明日また陽が昇るなら −カウンセラーもり あずさ(もるも)のブログ−

プラトニックだからこそ伝わる「道ならぬ恋」 -B'z "Nightbird"より-

最近、また歌詞分析欲が高まって参りました。

 

秋が深まってきたせいでしょうか・・・?

 

そういえばかなり寒くなったし、乾燥度合いも高まってきましたね。

 

日もだいぶ短くなってきて、夜が長くなってきています。

 

そんな秋の夜長に思うことの定番と言えば・・・

 

そうです。

 

「恋」でございます。

 

しかも、

 

「道ならぬ恋」

 

・・・B'zは数々の道ならぬ恋ソングを輩出していますが

 

表題の「Nightbird」はその中でも最もプラトニックというか

 

既婚女性に恋してしまった主人公が、夜に彼女を思う気持ちを歌った内容です。

 

彼女は既婚者であり、夜中を共に過ごす事はできない関係です。

 

その関係へのもどかしさ、逢いたい気持ちを託すように

 

自らが鳥になって、彼女の住む家に飛んでいきたい。

 

そんな切ない主人公の想いがサビで見事に表現されています。

 

”月の明かりに羽をひろげ 飛んでゆこう

あなたのもとへと風を切り まっすぐに”

 

しかしそんな願いは叶うことがなく、朝が来ると

 

”朝日とともにまた迷いが 生まれてきて

めまぐるしい時の中へと紛れてく”

 

「・・・こんな道ならぬ恋にハマってはいけない!」という主人公の理性が目を冷まします。

 

そして実生活のめまぐるしさに流されるまま1日を過ごす。

 

そんな主人公の切ない思いが、サビだけでも十分に伝わってきます。

 

そして2番のサビでは、主人公の彼女の旦那様への嫉妬心が炸裂します。

 

”あなたがすべて許している人がいて

その手を誰より柔らかに包んでいる”

 

あなた(=彼女)の一番は旦那さんであり、手を取り合っているのも旦那さん。

 

自分はその位置に行くことは無い。

 

・・・歌詞を追うごとに、主人公の絶望感は強まっているように感じます。

 

”乱れる海のような心 惨めなら

紅蓮の炎に焼かれよう 思い切って”

 

そんな自分の立場があまりに惨めなので

 

もう情熱の炎に焼かれるまま、彼女をどうにかしてしまいたい。

 

そんな絶望的な気分に浸っている様子が伝わってきます。

 

この後、間奏終わりに主人公はどんな行動を取るのでしょうか・・・?

 

”その寝顔も髪のぬくもりも知らないで

本気で流す涙の色も知らないで”

 

またもや、彼女との距離を嘆く言葉が出てきました。

 

主人公は彼女と一夜を過ごしたことが無いので

 

寝顔を知らなければ、一緒に眠らないと気づかない髪のぬくもりも分からない。

 

そして本気で彼女と喧嘩したり、彼女が本心を晒すような関係性でも無いので

 

彼女が本気で流す涙を見たこともない。

 

そんな距離感を鳥になってなんとか埋めたい。

 

主人公の強い執念が伝わってきます。

 

さぁ、どうするんだ主人公??

 

”誰にも邪魔されることなく 空を舞う

希望に満ちてるまなざしの 鳥になろう”

 

・・・やっぱり鳥になるんかーい!

 

・・・あっ、でも・・・。

 

この鳥は、今までの彼女に向かってまっすぐ飛ぶ鳥とは少し違いますね。

 

「誰にも邪魔されない」「希望に満ちてるまなざし」

 

これは明らかに、彼女への想いや旦那さんへの嫉妬で紅蓮の炎に焼かれていた主人公とは違います。

 

誰への想いに邪魔されることもなく、希望に満ちたまなざしの鳥になる。

 

主人公は新しい決意をしたように見えます。

 

しかし、どんな決意をしたんでしょうか・・・?

 

正直なところ、歌詞だけからは推察ができませんでしたが

 

おそらく、彼女を愛しながらも自由に自分の道を生きることを決めたんだろうなと思います。

 

なぜなら最後のこのフレーズ

 

”さぁ目を閉じよう シーツは暖かい”

 

これは曲の冒頭にも同じフレーズがあるのですが

 

冒頭では、彼女との間に何も起こらないもどかしさに悶えながら眠ろうとしている様子でした。

 

おそらくシーツが暖かいのは、彼女への想いが満たされない切なさで涙を流したせいだと思われます。

 

でも、最後のフレーズでシーツが暖かいのは切なさの涙のせいではなく

 

希望に満ちているまなざしの鳥となった自分が

 

その熱い想いに流した涙のせいと推察されます。

 

彼女を強く想いながらも、その想いにとらわれず、自由に生きると決める

 

その決心は自分のためであり、彼女のためでもある。

 

とても切ない内容ですが、むしろ主人公の彼女を想う・思いやる強い気持ちが伝わってきて

 

プラトニックであるからこその強い思いと感動が伝わってきます。

 

この主人公さん、本当にいい男ですね。

 

月並みな表現ですが「幸せになって欲しいな」と思いました。

 

この曲が収録されたアルバム「BIG MACHINE」がリリースされてから17年が経ちましたが

 

主人公さんは今どこでどんな風に暮らしているんでしょうね・・・?

 

そんな想像に明け暮れる秋の夜のひと時でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

明日も素敵な1日を。

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