続・とりあえずの映画鑑賞メモ

クライマーズ・ハイ(2008)

“23年の時を経て、あの夏、命を追った記者たちの壮絶なる一週間が幕を開ける”

今日は土曜日なので、いつも通りに目黒でお姑さまの妹、大森でお姑さまの様子見してから、品川に戻りました

この作品、実は、墜落事故がメインで、その経過を綴ったものだと思っていたので、あれから20年以上経ったとはいえ、ご遺族の気持も考えると、映画化には慎重にならなければいけないし…いささか抵抗があったんですが、事故はあくまで背景だったんですね。

内容は…“事故取材の全権デスクを託された記者を中心に、未曾有の大惨事をめぐる様々な人間模様を描く”もので、1985年8月12日に群馬の北関東新聞社に、乗員乗客524人を乗せた羽田発大阪行きの日航機123便が群馬と長野の県境に墜落した模様、との一報が入ったことから起こる社内外の駆け引きや軋轢が描かれるわけですが、報道合戦のすさまじさ、男社会のぶつかり合いなど迫力ある描写で圧倒されました。

携帯電話、PC、印刷技術など、あるなしの違いに時代の進化は速いなと思いながらも、根底のところでは変わってないというか、変えてはいけないことがあるように思いました。

終り方が微妙に“親子もの”になってしまったようにも思いましたが、登山、父と息子、仕事社会での人間関係など、色々に絡ませていることで、一面的なテーマにならなかったわけで、これはこれでいいのかも…。

ちなみに“クライマーズ・ハイとは登山時に興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態”なんだそうで、登山時のみならず、象徴的にも使われていて考えさせられました。

そうそう、あと、予告編の時に流れていた歌がラストに流れるのかなと“覚悟”してましたが、あくまでイメージソングの扱いで、エンディングはいまどきの映画には珍しく歌なしで好感が持てました

品川プリンスシネマ5 19:30~観客5割程/219席

コメント一覧

ルパン
>R&R MANさん

そうそう、遺族の心情については広告に関しての悠木の配慮にも共感してしまいました、というか、普段そんなことまで考えないで新聞を手に取っている自分にハッとしたというか…報道とは何か、改めて考えるいいきっかけになったようにも思います。

“正確な裏を取る”…子供の時に観た映画で覚えたダブルチェックのエピソードも活きてましたよね。

『クライマーズ・ハイ』というタイトルも良かったし、最後に安易に歌が流れないのもよかったです。
R&R MAN
「遺族の心情を思えば、必ずしも“ありのまま”を報じることばかりが使命とは言いきれない…」というような悠木の主張が最もグッと来たトコでス。
いわゆる、自分の手柄(スクープ)に酔うあまり、本来なら踏みとどまるべき良識の範疇を超えて読者を不快にさせるケースは結構ありますからね。
あとは、正確な裏を取るのに見ているこっちも忍耐を強いられるかのような用心深さなど、それこそ昨今のマスコミにありがちな「やったもん勝ち」的横暴には腹立たしいかぎりなので、とても共感できましたよ、ええ。

それにしても、『クライマーズ・ハイ』ってのはイカしたタイトルですよね。
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