晴れ、時々ダイアリー

ええがね!『グッモーエビアン!』 7

実はもう地元情報がないのですが、
涙なしでは観られない僕の大好きなシーンがこのあとも続くので、
お話しせずにはいられません。
m(_ _)m

街歩きを楽しんだ後、2人はドーナツ屋さんに入ります。
ヤグのプロポーズの話で、会話が弾みますが、
トモちゃんがふと漏らした、
「ヤグちゃんみたいな人がお父さんだったら、毎日楽しそう」という言葉に、
ハツキの様子が一変します。

「ごめん、何か悪い事言っちゃったかな。」
ハツキは「別に、大丈夫」と答えますが、笑顔は消えています。

「じゃあさ、もっと話そうよ。私もハッちゃんに伝えておかなきゃいけないことあるし。」
と懸命にその場をとりなそうとするトモちゃん。

「ハッちゃんちみたいに、楽しい家族だったらなって」
トモちゃんは、ヤグのように家庭を明るくしてくれる人に心から憧れていたのです。
しかし、ハツキの目には、そんなヤグの姿が、
心配する家族を顧みない自分勝手な男としか映らなくなっていました。
「トモちゃん、何にもわかってないよ!」
今日ハツキを誘ったトモちゃんの胸の内が、ハツキにはもう見えなくなっています。

「ごめん…」
思いもしなかったハツキの怒りに、トモちゃんはただ謝るしかありません。

ハツキは、トモちゃんを残して、店を出て行ってしまいます。
後に残されたトモちゃんは、声を押し殺すようにただ一人涙を流すのでした。

この場面は、能年さんの名演技が特に光っているシーンだと思います。

ある悲しい決意を秘めながらも、楽しそうに振る舞おうとするはかなげな笑顔。
親友の思いもよらない反応に、隠せない戸惑いの表情。
自分の心が届かないもどかしさと、切なさ。
思いが遂げられなかった悲しみと悔しさの入り混じった涙。

1つだけでも容易ではない感情表現を、
この短い時間で流れるように見事に演じ切っていると思います。

コメント一覧

スウィート勉(べん)
http://yaplog.jp/smakiku52/
>千円借りたジョニーさん

こんばんは。

ハツキと一緒にトイレ掃除をしている時に、トモちゃんがはじめてちょっとだけ暗い表情を見せますね。その意味がここへきて、ああ、そういうことだったのか、と気付かされます。
明るく振る舞っていたトモちゃんが健気で、何度観ても泣けてしまいます。
スウィート勉(べん)
http://yaplog.jp/smakiku52/
>片隅の男さん

こんばんは。

能年さんが褒められたり、能年さんのいい評判を聞いたりすると、自分のことのように、いえ、それ以上に嬉しいですよね。
そんな女優さんに巡り合えることなんて、めったにあるもんじゃないと思います。
スウィート勉(べん)
http://yaplog.jp/smakiku52/
>Heart of Angelさん

こんばんは。

この映画を初めて観たのは、ぼくがまだ「あまちゃん」と「カラスの親指」しか知らなかった頃ですので、こんなに悲しそうに泣く能年さんを見るのは初めてでした。女優さんですから、泣くシーンを演じるのも当然なのですが、当時は能年さんが本当に泣いているように思えて、ショックを受けた覚えがあります。
千円借りたジョニー
ともちゃんの気持ちを想うと…
切ない。
涙がこぼれます。

一番の見どころ!
素晴らしい演技です。
片隅の男
>スウィート勉さん

おはようございます。
このシーンから始まる一連のトモちゃんの物語は、この映画の本当の見どころですよね。
ここからは、観客の想像力によって画面では見えないトモちゃんの物語を感じるようになる気がします。
能年さんのファンになってから見てみた当時の映画評に、「トモちゃん役の女優さんが素晴らしい!」というようなコメントがたくさんあって、すごく嬉しかったです。
Heart of Angel
http://yaplog.jp/heart_of_angel/
>スウィート勉(べん)さん
このシーンは悲しいし、能年さんの演技が光りましたね。それまで明るいキャラだけに見えたトモちゃんの、本当の悩みも痛みも、ハツキにも観客にも見えてなかった。そのどんでん返しが刺さる演出と、能年さんの演技が素晴らしかったです。
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