続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「母の聖戦」(2021ベルギー=ルーマニア=メキシコ/ハーク)

《誘拐ビジネスが横行するメキシコを舞台に、我が子を取り戻すべく奔走する母親の姿を、実話をもとに描いた社会派ドラマ。製作陣には「ある子供」のジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟監督、「4ヶ月、3週と2日」のクリスティアン・ムンジウ監督、「或る終焉」のミシェル・フランコ監督が名を連ね、ルーマニア出身のテオドラ・アナ・ミハイが長編劇映画初メガホンをとった。2021年・第34回東京国際映画祭コンペティション部門では「市民」のタイトルで上映され、審査員特別賞を受賞。》

これは観ているのが辛かったというか、映画的な誇張が多少はあるにしても、テオドラ・アナ・ミハイ監督が実際にメキシコ人女性から聞いた話が基になっているということで、まるで禁断の地に足を踏み入れる“クレイジージャーニー”を地で行くような身代金目当ての誘拐ビジネスの実態にゾッとするシーンの連続!

麻薬密輸組織間の抗争資金のための身代金狙いで行われている誘拐ビジネスにも驚いたけど、それを取り締まるはずの警察の非力さに怒りさえ感じて、人の命が軽く扱われる様子に胸が痛くなった。

これがフィクションでハリウッド映画のように主人公の大活躍に拍手喝采なら“聖戦”でもよいのかもだけど、いかにも母親が英雄のようなこの邦題は違うような気がした。

観客に身を委ねたようなラストシーンは希望的に受け止めたいと思ったけど実際はそうはいかないのかも、今でも続いていると思うとやりきれない思いでいっぱいだった。

☆あらすじ☆
メキシコ北部の町で暮らすシングルマザーのシエロは、10代の娘ラウラを犯罪組織に誘拐されてしまう。犯人の要求に従って身代金を支払うも娘は返してもらえず、警察にも相手にされない。自らの手で娘を救うべく立ち上がったシエロは、軍のパトロール部隊を率いるラマルケ中尉と協力関係を結んで調査していく中で、誘拐ビジネスの血生臭い実態を目の当たりにする。
※映画.comより

キャスト
アルセリア・ラミレ
アルバロ・ゲレロ
ホルヘ・A・ヒメネス
アジェレン・ムソ
ダニエル・ガルシア
エリヒオ・メレンデス
アレッサンドラ・ゴーニ
バネサ・ブルシアガ
マヌエル・ビジェガス
デニッセ・アスピルクエタ
メルセデス・エルナンデス

監督
テオドラ・アナ・ミハイ

原題  La Civil

135分

G

ヒューマントラストシネマ有楽町1 18:40〜観客5割程/161席





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