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東白川タカブ研究会

岐阜県東白川村でのタカブ(ヘボ・スズメバチ)の
飼育や山村生活をお伝えします。

基礎知識 冬眠と放蜂

2017-08-28 22:18:23 | 女王蜂
冬眠

女王蜂は厳しい冬を乗り切るために冬眠という手段を使い、暖かい春を待ちます。自然界では
朽ち木などの隙間にそれぞれの個体が身を潜めて冬眠しますが、飼育下では小さな箱に複数の
女王蜂を入れて管理します。箱の中に新聞や枯れ葉を詰め込んでおき、そこへ女王蜂を入れる
のですが、女王蜂は新聞紙などにシッカリつかまって体を安定させ羽根を腹側に折り畳んで守
るようにして、眠りにつきます。目覚めるのは4月の下旬頃~5月上旬です。

放蜂
春、冬眠から醒めた女王蜂は、体重が冬眠前の60%ほどまで減少しています。4月下旬から
5月上旬は、木々や草花が一斉に花を咲かせていますから、女王蜂はその蜜を食べて体力を
回復させ、営巣場所を探し始めます。
一方、人工的に冬眠させた女王蜂は、目覚める時期になると入口を網で塞いだ容器へ移します。
冬眠から醒めると、飛び立ってこの網にヘバリつくのですが、そこへ蜂蜜と砂糖水の混合液を
散布してあげると夢中で吸引します。お腹がいっぱいになり体力が回復してくると、外へ出よ
うと小さな容器の中を飛び回り始めます。そこで充分体力が戻ってきたことを確認して、
自然界へ放ってあげます。放蜂の時.、山はツツジなどで彩られています。下の写真は、
目覚めた女王蜂が、いま正に飛び立とうとしている所です。
 

2002年の放蜂(タカブ日記02年5月より抜粋)
朝からどんよりとたれ込めた雲に天気の悪化を感じながら、付近の山並を見回して大きく背伸
びをしていると携帯電話がかかって来ました。電話の主は利ちゃんで、これから天気が悪くな
ってくるから予定を早めて8時に小川さん宅に集合せよとの連絡でした。今日は、現在タカ研
の庶務補佐を勤めてくれている安江孝祥さんが丹精込めて越冬させてきた女王蜂を自然に放す
日なのです。私達「東白川タカブ研究会」は串原村のように、会が保有しているヘボハウスが
ありません。ですから、タカ研のメンバ-が放蜂する女王蜂は、全部が個人のヘボハウスで捕
獲した女王蜂です。こんな事が出来るのも、ヘボ資源の枯渇を本気で心配し、この趣味を末長
く楽しもうという会の主旨に賛同する仲間が着実に増えているからなのです。タカ研は会員の
全てが研究熱心なのですが、安江さんはことにメカにも強く、研究心と実行力に優れた才能を
発揮する方です。今日の参加メンバーは安江さん、小川さん、今井(利)さん、佐藤さんと私
でした。



写真は、今日の放蜂の様子です。
 


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