以前いた職場で大規模会社の会長さんの講演を聞く機会があった。
経営者の目、人を育てる人の目を感じ、ひたすらメモをとった。
「箱さえつくれば物事が進むと思う人は、100回箱作って100回失敗するだろう」と言われていたとき、上司たちは眠そうに話を聞いていた。
これはどうしようもない組織になっていると気付かせてくれるよい機会でもあった。
この組織は、その後、箱をつくり失敗し、浄財をどぶに捨てることをするようになった。しまいには、〇〇記念事業という名前だけの信仰を無視した事業によりお金が足りなくなって、末端に寄附を仰ぐ始末である。人治主義のなす業であろう。
世の中が疲弊し、日本人が日本人をだめと評価する風潮がある中で、日本人のよさを指標にすることができる組織であることに気づかないまま来ている。
末端では会社経営目線が増え、変わらない、変えてはならないことを変える事が今の風潮だと勘違いしている。
初詣風景でいつも感じることは、毎年の参拝にも関わらず、作法に混乱される方がいらっしゃることである。
お叱りや批判があるだろうが、この原因の根底を探ることが組織に求められていることであろう。マナーを大切にする日本人、清潔感を大切にする日本人、海外では評価されているのに、そこに着目できないまま、商業化を目指していくのだろうか・・・