春烙

寒いなあ…

四神伝ワールドへようこそ

2009年07月14日 19時42分16秒 | 四神伝ワールドへようこそ(『夢幻世界』)

  1.『四神伝』の世界へようこそ!


……ここ、どこだろう?
 怪しげな森の中へと迷い込んできた、一人の男性と5人の少女たち。
「なんだか暗いね~」
「今何時だ? さっきまで明るかっただろ??
 6人の中でただ一人だけの男性・天風零が言い、少女たちは周りを見渡した。
「たしかに、兄さんのいうとおりですね。今は夜でしょうか?」
「さぁな、薫。けど、もしそうなら、危ないな」
 と、零の妹である真希が、周りの木を見ながら首を傾げていた。
「(あれ? そういえば、この森見たことあるような……)」
「とにかく、この場所から離れないと」
 と歩き出そうとした、その時。

 ガサガサッ
!!
 茂みから音が聞こえ、驚いている6人。
な、なにっ!?
 足音が響き、3人が身構えていた。
「――なんだ。人じゃねえか」
 茂みから現れたのは、オレンジ色の髪で髪型がトラのようで、2m近い男だった。
「敵だと思ってたが、違ったか」
「(あっ、この人は!)」
「お前ら。どうやってここに来た?」
「どうやってって……いつの間にかいたというか
 なぁ? と零が言うと、少女たちは頷いた。
「あ? ひぃ、ふぅ、みい……」
 人数を数え、「なるほどな」と一人で納得する。
「あの猫の言ったとおりだな――お前ら、別の世界から来ただろ」
 男の言葉で、またも驚いてしまう。
「ここは、どこなのですか?」
「ここは『妖怪の里』。そして、お前らがいる、この世界は『四神伝』だ」
やっぱり!
 と、真希が声を上げて、男の方に近づいていった。
「では。貴方様は、高岑佑希さんですか!!?」
「ああ、そうだ」
まじかよっ
トリップ、しちゃいましたね。わたし達」
 零と次女の薫は、顔を見合わせてため息をついた。
「生で見ると、やっぱりカッコいい!!」
「野生的な人……ステキ!」
「背が高い――!」
「あ、あの、わたしっ! 貴方のファンになりました!!」
 真希の他に、末女の恵・春日望美・元宮あかねが佑希の近くに寄って感激の声を上げていた。
ファンにならなくていいからっ
「なんで女ってのは、そういうのに感動するんだ?」
「それは同感だな、零」
「おれを知ってるのか??」
「一応な。お前の隣にいるのは、次女の薫」
 当たっていますねっと、薫は目を見開いていた。
「俺の周りにいるのは、長女の真希・末女の恵。『遥か』の春日望美と元宮あかね」
キャ――!
うるさいっ!!
 佑希に怒鳴られ、さらに感激の悲鳴を上げる薫以外の女性たち。
「これだから女ってのは、苦手なんだ」
ははっ、たしかに
 佑希の言葉に、零は顔を引き付けていた。
「まぁ、ここにいてもなんだ。家に来るか?」
「高岑さまの家にですか!?」
「キャー! 育った家にいける――!!」
「他の人にも会えるかな~」
「うーん。実というと、おれも会ってみたい奴がいるんだよな――」
 様々な期待をしながら後ろをついてくる異世界の人たちに、佑希は呆れて深くため息をついた。



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1 コメント

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Unknown (天風)
2009-07-19 21:40:09
コメントに来るのが遅くなってしまってすみません…!
たくさんのコラボ小説本当にありがとうございます(><)
ものすごい早いペースに嬉しい悲鳴を上げております(笑)
お兄ちゃんの疲れ具合とか、次女の冷静さとか。
末っ子や長女のほわわん具合に癒されておりますvv

春野さんのお家の面々と、賑やかに過ごせているようで嬉しいです。
どうぞこれからも仲良くしてやって下さいませ^^
素敵なコラボ、ありがとうございます!
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