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野球肩・野球肘・腰痛のプロ治療院(東京)🥎サエキ89メディカルトレーナーズ

「ウエイトトレーニング禁止令・・?」

先月下旬、不調で苦しんでいた巨人の澤村拓一投手に、首脳陣から「ウエイトトレーニング禁止令」が出されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130531-00000007-dal-base&1369962396

「ウエイトトレーニングは筋肉が硬くなるからダメ」だの、「投球の邪魔になるから余計な筋肉はいらない」
などよく耳にしますが、それは本格的なウエイトトレーニングをしたことのない人たちの偏見でしょう。
トレーニングで培った体をいかに技術に結びつけるかがプロたるもの。
私のフェイスブックでも、この件について触れていますが、元巨人トレーニングコーチの立場から見ると
この発令には正直、かなり違和感・・ というか、文字だけが一人歩きしている感じがあります。
なぜなら投手コーチの川口和久さんはスポーツ科学に最も理解のあるコーチのひとりだからです。

さて、その澤村ですが、佐野日大高校時代はほとんど無名に近かったのにも関わらず、中央大学時代に
大化けした理由は、元巨人・高橋善正監督(当時)の指導と、ウエイトトレーニングで強靭なボディを
作り上げたことに他なりません。
澤村の心理を考えると、「今の俺があるのはウエイトトレーニングのおかげ!」と当然考えていることでしょう。
プロである以上、その考えのままブレることなく突き進んで欲しいし、それでもダメなら先発を一回飛ばして
ファームの地獄のトレーニングで鍛え直してくればイイだけの話です。

未だに野球界では物議を醸すウエイトトレーニングですが、ではなぜウエイトトレーニングが必要なのか?
目的は2つあります。 (ジュニア選手は高校2年生の秋頃から本格的に取り組むと良いでしょう)

 1 ケガの予防  
   ごく単純に、トレーニングで強い体を得ることによってケガのリスクは断然低くなる。
 2 パフォーマンスの向上  
   強い体があれば、さらに質の高い練習をこなすことができる。その結果、野球技術が向上する。
 ※ この場合、最も注意しなければならないのが、「ベンチプレスで肩を痛める」、「スクワットで腰を痛める」等
    ウエイトトレーニングが原因でケガをしてしまうことです。


遡ること1999年。当時新人だった上原浩治の育成を担当したときのエピソードをお話ししましょう。
春季キャンプのときに長嶋監督から、「上原はまだまだプロの体じゃないから慎重に育成してくれ!」と厳命され、
鹿取義隆、水野雄仁、両投手コーチが上原の起用法を明確にしてくれたおかげで調整しやすい環境だったことや、
なにより当の上原本人がトレーニングメニューを完全に私に任せてくれたことが大きかったように思います。

シーズン中に最も神経を尖らせたのが、筋力(出力)の左右差と柔軟性の左右差。
野球は一方向性の競技なので、シーズンを戦っていくと、右手から体幹を通して左足までの対角線と、
その反対の対角線では当然左右差が出ます。それらを修正しながらケガを防いでいくのがプロのトレーニング。
シーズン中は「筋力強化」よりも「コンディショニング」に重点を置いていきます。
何か一つ澤村にアドバイスするとしたら、これかな?

 

企業秘密になるので細かいことはお話しできませんが、新人当時の上原浩治の調整メニューをあげてみました。

 日曜日 ~ 登板日 
 月曜日 ~ LSD(軽めのジョギング)  ハード系レジスタンストレーニング
 火曜日 ~ 完全オフ  トレーナーによる体のケア
 水曜日 ~ 耐乳酸トレーニングA  プライオメトリックス
 木曜日 ~ 耐乳酸トレーニングB
 金曜日 ~ ショートスプリント  パワー系レジスタンストレーニング
 土曜日 ~ 軽めのショートスプリント  トレーナーによる体のケア

 ※ ウォームアップでハードル、メディシンボール、バランスボール等で股関節、体幹を強化します。
 ※ トレーニングと並行して管理栄養士による栄養摂取が入ってきます。
 ※ カラダのケアは簡単なものを含めるとほぼ毎日に近いかもしれません。

いざ蓋を開けてみるとデビュー戦こそ黒星がついたものの、その後シーズン15連勝を含む、20勝4敗、防御率2.09
という抜群の成績で投手部門のタイトルを独占しました。新人の20勝は1980年の木田勇さん(日本ハム)以来。
99年のチームの貯金がちょうど20。新人上原がいなかったら・・と思うと、ゾッとするシーズンでした。

そして新人時代にトレーニングを担当した上原浩治を始め、二岡智宏、高橋尚成、阿部慎之助、鈴木尚広、高橋由伸
などが未だ現役であること。やはり正しい知識や的確なトレーニングは選手寿命を延ばしますね。

  彼らに指導してきたトレーニングの内容は、私の著書である
  「自分で治す野球肩・野球ひじ」をご一読いただければ幸いです。

自分で治す野球肩・野球ひじ―プロが教える治療法! (GAKKEN SPORTS BOOKS)
佐伯 勉
学習研究社

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