晴れ、時々ダイアリー

『カラスの親指』 -能年写真館・特典映像編- 7


「未公開シーンの点と線」(いつもとちょっと違う雰囲気で)


予告編に出てくる、やひろとタケさんのシーンです。

「もう騙されちゃってるもんね」


「俺が?」


しかし不思議なことに、このシーンは本編では使われていません。

不思議といえば、
本編ディスクの「特典メニュー」に収録されていた、まひろがタケさんのふとんに潜り込む未公開シーン。

「ねえ、起きてる? 貫太郎さんのいびきがうるさいから、逃げてきたの」


「ここで寝る。ダメ?」


カットされたシーンはたくさんあっただろうに、なぜこのワンシーンだけが特典として選ばれたんだろうと、これも少し不思議に思いました。


そして、特典ディスクに収録されている別の未公開シーン
ふとんに潜り込んだ夜の次の日の朝みたいです。

洗面台の前でタケさんが、「なあ、お前の妹は何なんだ」と呆れながらやひろに問いかけるところから始まる、5分半の長回しです。

これを観て、やっと点と点が繋がりました。

このシーンの最後に、さっきの「もう騙されちゃってるもんね」「俺が?」が出てきます。その理由が明かされるのですが、これはちょっと笑えます。

つまり、まひろがタケさんのふとんに潜り込んだ次の日の朝、タケさんはやひろとの会話から、ゆうべ、自分がまひろに騙されたことを知って驚く、という筋書きがあったんですね。

では、なぜこのくだりが、ばっさりカットされてしまったのでしょうか。

洗面台の前のシーンでは、河合家でまひろがどんな幼少期を過ごしたかが、やひろの口から語られます。それは、本編を観て僕がまひろに抱いたイメージとは、少し違ったものでした。

つまり、
(また僕の、勝手な想像と思い込みですが)
まひろがタケさんのふとんに潜り込むシーンを使うのであれば、その理由(つまり“オチ”)を説明するために「もう騙されちゃってるもんね」のシーンが必要になり、そのためには、洗面台の前のシーンから始めないといけない。
しかし、そこではまひろの悲しいほどに健気な生い立ちが語られるため、エンディングまでにすっかり明るくなるまひろの姿とは、すこし違和感がある。
しかも、これらのシーンを加えると上映時間が170分近くに達してしまい、これではさすがに長すぎる。
そこで、編集作業の最後の最後で、断腸の思いでこの一連のシーンをカットせざるを得なかった。
ただ、完全にお蔵入りにするのはあまりにも惜しいので、特典映像として、ディスクのあちこちに散りばめた…
と、いうのはどうでしょう。

あは、
いつもの僕の思いこみと知ったかぶりです。
きっと、真実は別のところにあるのでしょう。

失礼しました。

コメント一覧

スウィート勉(べん)
http://yaplog.jp/smakiku52/
>バイク馬鹿さん

こんにちは。

周りから何を言われても、
確固たる自分の信念を貫き通す勉さんは、
僕の心の師匠です。

僕のH.N.も、「スマート勉さん」から頂きました。
!(^^)!

今後のますますのご活躍を期待しています。

バイク馬鹿
http://yaplog.jp/yusei0428/
こんにちは♪


あちこちで勉さん(塩見さん)復活の事書かれてますね♪嬉しいです!


また塩見さんの演技が観れるんですね♪今から楽しみです!


スウィート勉(べん)
http://yaplog.jp/smakiku52/
>Heart of Angelさん

僕が初めてこの映画を観た時の印象は、想像していた以上に能年さんにスポットが当たっていたことです。初めから、能年さんありきで書かれた脚本のように思えるくらいでした。

この映画の役作りで長い髪を切ったことは、恥ずかしながらつい最近知りました。あまちゃんから入った僕は、アキの印象が鮮烈すぎたせいか、やはりショートヘアの方が好きです。

せっかく撮影したシーンが本編で使用されないということは、いつの世も、どの作品にもあることですが、それを承知で演技に挑む役者さんは、本当に大変なお仕事をされているのですね。


Heart of Angel
http://yaplog.jp/heart_of_angel/
>特典映像のこの未公開シーンについては、2012年2月に撮影現場会見をしたとき、能年さんが挨拶の中で 「阿部さんの布団に入るシーンが緊張した」と初々しく言って笑いを誘い、阿部さんも「僕もドキドキした」とフォローしましたね。このやり取りが面白くて芸能ニュースのヘッドラインになるほどでした(この頃の能年さんは朝ドラヒロイン抜擢前の新進女優に過ぎず、記者のハートをつかむ不思議な力はすでにあったのですね)。
この会見は劇場公開の8ヶ月前で、フィルムは撮影してあっても完成版はまだなく、能年さんもこのシーンがカットされるとは知る由もなかったでしょう。
能年さんの印象に残るのも当然のシーンで、会見で出たて知れ渡ったた形になったし、ソフトでは未公開特典映像になったのは当然でしょうね。
むしろ何故カットされたかですが、なにしろ劇場映画として長尺で、カットされたシーンも他にあったでしょう。出来のいい演技のシーンでも、削っても筋は分かるというシーンはカットされやすいですね。
本シーンがあればまひろのキャラが一層印象深くなっていたので残念ですが、劇場公開版でも充分まひろにスポットが当たっていたので仕方ないですか。
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