コンドームの使用法

患者さんとお話していると時々びっくりすることがあります。

コンドームをすれば確かにたいていの病気は防げます。
しかしながら、外陰部カンジダ症や毛じらみなどの
外陰部の接触によって感染する病気はコンドームをしていても移ります。

続く

10代女性の半数がクラミジアに感染

ちょっと古い調査になりますが
2000年の東京都の調査で
10代女性の49％がクラミジア抗体検査で陽性でした。

パートナーからHIVを移される

先日、片方がHIV陽性のカップルが相手に移す
確率の論文についてブログに書きましたが

当院でも度々経験していることです。

相手がHIVポジティブであることを理解してフリーセックスをしていたのにもかかわらず感染してしまったケースや

HIVに感染していることを隠されていて
知らないうちに感染してしまったケースもありました。

もちろん自分が感染していることを知らず
たまたま相手が検査を受けHIV感染が判明してわかった例も。

酔った後は

忘年会の後、同僚や先輩後輩とちょっとお遊びということも多いでしょう。
それが悪いとは言いませんが

とにかくコンドームを使ってください。

もしも後日、尿道に違和感があったら
信頼できる医療機関に行って下さい。

最初からニューキノロン系の抗生物質を出す病院に行ってはいけません。

コンドームを使用せずに100回SEX

原文を読んでいないので何とも言えませんが
（訳　Medical Tribune)

1組のカップル（一方がHIV陽性、他方は陰性）
がコンドームを使用せずに性交すると

HIV陰性パートナーに移す累積確率は

女性から男性は0.22％

男性から女性は0.43％

男性から男性は4.3％

だそうです。

クラミジア感染が蔓延

クラミジア抗体がどうのこうのというテクニカルなことも重要ですが

一般の方はクラミジア感染について
全く危機感を持っていない！
（診療していて本当にそう感じます）

「どうせ薬で治るんですよね。」
そういう軽い気持ちだから…　困ります。

女性の場合、クラミジア感染は不妊の原因となります。

ある報告によると
高校生！のクラミジア感染率は
女子高生で13.1％
男子で6.7％

高校生でこれですからね。
どの県での調査なのか明らかにされていませんが
東京はもっと酷いと言われております。

クラミジアの血液検査の意味１

通常行われるクラミジアの血液検査では、クラミジアそのものではなく
クラミジア抗体を測定しています。

抗体にもいろいろ種類がありますが、主にIgAとIgGを測定します。

この２つの抗体は違う種類のクラミジアに感染するということではありません。
（以前、「今回は、このGというクラミジアに感染したのですね？」と患者さんに言われて、すぐに理解できなかったことがあります。）

感染してからの時間経過によって、作られる抗体が違うのです。
感染後早期にIgAが作られ（陽性となる）
時間がたつとIgGが作られ始めます（陽性となります）。

保健所などのクラミジアの血液検査

御存知ですか？

クラミジアは性器のみならず
喉や目などにも感染します。

クラミジアに一度かかると
数年間は（長い場合は10年くらい）
血液検査では、クラミジア＋（陽性）となります。

全然症状がなく、思い当たる性行為もないのに
他院や保健所で、クラミジアの検査にひっかかったと
患者さんが少なくありません。

正しい知識をもちましょう

日々診療していると
（医師には守秘義務があるので言えないことばかりですが）
HIVや性病に関する啓蒙が必要だと思われます。

性病では全くないのに
マスコミやネット情報を鵜呑みにして
ほとんど不安神経症にちかい患者さんもたくさんおります。

その反面、そんなことをしたら一生後悔するよ！というケースでも
「友達が大丈夫というから」
「ネットにそう書いてあったから」
と言われる患者さんも少なくありません。

必ずしも私の言うことが100％正しいとは限りませんが
数多くの臨床経験から、何か一つでも皆さんのために参考になることがあれば
と思います。

以前からそう思っていたところ、性病に関するブログを書いてよ！
と頼まれ、ちょうど良い機会だと思いました。
ただ、恋愛相談も持ちかけられることも多いので
（他のクリニックもそうなのでしょうか？渋谷だから？）
あまり堅くならないように書いていくつもりです。


なお、ややもすると性病相談所となりかねないので
（とても質問には答えられません）
申し訳ございませんが、コメントはできないように致しました。
御了承下さい。