オールドレーシングカー談義

1950~1970年代のレーシングカー、その他のマシーンについて語り合うブログです

泳ぐ内視鏡・「ミクロの決死圏」

2011-06-24 | log・レーシングカー他

泳ぐ内視鏡で胃と大腸撮影小型カプセル、がん診断に

 遠隔操作で体内を“泳ぐ”小さなカプセル内視鏡(愛称・マーメード=人魚)を龍谷大理工学部や大阪医科大などのチームが開発し、人間の胃と大腸の撮影に成功したと21日、発表。
 チームによると、駆動力が強く、体を横にした状態で大腸内を肛門側から逆行させることに世界で初めて成功。自走式のカプセル内視鏡で大腸を撮影したのも初めて。従来では撮影が難しかった小腸を含む、食道から大腸までの全消化管を、数時間で検査できるようになる可能性がある。
 大塚尚武龍谷大名誉教授は「小型で容易にのめる。患者の負担を減らせる上、内視鏡の向きや場所を精密に制御でき、がんなどの正確な診断につながる」としている。
(山梨日日新聞)

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ということで、要するにCONTAC600大の泳ぐ内視鏡です。内臓の動きで送り出される内視鏡は出来ていましたが、とうとう自分で泳ぐ内視鏡の登場です。日進月歩ですね。ところで、色々な報道を探したんですが、バッテリーについて書いてあるものがありませんでした。内部バッテリーで足りるのかしら。
 ところで人体内部を泳ぎ回る潜水艇と云えばプロメテウス号。「ミクロの決死圏」ですね。あの映画が上映された時、私は小学6年でした(1966年)(*)。「2001年宇宙の旅」の2年前だったと思います。これに引けをとらない素晴らしさだったと思います。「ミクロの決死圏」そのものはアシモフの原作でした。それよりも、その時私にとって印象的だったのは、しばらくして見たTVの鉄腕アトムでアトム達が小さくなって人体の中を動き回るストーリーが、放送されたことです。しかも、番組中に「このストーリーは以前に発表された鉄腕アトムの話を元にしたものです。」というテロップが入ったことです。文面の記憶はあやふやですが、意味はこういった事です。つまり「ミクロの決死圏」を真似したのではないと。わざわざ念を入れた訳です。
 その後、`70年代後半(`80年代だったかも知れません)になってイベント情報誌のピアを読んでいると、手塚治夫人のインタビューが載っていました。それには、
     ・ミクロの決死圏の映画製作に手塚治氏が参加するように依頼されたこと
     ・国内のアニメの仕事が忙しくこの依頼を断ったこと
が書かれていました。つまり、米国側は手塚氏のアイデアのオリジナリティーを尊重していたのではないでしょうか。手塚治、アシモフ、「ミクロの決死圏」がなければ、NHKの「脅威の宇宙人体」のCGも今回の内視鏡ロボットも存在しなかったでしょう。SFもアニメも技術も、文化の一環だということでしょうか。この話延々と続きそうで・・・・



      プロメテウス号

(*) 「ミクロの決死圏」の公開年は1966年でした。1年ずれて記憶していました。お詫びして訂正いたします。----(6/23)
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 「ミクロの決死圏」と鉄腕アトムとの関係ですが、以下の様な記述が見つかりました。
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右のサイトを参照させて頂きました------>MOVIEWALKER

「FANTASTIC・VOYAGE(幻想的航海)」 (投稿日:2009/6/27) 

 現在までに幾多のSF映画が撮られてきましたが、人体の内部に入ってしまうというアイデアは日本のアニメ「鉄腕アトム」の吸血魔団・37度線の怪物を原案にしています。物語は共産圏から亡命をはかった東欧の科学者が東側工作員の襲撃により、クモ膜下血腫に陥るのですが、アメリカ合衆国当局は人体ミクロ化の権威である博士の生命を救うために、脳外科医デュバル以下5名が一時間という時間の猶予の中でミクロ化した特殊潜航艇に乗り込んで、博士の脳の血腫を除去するために人体内部の冒険に挑むのです。

 映画の原題である「FANTASTIC・VOYAGE(幻想的航海)」通りの美しくも不気味な映像を、CGなどがない時代にデザインしたのはサルバドール・ダリであり、20世紀屈指の芸術家のファンタジックでシュールなデザインを科学的リアリティを以って映像化した特殊効果が見事です。勿論、私は見たことがありませんが、人体の動脈、心臓、肺、リンパ管、血液の流れ、血球の動きなどは医学部の教材にもなりそうな感じです。「ミクロの決死圏」の後、1980年代にスピルバーグが製作した「インナースペース」のSFXと見比べても決して見劣りすることは無いSF映画必見の傑作です。
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 手塚治氏のアイデアが、「ミクロの決死圏」の映画製作の
前にあったことは確かみたいです。私は、映画の中の様々の物がダリのデザインだということは知らなかったので新鮮でした。只、このアイデアが手塚治氏のものであることは確かでしょう。でもnothinng new under the Sun でして、影響を与えたものがあると思います。それがディズニー映画の「ピノキオ」だと思うのです。終戦直後から手塚治氏がディズニー映画を熱心に観て、自作品に取り入れていたことも確かだろうと思います。そしてアトムの顔が、ピノキオの影響を受けている?そして鯨の腹の中にゼペット爺さんとピノキオが呑み込まれ、くしゃみさせて脱出する。そのストーリーを鉄腕アトムのストーリーの参考にしても、コピーにはあたらないと思います。様々なクリエーターが影響を与え合っている姿を楽しむのも一興ではないですか。

     


高田馬場で鉄腕アトムが誕生のシーンに重ね合わせることも可能?
                      
ワルガキだったピノキオが「良い子」になるにつれ、アトムに似てくると思いません?
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