野球肩・野球肘・ゴルフ腰痛のプロ治療院(東京)🥎サエキ89メディカルトレーナーズ

「快進撃を支える新しい風」

 「先生のところでアシスタントとして勉強させていただきたいのですが・・・」

最近多くのトレーナー志望の方々から連絡をいただきます。志も高く後継者育成という意味では
嬉しく思いますが、残念ながら全てを受け入れる訳にはなかなかいきません。常に真剣勝負の
選手の立場を考えるとケガの状態、トレーニング方法など個人情報の守秘義務もあり、大事な
商品は人任せにはできないのが本音です。しかし、そんな私にも唯一弟子といえる一人の青年が
います。

 彼との出会いは98年の秋、読売巨人軍の入団テストの時でした。母校日体大のユニフォームを
着ていたこともありテスト終了後、私から声をかけたところ、

 「実は選手としてよりも佐伯さんのような仕事に携わりたいんです」

と相談を受けました。その眼は真剣そのもので、何とか彼の相談にのってあげたいと思い、
気がついた時は読売ランド近くの居酒屋で杯を交わしていました。まず、本物を見ずして
語ることはできませんのでスポーツ科学の最先端であるアメリカ留学を勧めました。

 今ではインターネットなどの普及もあり、知りたい情報はリアルタイムで入ってきますが、
私の留学時は文献や情報も無く自分の眼で見て歩かなくてはなりませんでした。人から聞いた事柄
と自分が経験し見てきた事柄では人に対する説得力が違いますし、いざ指導者となってみると、
その経験が120%役立っています。

 「英語がちょっと・・・」

そんなものは「習うより慣れろ」の通り、行ってから悩めばいいんです。行く前に考えていたところで、
行ってしまったらもっと大変な現実を必然的に数多く処理していかなければいけません。
確かに切実ですが、この程度で悩んでいては何も始まらないでしょう。

 その後半年間の勉強の成果でTOEFLでの点数も上がり、いよいよ留学。いくつかのアドバイス
として、「なるべく日本人の少ない田舎へ行くこと」、「日本に居てもできることは極力しないこと」
を強く伝えました。日本人である以上、一番信頼できるのは日本人ですが、かといって大金はたいて
せっかくアメリカに留学するわけですから日本人の仲間と日本人街のカラオケバーで日本語の曲を
歌ってもねぇ・・・。

 年一度の帰国時には私の契約する選手たちのトレーニングに帯同し、一緒に汗を流しながら
技術や知識を習得していき、その後も数え切れないメールでのやりとりの中で彼の成長を日々
感じとることができました。

 「就職の件ですが・・・」

と卒業を控え新たな相談が。アメリカといえどもアジアンパワーは野茂の活躍などで認めざるを
得ない状況でしたのでコーチングだけにこだわらずアジア担当スカウトなどの需要も高まっていた
関係もあり「自分の人生、遠慮は禁物」の精神でメジャー、独立リーグなど遠慮なく片っぱしから
レジュメ(経歴書)を送るように薦めました。幸いにもメジャー数球団から「興味がある」という
連絡があり、推薦者を私にしたことから、時差を考えずに毎回朝方4時頃に身分照会の国際電話が
あったのはご愛嬌でしょうか。

 そうした行動が実を結び02年からMLBサンディエゴ・パドレスのコンディショニング担当補佐となり、
昨年は大塚の通訳も兼任しました。そして今年からひとつの縁で日本球界へ。

 私と同じ道を突き進んできた愛弟子「高橋純一」。新しい風、アカデミックな人材が千葉ロッテ
マリーンズの快進撃を影で支えています。確かに経験論も大事ですが、あくまでもトレーニングは
専門分野。低迷を続ける某球団に最も必要な人事かもしれません。


◆ 佐伯トレーナーズ治療院  http://www.saekitrainers.com ◆

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