笑いとばしたら、心も晴れるさ。

人生、山あり谷あり、壁に耳あり障子にメアリー、
結構毛だらけ猫灰だらけ、おしりの回りは…わりと綺麗っ!!

所在不明の高齢者~家族の事情

2010-08-06 06:27:28 | 日記
所在不明の高齢者が全国で多発している。

その事について海外のメディアが批判したり、
「良識のある日本人」が家族の絆の崩壊を嘆いている。
でも事件性のある失踪ならともかく、
(かっての)家族が音信不通となったとして、
どれだけの人間が行方を追うのだろう?
事実私は実兄が遺体で発見されるまで、
どこで何をしていたのか知らない。
顔も知らぬ父がこの世にいないと知ったのは、
兄の死亡届を出した日に見た兄の戸籍の上でだった。

役所の人が言った
「毎年多く方が共同墓地に入られるのですよ。
(つまり無縁仏って事ですね)
 お兄さんの身元が解ってよかったですね。」という言葉を
とても複雑な気持ちで聞いていたのを思い出す。

もの心ついた頃からこいつには殴られて育った。
ろくに仕事もせず借金ばかりを繰り返した。
母親の関心はこいつばかりに向いた。
母親がいなくなると私から金を取ろうと、
虚偽の自殺未遂を繰り返し、
乳飲み子を抱え夜中に横浜まで呼び出された。
有り金を財布ごと叩きつけ、
「お前とはこれきりだ!二度と連絡を寄こすな!」と縁を切ったあの日、
わずかに残った小銭で帰れる距離まで延々と歩いた。
足は棒のようになり痛かったが、心は晴れやかだった。

あのまま身元不明の遺体であったら、
兄は生存のまま戸籍が残り、
50年ののち、
私は非情な妹として叩かれたのであろう、
良識ある日本人の皆さまから…。
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