StoptheDesert通信 (砂漠化防止活動の記録)

内モンゴルからウズベキスタンにて砂漠化防止活動を行なっているため、オイスカ内蒙古、アラシャン通信から移行しました。

サクサウール(梭梭)植林

2018-09-20 10:46:13 | 環境保護

梭梭(内モンゴル)ウズベキスタンではサクサウールといわれている灌木は内陸乾燥地において最強クラスの樹種だ。伸びるのに時間がかかるが、それだけ厳しい環境においては、速く大きく伸びることは最善ではなく、ゆっくり小さく伸びるという手段が一番適している。

 地球の寿命においては数年から数十年はたぶん同じスケールになるだろう。こうした植林をしていると、効率や結果、賞賛とは真反対で進めているために、こうした植林には理解もされにくい。無駄だとも思われるかもしれない。

ただサクサウールはまだ目に見えるだけいい。シアノバクテリアなどの播種においてはさらに目に見えないもので、なおさら時間がかかる。30億から35億年前に誕生したシアノバクテリアレベルになると、100年から1000年などというのが最低スパンなのかもしれない。

 シアノバクテリアが長い年月をかけて少しずつ増殖し酸素を出していたからこそ、大気やオゾン層が作られ、今の人類が存在できるように、重要で本質的なものは、実は目に見えないものが多い。

今の地球温暖化についても急に起こったのではなく、数十年も前からじわじわと進んできたものが現れただけであり、これからさらに大きくなるのか、一時的なものかは誰も分からない。科学も基礎科学が実は大切なように、無駄を省き、科学的に注目されるような研究や効率だけを考えて進めていくと、結果として人類の選択肢はだんだんと少なくなり、それが緩衝を妨げてしまうことで災害を広げてしまう懸念を持っている。

 一見、無駄と思えることが、実は地球の安全装置になっている事例をもっと掘り起こしてもいいのではないだろうか。


北海道より

2018-09-10 10:22:34 | 環境保護

 8月30日より9月8日まで北海道よりボランティア7名の方が砂漠化防止の現場を見にいらしてくださいました。

今回は本来は初めての現地発着ツアーの試みだったのですが、企画の段階ですでに日本の方でも自然災害が多発しました。人数も集まらなかったこともあり、本来は中止のはずだったのですが「少人数でも来てもいいか」という熱心なオイスカ北海道支部の事務局の皆さまや先輩の日中友好協会の方、素晴らしい発想のITの企業家の方、元学校の先生や北大の元気な学生らの個性的な皆さまのおかげで実施することができました。

 今年の日本は台風などの逆風でそれどころではなかったはずです。自分としても半分諦めていたのですが、自然災害と砂漠化という問題は全く別の問題ではなく気象とも密接に関係しています。砂漠化が増えたことで地球温暖化にも間接的に繋がっているのです。

 この砂漠化を止めるためにはどうしたらいいかという原点に戻り、一から皆様に見て頂きました。今年は南方の海上で台風が多発したことが、実はこちらの気象にも影響を与えており、台風が来ると、こちらの内陸砂漠にも雨を降らせたことにより、逆に今年は雨が多く降り、これまで見たことのない褐色の大地が緑の大地に変わった所も見てもらえました。

具体的な部分についてはまた別途報告したいと思いますが、ちょうど上海より戻られる日の朝、北海道胆振東部にて地震が起きてしまいました。

 皆様、名残惜しく空港にて別れた直後に「千歳が閉鎖です」という連絡。それから3名の方は何とか名古屋と岡山便があり混乱の中で戻られましたが、残り4名の方は2日間上海にて滞在されることになってしまいました。

それからの報道で地震のことはご存知だと思いますが、とても大きな地震でした。この度、被災された方には心よりお見舞い申し上げます。