキング。3位うなぎパイ。年間生産量7000万本。うなぎパイを1本ずつずっとつなげていくと地球の直径と同じです。」

発問2 うなぎパイの人気の秘密は何だと思いますか。

※列指名

「キャッチフレーズ『夜のお菓子』です。「出張や旅行のお土産として家庭に買って帰ったその夜に一家団らんのひとときをうなぎパイで過ごしてほしい」まさに食育です。」
「レパートリーも広いのです。
『朝のお菓子 すっぽんの郷』『昼のお菓子 えび汐パイ』『夜のお菓子 うなぎパイ』『真夜中のお菓子 うなぎパイVSOP』そしてこれらすべてを詰め合わせたものが『フルタイム』」
「なんと言っても手作り。パイの生地づくりは,熟練職人の手で行うのです。」

発問3 でもこれだけではありません。最近,あるものを作りました。
    何を作ったのでしょうか。

※列指名

「うなぎパイファクトリーツアー。職人の手作りの様子を見学してもらいます。
 最後は,高級カフェサロンで,お茶とうなぎパイミルフィーユを食べます。
 このような巨大なうなぎパイと一緒に記念写真を撮ることができます。
 2年間で100万人訪れました。」

「浜松には,ヤマハの楽器工場ツアーもあります。」
「日本でたった一つの浜松楽器博物館。世界中の楽器があります。もちろん,ニャティティもあります。向山恵理子さんのコンサートも5月3日に行われました。」

「ホンダのオートバイ工場ツアーもあります。」

「このようにものづくりを観光にすることを「産業観光」と言います。地域の産業を再認識できます。」

2 大阪の産業観光「マイ・カップヌードル・ファクトリー・ツアー」

「カップヌードル。世界の売り上げ累計250億食。」
「世界のカップヌードルです。」
「もちろん,大阪にインスタントラーメン記念館があり,工場見学があります。」

発問4 ただの工場見学ではありません。どのような工夫をしていると思いますか

※列指名

「「マイ・カップヌードル・ファクトリー・ツアー」。自分だけのカップヌードルを作れる体験ができるのです。世紀の大発明。カップに麺を入れるのではなくて,麺にカップをかぶせる工夫を見ることできます。トッピングは5000通り。このようにしてインスタントラーメンができるまでを学習できるのです。」

「このように「産業観光」は,見る・体験する・学習するがキーワードです。」

3 ドイツの産業観光「フェルクリンゲン製鉄所」

「ドイツ「フェルクリンゲン製鉄所」。巨大な鉄,鉄パイプ。」

発問5 鉄。好きな人?

「ほとんどいませんね。」

「ライトアップされた製鉄所。」
「もちろん,高炉見学ツアーもあります。」
「「フェルクリンゲン製鉄所」。世界遺産です。」

「近くにある廃墟となった製鉄所。」
「煙突のロッククライミング」
「ファミリー溶鉱炉登山」
「空手道場」
「ガスタンクダイビング」
「アイアン市民コンサート」
「廃墟となった製鉄所は,アミューズメントパークになっています」


発問6 鉄。好きになった人?


「このように「産業観光」は,産業遺産を再認識できるのです。」

4 浜松の産業観光のアイディア

「平成21年3月。富士山静岡空港開港。大交流の時代。東アジア食の人々がたくさん訪れます。」
「川勝平太学長は言います。
『浜松の企業の技術は芸術で,世界の人の心を魅了する。
格好良く,胸を打つ。用と美が一体になっている。』」
「浜松の産業観光のアイディアをたくさん考えてみましょう。」

【参考文献】
□「観光革命 スペインに学ぶ地域活性化」額賀信 日刊工業新聞社
□「観光につける薬 サスティナブル・ツーリズム理論」島川崇 同友館
□「文化力 日本の底力」川勝平太 ウエッジ
□「ものづくり王国を旅する」昭文社
□「産業観光読本」須田寛 交通新聞社
□「新しい観光」須田寛 交通新聞社
□「新・産業観光論」須田寛・徳田耕一・安村克己 すばる舎
□「産業遺産とまちづくり」矢作弘 学芸出版社
□「日本を変える観光力」堀川紀年 昭和堂
□「新しい観光振興 発送と戦略」 長谷政弘 同文館出版
□「メイド・イン・ジャパンからウエルカム・ツー・ジャパンへ 観光立国が日本を救う」 堀貞一郎 プレジデント社
□「新しい観光 産業観光・街道観光・都市観光」須田寛 交通新聞社
□「ソフトパワー時代の外国人観光客誘致」 島川崇 同友館
□「新たな観光まちづくりの挑戦」 国土交通省総合政策局観光部 ぎょうせい
□「観光学 基本と実践」 溝尾良隆 古今書院 
□「観光学がわかる。」  朝日新聞社
□「数字でみる観光 2006年度版」 日本観光協会 創成社
□「平成18年版 観光白書」 国土交通省編
□「「絵になる」まちをつくる イタリアに学ぶ都市再生」 民岡順朗 NHK出版
□「国際ツーリズム振興論 アジア太平洋の未来」 鈴木勝 税務経理協会
□「観光学入門」中尾清 浦達雄 編著 晃洋書房
□「コスタリカ エコツーリズムの国」辻丸純一 千早書房
□「エコツーリズムってなに? フレーザー島からはじまった挑戦」小林寛子 河出書房新社
□「エコツーリズム さあ,はじめよう」環境省 日本交通公社
□「エコツーリズム教本 先進国オーストラリアに学ぶ実践ガイド」スー・ビートン 平凡社
□「自然保護とサスティナブルツーリズム」ポール・F・J・イーグルス ステファン・F・マックール クリストファー・D・ヘインズ 平凡社
□「海洋観光立国のすすめ こころ美しい日本の再生」中瀬勝義 明戸眞弓美 庄司邦昭 七つ森書館
□「黒川温泉のドン」 後藤哲也 朝日新聞社
□「黒川温泉 観光経営講座」 後藤哲也 松田忠徳 光文社新書
□「観光カリスマ 地域活性化の知恵」  日本観光協会編 学芸出版社
□「花咲くぶらり美術館と小布施の里」 求龍堂グラフィックス
□「小布施ッション 長野県小布施町から洗練された発進力」 セーラ・マリ・カミングス  日経BP出版センター
□指導案「観光立国と都市づくり」杉山裕之
【参考HP】
□海外の産業観光 http://itours.jp/monodukuri/foreign/index.html
□インスタントラーメン記念館 http://www.nissin-noodles.com/
□うなぎパイファクトリー http://www.shunkado.co.jp/factory/factory_top.htm

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