続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「裁き」(2014インド/トレノバ)

《インドで製作された異色の法廷ドラマ。不条理な容疑によって逮捕された老歌手と裁判官、検事、弁護士の攻防を通じて、インドの複雑な社会環境や、宗教、言語、階級などの問題が浮かび上がってくる。新世代インド映画の旗手チャイタニヤ・タームハネー監督が、社会問題や登場人物たちの抱えるドラマを、ユーモアを交えながら鋭く描き出している。》

これは珍しいインドの法廷ドラマで、裁判で取り上げられる事件の内容が視覚化されずに法廷でのやり取りが続くので字幕を追うのに精一杯なところもあったけど、被告人となった歌手や弁護士、検察官たちとのやりとりとの中で見えてくる貧富の差が凄くて、今さらながらインドのカースト制度の根の強さを実感、普段はあまり観られないそれぞれの暮らしぶりなども垣間見ることができて面白かった。

今回は歌や踊りは封印かと思ったら、被告人が大衆演劇で歌われる歌を書いて歌う詩人ということで、その舞台も見どころ、民衆と共に歌や踊りで不条理を訴える仕掛けになっているところも興味深かった。

あらすじ
下水清掃人の死体が発見され、ほどなくして老いた民謡歌手が逮捕された。容疑は、彼の煽動的な歌によって清掃人が自殺に追い込まれたというもの。不条理にも被告人となった歌手の裁判が始まり、弁護士、検察官、偽証をする証人たちが法廷で攻防を繰り広げる。


116分
監督
チャイタニヤ・タームハネー

出演
ヴィーラー・サーティダル
ヴィヴェーク・ゴーンバル
ギーターンジャリ・クルカルニー
プラディープ・ジョーシー
ウシャー・バーネー
シリーシュ・パワル

ユーロスペース1 16:15~観客15人程/91席




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