カラー咲く昼なほ暗き道標
からーさく ひるなほくらき みちしるべ
カラー:初夏 植物
海芋(かいう)
甲虫に「みちしるべ」という季語がありますが、
こちらは道標の方です。
湿地を好む宿根草。
艶のある葉の間から長い花茎を伸ばす。
花は棒状の両性花だが、
これを包む仏炎苞(ぶつえんほう)が
純白ですがすがしい。
苞の重なる部分をシャツの衿に見立てて
カラーと呼ぶようになった(角川俳句大歳時記)
雨曇りの日、時おり木立に日は差し込むものの
小川の周辺は薄暗い。
そんな時、純白のカラーが、
ひときわ目をひく。