タビーを迎えて今日でちょうど一年だ。 子猫の世話は久しぶりだし、手伝ってくれる猫もいない。が、心配したほどでもなかった。 タビーは本当に手のかからない子で、私の言うこともよく理解してくれるから。
タビーのことを知る何日か前に、亡き両親の夢を見た。 2人が笑いながら「もうすぐ◯◯君が行くよ。」と言うのだ。「◯◯君」がうまく聞き取れなかったので聞き返したが教えてもらえなかった。
私には特に忘れられない猫が3頭いる。そのうちの誰かなのかそれすらもわからない。しかし、短い猫生の貴重な時間を私と過ごしても良いと生まれてきてくれるのなら、どの猫でも「ありがとう」でしかない。
友人K氏が5頭の子猫を連れてきた時、私は夢のことが頭の片隅にあったので困惑した。どの子を選べば良いのか?
「男の子」であることは決めていた。男の子は4頭だ。毛色や柄は思っていたものと違っていた。 どうしよう!と困っていた時に浮かんだのが「うちの子はしっぽが長い…」だった。
子猫たちを見ると、1頭だけしっぽを真っ直ぐ伸ばしていた。あとの4頭はしっぽを丸めて隠していた。
他の子猫よりも心持ち小さいけれどしっぽの長い猫をもらうことにした。
この猫がタビーだ。
両親が夢で告げた猫がタビーなのか、両親の夢はただの夢で何の意味も無いものなのか、私には全くわからない。
タビーは◯◯君なのか? いくら考えてもわからない。わかっているのは、タビーはタビーだっていうこと。そして私はタビーが大好きだということ。
タビー、もっともっと楽しもうね。