こんにちは。
アナタに明日への希望をお届けする「情熱の女」カウンセラー もるもです。
昨日の記事に引き続き、B'z”BANZAI”の歌詞分析記事を書きます。
1番までの歌詞は、愛する女性が夢に向かって主人公のもとを離れて行く場面で
主人公が彼女に向かって「出会えた奇跡を祝おう」とエールを送る内容でした。
しかし、昨日も触れましたとおり
1番のサビの最後で「敵も味方もないぞ」との歌詞が出てきたことで
2番の内容が1番とは変わる事が暗示されています。
2番の歌詞はこう始まります↓
「乱暴に回ってるこの星で 生き延びてる
君と僕とが交わりあえたのは 運命なんでしょうか?」
これまで彼女と主人公の2者間だった歌詞の世界が広がり、「乱暴に回ってるこの星」=地球になりました。
しかし、1番の歌詞からはどう見ても日本国内で普通に出会ったはずの2人の世界の中に
なぜ突如地球レベルの話がカットインして来たのでしょうか?
その答えは次の歌詞を読むと分かります。
「分岐点 交流点 出発点 そして終点
地雷のように埋められてる」
「地雷」という言葉の登場により
1番のサビの最後の「敵も味方もない」という表現は
国同士レベルの敵・味方の話を示唆していたことが分かります。
そして「乱暴に回ってるこの星」という表現によって
国同士の戦い・争いが尽きない、決して平和でない世界において
君と僕が出会えて(出発点)、充実した時間を過ごすことができて(交流点)、今いったんの別れを迎える(分岐点)こと
それ自体が奇跡であり、運命的な出来事なんだと伝えています。
そして彼女が去って行く今、主人公はどうするのかというと・・・
「翻る旗を胸に僕は
戦わないで感謝してみよう」
「翻る旗」に象徴される争いの中
主人公は「戦わないで感謝する」ことを選びます。
しかし、もともと主人公は彼女と争っていた訳ではないのに
なぜ「戦わない」と言い出したのでしょうか?
ここで「僕」という主体は既に1番の歌詞の主人公ではなく
「組織」や「国家」を象徴する表現に変わっていることに気づきます。
企業間の収益・シェア獲得に向けた争い
国家間の覇権争い
そうしたあらゆるレベルの争いから解放されようという
視座の高いメッセージです。
なぜ、急にこんな視座の高いメッセージが出てきたのでしょうか?
このポイントは、稲葉さんの歌詞を普段から読んでいないと理解が難しいところですが
稲葉さん歌詞のバックボーンを貫く価値観として、こういう考え方があります↓
「男女の恋愛における愛憎と組織・国家レベルの競争の根っこにあるものは基本的に一緒」
「一人ひとりの思いや行動が組織・国家レベルの意思や行動につながっている」
こうした価値観は、近い時期にリリースされている「愛のバクダン」や「愛と憎しみのハジマリ」の歌詞にも表れています。
この考えに基づき、一人ひとりが「大事な人との出会いを奇跡と思って感謝する」「戦いや争いを手放して行く」ことを稲葉歌詞は提唱します。
とても遠回しな表現ではありますが
聴き手のマインドに働きかけることによって世界平和に繋げようとする
いかにもミュージシャンらしいアプローチの仕方です。
・・・でも、この曲がそんな壮大なテーマを伝えたかったなんて
おそらく稲葉さんの歌詞を真面目に聴いている変人(ここに1人いまーす笑)しか気づかないと思います。
同じく世界平和を歌った”Imagine”や"We're the world"などの歌詞に比べると、だいぶ伝わりにくいアプローチではあります。
しかし、それこそ稲葉さんの本当に狙っていることで
正面から「世界平和だ!」「人々は争いをやめて分かり合うべきだ!」と声高に主張することより
一人ひとりの日々の思いや行動を「感謝」や「争いを手放す」に変えることの方が本質的かつ効果的なアプローチだと
本能で知っているんだと思います。
そのためにアーティストとしてできる事をやる。
そういう稲葉さんのプロ魂や矜持が表れているのが”BANZAI”の歌詞なのです。
”BANZAI”の歌詞はこの後も続きますが、本日は一旦ここで分析を終了します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
東京は冷たい雨ですね・・・。素敵な日曜日の午後を。
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