ながらく品切れになっていたハリー・エドワーズ『霊的治療の解明』が復刊されました。
古本がずいぶん高値で取り引きされていたようで、復刊はありがたいことです。
ハリー・エドワーズ(1893-1976)は、「霊的治療(sprit healing)」の最高峰とされる人物です。
難病はもとより、骨折や脊髄湾曲なんかも治してしまうんですからすごいものだったようです。
訳者・梅原伸太郎先生の解説から抜粋。
《霊的治療といえばハリー・エドワーズ、ハリー・エドワーズといえば霊的治療といわれる。この領域に知識と関心を持っている人々は、皆一様に、ハリー・エドワーズを霊的治療における世界最高峰とみなしている。率直に言って、こと霊的治療ということに限って言えば、彼の実績はかつてのキリストの仕事を上まわったと言っても過言ではないであろう。どうもそのような役目を与えられて出現した人物のようであるし、われわれは「なぜ霊的治療は可能か」という問いを、キリストに対して問いかける代わりに、同時代のハリー・エドワーズに問いかけてもよいように思う。近代的知性を備え、条理を尽くした証明とデータを充分に提示し、しかも実際活動において前人未踏の業績を達成し、かつその実践についての方法を普遍化したハリー・エドワーズは、まさにこの問いに答えるのにふさわしい人であったろう。》
《四〇年にわたって彼の前には人の行列があり、手紙の山があった。彼は決して倦まず、いつも快活で、自分の使命を愛していた。多くの人々が彼を聖者とみな していた。公開治療サーヴィスの日があると人々が彼を取りまいて少しでも彼の衣服や身体に触れようとした。それはさながら聖書の一場面を思わせる光景であった。
そんなとき彼には全く聖師めいたふるまいも表情もない。彼の身体には与えても与えきれない「愛」が詰まっていたかのようである。死の数時間前まで患者の ために手紙を書いていた彼は、安楽椅子に腰をかけて休息をとる間にこの世とあの世の境を越えていたのである。八三歳であった。しかし彼は、死の前に、普通の人には必要な死後の安息は自分には必要ないから、帰幽後直ちに自分の治療の仕事を続ける、とブランチに書き残した。とすれば、椅子から立ち上がったとき、彼は再び治療の仕事を始めていたはずである――。》
《ハリー・エドワーズの指導霊としてはルービンの他に防毒殺菌外科手術の完成者であるリスター卿、パスツール、ロシアの外科医メチニコフなどの治療霊や、ローマ・カトリックの高位の聖職者であった霊などが知られている。これらの指導霊の存在は数人の霊媒によって交差的に確認され、有名な心霊画家(霊視した霊の肖像画を描く画家)フランク・リー(Frank Leah)は霊眼に映るままにリスター卿とパスツールの像をエンピツ画で素描している。》
「霊的治療(sprit healing)」と「スピリチュアル・ヒーリング」とは異なります。
前者は、治療を行なうのは「霊」であり施術者はあくまで媒介役です。
スピリチュアル・ヒーリングは、いろいろなものがあります。伝統的な「気功」に類するものから、石だの食べ物だのお札だのにこだわるものまで。アヤシイ商売が行なわれていたりもします。
詳しくは「東京スピリチュアリズム・ラボラトリー 梅原伸太郎文庫」の
「霊的治療について」
をご参照ください。
早いとこヤフオクで売っとくんだった・・・(T_T)
・・・って、冗談です(笑)
ハリー・エドワーズと霊的治療に対する梅原さんの強い思い入れを知る者としては、復刊、まことに目出度いことです。
そう言えば、もう30年ほども前になりますが、ハリー・エドワーズ・ヒーリング・サンクチュアリに、母の霊的治療(遠隔治療)をお願いする手紙を出したことがありました。もちろんハリー・エドワーズはとっくに亡くなっていましたが。下手くそな英語の手紙にもかかわらず、後継の方(名前は忘れました)から非常に丁重な返事をいただいたことを覚えています。もうずいぶん昔のことになってしまいましたねえ・・・。