空を見上げて

日々の暮らし

七夕

2019-07-07 20:06:50 | 日記
七夕と、地元の信玄公祭りの時はいつもお天気が悪いです。
今日も、雨は降っていませんが、空はどんより。
いつもは遠くに見える富士山も姿がありません。


七夕の季節になると、いつも思い出すことがあります。
それはもう二十年くらい前になりますが、叔母(私の父の一番下の妹)のお見舞いで仙台に行った時のことです。
叔母は、生まれてすぐに母親が亡くなったので、父親に育てられていました。
とにかくわがままな人で、私が物心ついた頃もいろいろな問題を起こして、その度に両親が尻拭いをしていたのを見てきました。
何よりも母にすごく冷たく接するのが、子供心にも許せなかったのです。

その叔母も東北の人と結婚して、旦那さんの実家に入りました。
そこでたくさんの苦労をしたことが、少しずつ叔母を変えていったのか、柔らかい表情が見れるようになりました。
何よりも、母のことを実の母親のように慕ってくれるようになっていました。

その後離婚して、働きながら一人で暮らすようになってしばらくして病気が発覚しました。
ALSでした。

私がお見舞いに行った時は、言葉がうまく話せない状態で、文字ボードを使っての会話でした。
一生懸命に文字を探して伝えてくれました。
一番最後に私に言ってくれたのは、『ねえさん(私の母)のかみのけがうすくなった おかあさんだいじにしてあげて』でした。


それから二ヶ月程して、叔母は亡くなりました。


病室を出るとき、もう一度振り返って見た叔母の顔と、仙台の街中に数えきれないほど飾られていた七夕飾りが、今も目に焼き付いています。