開業医として診療をされているDR方から色々な悩み事
の相談を受ける機会がありました。一般の方から見れば、
気楽に診療されているように見える開業医DR方も、実は
様々な悩みを抱えながら医院の運営に従事されているのが
実態ではないでしょうか。
私は、一時期、病院の夜間休日受付のアルバイトを引き受け
たことがありますが、不特定多数の方に対応することの難し
さを体験しました。出来るだけ丁寧に対応しようと心掛けて
いるのですが、救急当番でない日の病院受診依頼に対して、
救急休日診療所の連絡先を伝えても、その場所を私が知らなかっ
たりすると、電話の向こうで逆上する方もおられて閉口しました。
雑談になりますが、今でい言うモンスター患者事例を記しておきます。
1 耳鼻咽喉科医院
十代のアレルギー性鼻炎治療中の患者の父親が、夜間の診療中に
怒鳴り込んできて、「ウチの息子が先生の治療を受けて円形脱毛
症になった!責任をどうとってくれるんや!」
院長先生は父親の興奮ぶりにすっかり気落ちして、投薬した
抗アレルギー薬メーカーMRに連絡。直ちにMRは本社プロダクト
マネージャーと同行し、これまで円形脱毛症の副作用は報告されて
いないとエビデンスを示して説明。この説明にやっと落ち着きを
取り戻した院長DRは、知り合いの皮膚科医院に当該の十代の
脱毛を起こしたと主張する患者の診察を依頼。皮膚科DRが脱毛
箇所を調べ、抜け落ちた髪の毛根を顕微鏡で鑑別したところ、
髪の毛は物理的な力で抜かれたと診断。すると、十代の患者は
「実は父親に押し付けられた勤め先の仕事が嫌で、辞めたい
一心で髪の毛を抜いて、父親に離職を納得してほしかった」と、
付き添いの母親の前で告白。「薬剤による脱毛」ではなく、
精神的な自傷行為の脱毛だったと両親は納得して、耳鼻科医院
院長DRに謝って、問題は解決。
~患者クレームに対しては製薬会社の情報提供&連携、
セカンドオピ二オン医院・病院の紹介が大切だと思われる
事例です。
2 皮膚科医院
数回、通院していた二十代男性患者が来院時に、大学病院DRの
サイン入りで、「皮膚科開業医で投薬された抗生物質軟膏に起因
する薬剤性皮膚炎を発症している」旨のメモ書きを持参して、
「おたくで頂いた〇〇軟膏の為に、顔が痒くて色も変になった。
この副作用の責任をどうしてくれるんですか!?」と、院長DR
にすごい剣幕で威迫。その患者の訪問は頻繁に及び、院長DRは
メーカーに連絡。このケースでも、MRとプロダクトマネージャー
が訪問して、院長DRに自社抗生物質軟膏による過敏性皮膚炎の
報告は可能性として有り得ても、抗原性が低い抗生物質なので
今までそのような副作用報告は無いとエビデンスで説明。
その対応に得心したDRは先の大学病院DRにも問い合わせたところ、
「上記のメモ書きは書いた覚えが無い」と断言されたので、
メモは捏造されたものと判明。
再び受診に来た当該の患者に、院長DRと弁護士が同席し証拠
を示して、今回のクレームは犯罪行為に該当すると説諭すると、
その患者は、「実はお金が欲しくて、難癖を申し上げた」と自白。
それ以降、もうその患者は来なくなったとのことです。
この事例の場合も、製薬会社や病院・弁護士等法律専門家との連
携が大切であることを示しています。
患者さんからのクレームには誠意をもって対応するのが基本ですが
、2の事例では、明らかに金銭要求が目的だったので、このような場合は
弁護士・司直の力を借りて、毅然とした姿勢で対応すべき場合もあること
も、開業医DR様は視野に入れ置かねばならないということだと思われます。
写真 カナダ オンタリオ湖南岸ゴルフ場
同 岸辺付近
の相談を受ける機会がありました。一般の方から見れば、
気楽に診療されているように見える開業医DR方も、実は
様々な悩みを抱えながら医院の運営に従事されているのが
実態ではないでしょうか。
私は、一時期、病院の夜間休日受付のアルバイトを引き受け
たことがありますが、不特定多数の方に対応することの難し
さを体験しました。出来るだけ丁寧に対応しようと心掛けて
いるのですが、救急当番でない日の病院受診依頼に対して、
救急休日診療所の連絡先を伝えても、その場所を私が知らなかっ
たりすると、電話の向こうで逆上する方もおられて閉口しました。
雑談になりますが、今でい言うモンスター患者事例を記しておきます。
1 耳鼻咽喉科医院
十代のアレルギー性鼻炎治療中の患者の父親が、夜間の診療中に
怒鳴り込んできて、「ウチの息子が先生の治療を受けて円形脱毛
症になった!責任をどうとってくれるんや!」
院長先生は父親の興奮ぶりにすっかり気落ちして、投薬した
抗アレルギー薬メーカーMRに連絡。直ちにMRは本社プロダクト
マネージャーと同行し、これまで円形脱毛症の副作用は報告されて
いないとエビデンスを示して説明。この説明にやっと落ち着きを
取り戻した院長DRは、知り合いの皮膚科医院に当該の十代の
脱毛を起こしたと主張する患者の診察を依頼。皮膚科DRが脱毛
箇所を調べ、抜け落ちた髪の毛根を顕微鏡で鑑別したところ、
髪の毛は物理的な力で抜かれたと診断。すると、十代の患者は
「実は父親に押し付けられた勤め先の仕事が嫌で、辞めたい
一心で髪の毛を抜いて、父親に離職を納得してほしかった」と、
付き添いの母親の前で告白。「薬剤による脱毛」ではなく、
精神的な自傷行為の脱毛だったと両親は納得して、耳鼻科医院
院長DRに謝って、問題は解決。
~患者クレームに対しては製薬会社の情報提供&連携、
セカンドオピ二オン医院・病院の紹介が大切だと思われる
事例です。
2 皮膚科医院
数回、通院していた二十代男性患者が来院時に、大学病院DRの
サイン入りで、「皮膚科開業医で投薬された抗生物質軟膏に起因
する薬剤性皮膚炎を発症している」旨のメモ書きを持参して、
「おたくで頂いた〇〇軟膏の為に、顔が痒くて色も変になった。
この副作用の責任をどうしてくれるんですか!?」と、院長DR
にすごい剣幕で威迫。その患者の訪問は頻繁に及び、院長DRは
メーカーに連絡。このケースでも、MRとプロダクトマネージャー
が訪問して、院長DRに自社抗生物質軟膏による過敏性皮膚炎の
報告は可能性として有り得ても、抗原性が低い抗生物質なので
今までそのような副作用報告は無いとエビデンスで説明。
その対応に得心したDRは先の大学病院DRにも問い合わせたところ、
「上記のメモ書きは書いた覚えが無い」と断言されたので、
メモは捏造されたものと判明。
再び受診に来た当該の患者に、院長DRと弁護士が同席し証拠
を示して、今回のクレームは犯罪行為に該当すると説諭すると、
その患者は、「実はお金が欲しくて、難癖を申し上げた」と自白。
それ以降、もうその患者は来なくなったとのことです。
この事例の場合も、製薬会社や病院・弁護士等法律専門家との連
携が大切であることを示しています。
患者さんからのクレームには誠意をもって対応するのが基本ですが
、2の事例では、明らかに金銭要求が目的だったので、このような場合は
弁護士・司直の力を借りて、毅然とした姿勢で対応すべき場合もあること
も、開業医DR様は視野に入れ置かねばならないということだと思われます。
写真 カナダ オンタリオ湖南岸ゴルフ場
同 岸辺付近
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