破局への道程は、善意で敷き詰められている。
日本では「年収300万円時代を生きる」貧乏生活の指針が話題に
のぼっていますが、世界ランキングでいうと、年収300万円は
とんでもない金持ちだそうです。
もし世界がガラガラポンして、お給料が平準化したならば、先進国
の皆さんは、どうしようもない貧困に転落してしまいます。
今話題のセリーグとパリーグが一緒になって1リーグ制になった場合、
巨人を除く全球団が赤字に転落するのと同じではないのですが、
だいたい、そんなところです。
ある面、先進国で生活している人は、すべからく大多数の後進国人民
の貧困を足場に、その営み(例えばよりよい消費生活)を続けている
訳ですね。
ウォルマートでの買い物に限らず、グローバルマーケットすべてが、
先進国の善良な人々の足元に貧困を敷き詰めては、その繁栄を構築
しているのですね。
私は、無知と貧困を踏みつけて知らん顔をするような、そんな悪人
ではない!と叫んでみても、仕方が無いんですね、本当に。
もし世界中の人々が等しく教育水準を上げ、異議申し立てをしたならば、
民主主義の原理原則と民族自決・国民経済形成のうねりの中、
圧倒的少数である『先進国』は、孤立せざるを得なくなります。
そういった世界的な異議申し立てが、可能かどうかは別問題として、
現在の『繁栄』に隠された矛盾が暴露される日は、それほど遠くない
はずです。
では、そもそも、USAやUKをはじめとする『先進国』とは何なのか?
先進国は、後進国が努力した結果、先進国に格上げされた国のこと
なのでしょうか?
どうも、そうではないという見方があります。
先進国は、その出生が未開の国ではあったかも知れませんが、
後進国であったためしは無い。というのがそれです。
結局のところ、先進国が、自分のことを先進国と位置付けるために、
その周辺諸国に対して『後進国』というレーベルを押し付けたにすぎ
ないのではないのか?という訳ですね。
どんなに『後進国』が努力しても、『先進国』の仲間入りができない
のは、どうもこのあたりに原因があるということです。
しかし、ベルリンの壁崩壊以降、
ロシア・中国・インド・ブラジルの目覚しい経済発展がグローバル
マーケットを揺るがし始めているのも事実です。
世界は周辺部から変わる?
それとも、先進国中心部から変わる?
はたまた、先進国内周辺部から変わる?
どれもが、複雑に関連し合っては、
それぞれの局面をさらけ出しているのでしょうが、
地殻の変動は、ゆっくりと着実に動いている
はずです。
日本では、地方経済の没落や外国人労働者の流入。
都市部における歯止め無き少子化(先行指数:渋谷区の0.7)。
硬直化した大きな政府組織が生み出す果てしなき国民生活破壊。
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美と健康に沐浴する先進国の皆さんの、更なる『繁栄』は、
はたして、誰がいつまで保障してくれるのでしょうか?
USAのエスタブリッシュメントが、まだまだ東アジアは、
高利回りの経済地区なので、『安定』が基本方針と見てくれて
いてこそ、『繁栄』が保障されているとするならば、
彼らの善意が、当面敷き詰められるだけのことでしょう。
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