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原高史 / takafumi hara / signs of memory / ブログ / Blog

現代美術家  原高史

絵画/窓プロジェクト/アートプロジェクト/企画/サイン制作等の活動を
世界各地で展開

壁画4制作開始  原高史 アートの現地点  Wada Fin Arts

2025-06-05 | アート 壁画 絵本
ー6月第2週から100M壁画の制作が始まりますー


6月から9月までの3ヶ月間、銀座金春通りにあるギャラリーWada Fin Artsで、100mの壁画第4弾の制作に取り組みます。
2023年9月現在、これまでに制作した壁画は31mに達しており、最終的には100mで完成させる予定です。

先週、ギャラリーのある金春通りでは「能楽金春祭り」が開催されました。この通りで作品制作や展覧会を行う機会が多く、私にとって特別な場所です。
金春の神様に感謝の気持ちを捧げ、千年の伝統を誇る「奈良金春」の能楽を鑑賞しました。
この場での壁画制作には、神がかり的な感情を取り込むことが必要で、爆発的なエネルギーと静けさから生まれる`何か`を掴み取りたいと考えています。

2022年のパンデミックの際、私はWada Fin Artsでの現地制作に取り組みました。
パンデミック以前は、夕方になると華やかな衣装を纏ったホステスさんたちが集まり、
黒塗りの車やタクシーで溢れる賑やかな銀座の夜でしたが、パンデミックの影響で静寂に包まれ、街の様子が一変しました。
この時に金春通りをテーマに制作したキャンバス作品は、今までの作風とは大きく異なる新たな変化を感じさせるものになりました。
Wada Fin Artsがある銀座金春通りの様々な視点から見える空間を基に、時の流れや人々の不安、変化する価値観、新たな人との距離感を反映させました。
これまでのモチーフである少女、狼、蝋燭などが物語の構成要素となりました。

また、コロナ禍の中で早朝まで制作を続けていたとき、雨の後の朝靄の中の金春通りを歩いていると、
輝かしい太陽の光とともに2匹の鳩が黄金に輝く神がかり的な瞬間に出会いました。

今まで見えなかったものが、暗く困難な時代に見えてくることには様々な意味が込められています。
複雑に変化する現代において、何がどのような形で物語を創作できるのか、敏感に感じ取りながら、
壁の前に立った時から魂を頼りに何かを引き出していこうと思います。






金春通りHPhttps://www.komparu-ginza.com/
金春祭りhttps://www.komparu-ginza.com/festival



2022年 「あの夜とこの世」Wada Fin Arts現地制作  キャンバス アクリル












Wada Fain Arts https://wadafinearts.com/jp/archives/2025/newsjp/%e5%8e%9f%e9%ab%98%e5%8f%b2%e3%80%80%e7%b5%b5%e6%9c%ac%e3%80%8e%e9%9a%8e%e6%ae%b5%e3%80%8f%e5%87%ba%e7%89%88%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b/











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絵本「階段stairs」 原画作品3点が西麻布マンシーズ東京期間限定で展示

2025-05-25 | art cafe 絵本

「小さなノート」シリーズの作品が西麻布マンシーズ東京のCafeに飾られて15年になる。
絵本「階段stairs」の原画作品3点が期間限定で展示されます。
お近くにお越しの際は是非ご観覧下さい。






西麻布マンシーズ東京に階段作品


西麻布マンシーズ東京 https://www.trhd.jp/mancys/








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アフタートーク 映画「花まんま」が楽しみ! 原高史「階段 STAIRS」刊行記念トーク 原高史✕前田哲

2025-04-22 | 映画 絵本 アート



⚫︎アフタートーク 映画「花まんま」が楽しみ!
原高史「階段 STAIRS」刊行記念トーク 原高史✕前田哲


https://youtu.be/LMPF5bNu-40?si=lgzpjMMW52RFb6Uo

アフタートーク 映画「花まんま」が楽しみ! 原高史「階段 STAIRS」刊行記念トーク 原高史✕前田哲
現代美術家 原高史が贈る、ストーリーのない大人のための、文字のない絵本『階段 STAIRS』の刊行を記念したトークのアフタートーク。
原高史と本書の帯に言葉をくださった映画監督の前田哲さん。
映画「花まんま」4月25日全国公開!!




⚫︎原高史「階段 STAIRS」刊行記念トーク 原高史✕前田哲 パート1はこちら

https://youtu.be/GLH2STUX32k



⚫︎原高史「階段 STAIRS」刊行記念トーク 原高史✕前田哲 パート2はこちら

https://youtu.be/YxR1ZoKKNUc



⚫︎映画「花まんま」公式サイト

https://hanamanma.com



⚫︎原高史 絵本『階段 STAIRS』

↓ 求龍堂オンラインストア 
https://bit.ly/3FJNHp6

↓ アマゾン 
https://amzn.to/4jgo9yS








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階段 STAIRS」刊行記念トーク 原高史✕前田哲  絵本『階段』映画『花まんま』

2025-04-19 | 映画 絵本 アート





原高史「階段 STAIRS」刊行記念トーク

原高史✕前田哲 パート1
https://youtu.be/GLH2STUX32k

原高史✕前田哲 パート2
https://youtu.be/YxR1ZoKKNUc


絵本『階段 STAIRS』の帯にコメントを書いて頂いた前田哲監督との刊行記念トークPart1/Part2をYoutubeでご覧いただけます。
是非ご覧ください。








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ベランダ

2025-04-17 | 


絵本『階段』から


ベランダはこの世とあの世の港のような空間。
私のいるどこのベランダにも木があり、空があり、雲がある。
ベランダに出て空を見上げると風と共に動く雲はだんだんとこちらに向かってメッセージをくれる。
見たことのない顔や生き物達、天国に逝った人達が次々に現れては変化して消えていく。
流れの中の一瞬の出会い。同じものは二度と現れてくれない。
運と心のタイミングの重なりはメッセージとなり、思考を生み出してくれる。
ベランダは現実思考から夢想思考に変わる場所。
境界場を居場所にできるのはとても大切。
雲がない空もまたメッセージになる。
この世界は気付けばメッセージに溢れている


















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金木犀に来てくれた鳩

2025-04-13 | 
アトリエの外階段の小さな隙間に金木犀の木が生えている。
金木犀の独特な香りは忘れかけているいろんな記憶を引き出してくれる。
秋の短い時期に外階段が魔法の香りに包まれる。

アトリエの2階まで伸びた金木犀。
その金木犀に鳩が巣を作った。
親鳩がずっと小鳩のことを静かに守っている。
こんな狭い隙間に生える金木犀に巣を作ってくれて`嬉しいな`と思った時に昔のことを思い出した。

私が小学校の頃、母が家の前で怪我をした鳩を見つけて家に連れて帰ってきた。
傷に薬を塗り、ベランダで看病をした。
そして数日後、鳩は空に向かって飛んでいった。
それから数週間後、家の門の横に祖母が植えた木に鳩が巣を作った。
鳩の巣を作るには少し無理がある小さな木に鳩が巣を作った。
風が木を揺らし、その鳩の巣も不安定に揺れている。
母は家の中から「きっと助けた鳩が来たのね。この家の人は安心だからと思って、ここに大切な巣を作ったのよ」と言った。

母の言葉を思い出し、この鳩の親子をそっと見守っていきたいと思った。
何か思うところがあってきっとここに巣を作ったのだろう。
きっと何かを伝えに来てくれたのかもしれない。
なるべく近くに近づかないように怯えないように
生まれた小鳩が飛び立つ日まで知らん顔してそっと見守っていきたい。

秋ではない春に金木犀が昔を思い出させてくれた。













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春のお知らせのはじまりと終わり

2025-04-13 | 



家のベランダから見える11本の桜が毎年春を伝えてくれる。
鳥達も歌いながら春を喜んでいる。
この雷雨で花が激しく散っていった。
晴れの静かな風が桜の終わりを告げる。散り方も切なく美しい




















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言葉のない絵本『階段』ができるまで3

2025-04-12 | 絵本 アート

今回の原画展では絵本の原画と階段になるまでのストーリーを描いた絵の中から数十点選出して壁にランダムに展示した。
絵本「階段」ができるまでのの工程としての展示だったが、物語を解体することで歪みを作りそれぞれの場面に物語を作成させた。




少女がいろんな世界に導かれ進んでいく物語



絵本の原画を展示










階段キャンバス作品






絵本制作後の階段新作作品














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映画 『花まんま』

2025-04-03 | 映画 花まんま


『花まんま』の試写会に行きました。
『花まんま』の短編小説をここまで映画化にしたのは感動でした。
映画の中に引き込まれ記憶やいろんな感情が動きまくる素晴らしい映画でした。
試写会場はみんな泣いて笑って号泣の繰り返しでした。前田監督はすごいです!
是非、多くの方々見て頂きたい感動映画です。













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言葉のない「階段」絵本ができるまで2

2025-03-31 | 絵本 アート
言葉のない階段絵本ができるまで2

ストーリーのある絵を描き続けていく工程でストーリーの中の回想シーンとして階段の絵が生まれた。
この世ともう一つの世界を行ったり来たりするようかのように静かにゆっくりと階段の世界が複雑な物語の世界観をまとめはじめていた。
まるで現実社会に生きる中で心のどこかに持ついくつかの世界があることを絵を通して改めて知る感じになった。

絵本の絵と言葉を仕上げる日が近づき、階段の絵が気になるようになっていた。
導かれるように物語からこの階段のみの絵本に方向転換したいと思った。
入稿日数日前に編集者さんに階段だけの絵本にしたいと伝えた。この思いは取り憑かれたような強い気持ちに支配されていた。
編集者さんに納得して頂き、出版日を延ばしてもらうことになった。
それから階段と少女の絵を無心に描き続けた。
階段の世界に入る感覚に近づくために新たな体感を見つけながら描き続けた。
原高史という小さな存在での制作には限界があり、自己をなるべく捨て、ただ何かを受け入れる存在になることで
何かを見つけ出す存在になりたいと思った。
この階段の作品は今までにない自分のものではない離れたところにある感覚の絵になっていった。
同時期にギャラリーでの壁画制作中でもあった。全く違う感覚で作品に取り組むための切り替えが必要だった。
感覚的には壁画制作は向こうから引っ張ってくるための魂の戦い、階段制作は静かに入って行き、そっと引き寄せるような感覚、
どちらもタイミングを掴めるかどうかが大切だった。
考えを置いて感覚の進む方向に進み、自然に高まる集中からその世界に入り込むためのタイミングを作り出し掴み取る。
雲のように変化する流れの中に潜む`何か`は時々現れてくる。
掴むタイミングを逃してしまえば同じ形では決して現れなくなり、流れていってしまう

世の中は単純ではなく、いろんな感情や与えられ持った内面も含め、世と混ざり合わさることでぐちゃぐちゃになっている。
本来の厳しく残酷な世界で生きるためにルールや共存バランス、なるべくわかりやすくシンプルにしなければいけないという
形式や枠の必要性を人はいつも持たされるようになった。
世のズレを知り、感じ持った美学を持ちながら社会でバランスを保ちながら生きていかなければならない。
身につけられた考えと感覚を少しずつ削っていくことは大変なことだが、絵を描くこと今までとは違った`どこか気持ちいい`
という新たな感覚を実感することができてきた。


*言葉のない階段絵本ができるまで3に続く


































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