火星準大接近の撮影用に購入した惑星用CMOSカメラ(ASI290MCカメラ)で撮影した感想を書きました。
9月23日曇り。台風12号の進路が右の方へずれてきて自宅付近は台風の悪影響はない模様です。
8月からZWO社のASI290MC動画カメラを20cmドブソニアン望遠鏡に取付けて木星・土星と火星を試験撮影してきました。
結論から言いますと、このASI290MC動画カメラの解像度は凄いです。
惑星のシーイングが良い時は、いとも簡単に素晴らしい撮像を示してくれます。今まで約2年間CELESTRON社のNEXIMAGE5カメラを使用してきましたが、ASI290MC動画カメラには及びません。解像度・発色が違います。
シーイングの悪い時は、さすがにASI290MC動画カメラでもきれいには撮影できません。シーイングの悪い時は撮影しない方が良いです。無駄な時間になります。
キャプチャエリアは、私の20cmドブソニアン望遠鏡とASI290MC動画カメラの組合せで×2倍バローレンズを使用して木星・土星と火星を撮影しますと、544×548が良いかと思います。
なぜかと言いますと、三惑星の見かけの大きさを比較する場合、544×548のキャプチャエリアは撮影し易い写野で、同じ拡大率のトリミング写真を制作し易いからです。
見かけの大きさを比較しないのであれば、火星の場合はキャプチャエリア320×240が最も大きい像で撮影できます。解像度も1回の撮影フレーム数(1000フレーム)も問題ありません。
キャプチャエリアは最大1936×1096まであります。しかし、実際に撮影しますと、1動画のデータ容量がギガ単位の膨大なメモリーになり実質的に使えません。せいぜい1動画メガ単位のデータ容量でなければ実用的でありません。メモリーの食い過ぎになります。
1936×1096の広写野は、ファインダー代わりに望遠鏡の視野へ惑星を導入する時、1936×1096へ切り替えて惑星を導入できますから、この点は便利です。
まだ月面や明るい星団にこのASI290MC動画カメラを使っていませんので、機会があれば試写してみようと思います。他の人のインターネット情報からも明るい星団に使えるかもしれません。
ハッキリとした惑星像をあぶり出すのは、ソフト現像処理の仕方によるところが大きいです。いろいろなパラメータを試行錯誤で変更して一番気に入る像に仕上げています。これは写真というよりも絵画のような芸術の世界になります。ですから、何が惑星の真の姿か判りません。
火星の準大接近は、これからが本番です。この絶好のチャンスを逃がさないよう火星を動画撮影しようと思います。