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叡智と成長

高森光季ブログ

アポーツのお話

2013-03-05 00:05:58 | 断章・随想

 前の記事で、どうも「物質の振動数を上げると不可視領域に移行する」というようなことは単純には言えないという話になりましたが、この表現は、「アポーツ」という物理的心霊現象の説明で出てきたものです。
 アポーツとは、「物体が突然に出現すること」で、「物体引き寄せ」と訳されたりします(「突然に消滅する」のをアスポーツと言います)。似たような言葉で「テレポーテーション」などという表現もありますが、これは「人」が突然別の場所に移動することを指すもののようです。
 数ある物理的心霊現象の中でも、なかなか起こらず、目撃者にとってはとても衝撃的なものです。(サイババさんがやっていたという報告がありますね。トリックも疑われているようですが。)

 いくつか事例を。

 《アグネス・ニコル嬢(のちのガッピー夫人、?-1917)のアポーツ能力はとてつもないものだったようで、ウォーレスの友人がひまわりを求めた時には、高さ約一八〇センチの、根に土のついたものがどっかりとテーブルの上に落ちた。後の話だが、ナポリのマルゲリーテ王女がとげのあるサボテンを求めた際には、二十個以上が出現して後片付けに苦労したというし、アルピーノ公爵夫人が海の砂を望んだ時には、海水やヒトデごと一緒にテーブルにぶちまけられたという[Fodor: Encyclopaedia of Psychic Science, 1933, p,155 参照]。》(自己引用です)

 なんともとんでもないというか、大雑把な(笑い)現象ですけれども、どうもこれを見ると、「どこかから持ってきた」らしいですね。

 『世界心霊宝典』に収められているジャック・ウェバーという物理霊媒も、アポーツ現象を見せています(ハリー・エドワーズ著・近藤千雄訳『ジャック・ウェバーの霊現象』)。
 これはアポーツで出現した物品の写真。



 これも「どこかから持ってきた」ような感じがしますが、証明できているわけではありません(元の所有者からすれば“泥棒”となるかもしれませんね)。
 何にもないところからこれらを「作り出した」という可能性は完全には排除できないわけで、そうすると「アポーツ」ではなくなります。

 「持ってきた」というのがただちにわかる面白い事例があります。ウェバーを椅子にすわらせ、ロープで手と足を固定した状態で、「上着を脱がせる」という現象です。
 マジックショーでやる「縄抜け」ではなく、「上着だけが縄をすりぬける」というものです。ごく近距離のアポーツと言えます。以下はその最中の写真(2枚はそれぞれ別セッションのもののよう)。





 もう何が何やらわからなくなりますね(笑い)。
 どうも、「物質」をいったん「非物質化」して、移動させて、また物質化させているように思われるわけです。
 といっても、どういうことなのか全然わからない。質量を抜いて、振動数を変えて、移動(すり抜け)させて、また元に戻す?


 もうひとつ、これは出典がはっきりせず、私はたぶん故・梅原伸太郎先生から聞いたのだと思うのですが、以前、亀井(「仮名」のシャレ)霊媒というすごい霊媒がいて、誰だかの家で行なわれた交霊会で、京都(?)の何とかさんの池の鯉をここに移動してみせると言って、洗面器を置いて、やったところ、白い雲がテーブル上にもわもわっと現われ、次の瞬間、ばしゃっと鯉が洗面器に入ってばちゃばちゃやった。そして、京都の何とかさんの家に電話して確認したところ、鯉が一匹行方不明になっていた(?)、という話があります。
 もしこれが確かだとすると、生物さえ、生きたままテレポーテーションができるらしい。うむむ……

 ほかにもアポーツの報告例や写真はいっぱいあると思います。

 こういう驚天動地の物理的心霊現象が、スピリチュアリズムのメガ・ウェーブの中では頻発したわけです。

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3 コメント

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亀井三郎 (Momongar_Z)
2013-03-06 02:31:58
 亀井三郎については,実は私も梅原伸太郎氏から聞いたことがあります。
 亀井三郎という人は,第二次大戦後の或る時(いつなのかははっきりしません。おそらく話しの具合では昭和30年前後だと思うのですが)突然ふらりと京都の或る印刷所を経営しているM氏のところへやって来たのだそうです。そしてM氏の家で,M氏の知り合いの旦那集(ごく普通の人たち)数名とともに,物理的霊現象の発現をメインとする交霊会がおこなわれるようになったそうです。或る時などは,物質化した女性の霊を出して見せたのですが,何しろ(おそらく祇園や先斗町で?)遊び慣れた旦那集ですから,その女性の霊の着物の裾をパっと開いちゃったらしいです。そしたら,ちゃんと女性の性器もちゃんとあったという話しです(笑)。
 鯉の件は,高森さんが書かれたのとほぼ同じですが,幾分違ったところもあります。確か,浜松から京都に鯉をアポーツしたのだったと記憶しています。それも,浜松と京都の間でお互いに電話で,それぞれの場所で起こっていることを実況会話しながら。つまり,
浜松:「あ! 鯉がだんだん消えていってます!」
京都:「あああああ゛,なんか,空中にもやもやしたものが出てきて,だんだん鯉の形になってきた! あっっっ! タライの中でバチャバチャ泳ぎだした!」
てな感じだったそうです。

こんなの一度でいいから見てみたいですね。
こんなの見ちゃったら,現代物理学っていったい何なのさ?っていう気持ちになりそうです。

亀井三郎という人はこの件だけで有名なのかと思ったら,実は第二次大戦前から,アグネス・ニコルやジャック・ウェーバーもビックリの,知る人ぞ知る大物理霊媒だったみたいですね。詳しくは,
http://homepage2.nifty.com/tokyo_silver_birch/sub5-F-2-2.html
に書いてあります。
返信する
追伸 (Momongar_Z)
2013-03-06 02:45:04
亀井三郎の人となりや晩年のことは,同じサイトの
http://homepage2.nifty.com/tokyo_silver_birch/sub5-F-2-1.html
に書かれています。
返信する
Unknown (高森光季)
2013-03-06 03:33:34
おお、ご教示ありがとうございます。
鯉の件はMomongarZさんの話の方が正確かもしれません。
ちょっと日本の心霊研究については、勉強が足りてません。反省。
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