続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「逆転のトライアングル」(2022スウェーデン/ギャガ)

《「フレンチアルプスで起きたこと」「ザ・スクエア 思いやりの聖域」など、人間に対する鋭い観察眼とブラックユーモアにあふれた作品で高い評価を受けてきたスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンドが、ファッション業界とルッキズム、そして現代における階級社会をテーマに描き、2022年・第75回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した人間ドラマ。第95回アカデミー賞でも作品、監督、脚本の3部門にノミネートされた。オストルンド監督は本作で、前作「ザ・スクエア 思いやりの聖域」に続いてパルムドールを受賞し、史上3人目となる2作品連続のパルムドール受賞という快挙を成し遂げた。》

リューベン・オストルンド 監督作品といえば、2015年の7月に観た「フレンチアルプスで起きたこと」を観た時の、観終わってから誰かと意見を交わしたくなる映画かもという感想は本作も通じるというか、2018年の5月に観た「ザ・スクエア 思いやりの聖域」の方は、なんかモヤモヤが残リながらも理想と現実や富と貧困などの落差が視覚的に描かれていて、色々と考えさせられるものがあったのは今回も健在。

原題の“Triangle of Sadness”というのが眉間に寄せた皺を意味するのは劇中の台詞に出てくるんだけど、そこに“逆転”をつけた邦題もなかなかというか、災難に遭って身分が逆転するという設定に昔観たイタリア映画の「流されて」を思い出したりして、イケメン男性モデルがずらりのウハウハな冒頭から美男美女カップルのお金を巡る諍い、豪華クルーズのゲロゲロなど飽きない展開からの見かけの違いや身分の格差などが浮かび上がる仕掛けで147分の長さを感じさせない面白さだった!

インフルエンサーなモデルのヤヤを演じたチャールビ・ディーンは2022年に32歳の若さで亡くなったと知ったびっくり、すごく魅力的な美女でまだまだ活躍が観たかった。

☆あらすじ☆
モデルでインフルエンサーとしても注目を集めているヤヤと、人気が落ち目のモデルのカール。美男美女カップルの2人は、招待を受けて豪華客船クルーズの旅に出る。船内ではリッチでクセモノだらけな乗客がバケーションを満喫し、高額チップのためならどんな望みでもかなえる客室乗務員が笑顔を振りまいている。しかし、ある夜に船が難破し、海賊に襲われ、一行は無人島に流れ着く。食べ物も水もSNSもない極限状態のなか、人々のあいだには生き残りをかけた弱肉強食のヒエラルキーが生まれる。そしてその頂点に君臨したのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃係だった。
※映画.comより

キャスト
ハリス・ディキンソン
チャールビ・ディーン
ウッディ・ハレルソン
ビッキ・ベルリン
ヘンリック・ドーシン
ズラッコ・ブリッチ
ジャン=クリストフ・フォリー
イリス・ベルベン
ドリー・デ・レオン
ズニー・メレス
アマンダ・ウォーカー
オリバー・フォード・デイビス
アルビン・カナニアン
キャロライナ・ギリング
ラルフ・シーチア

監督
リューベン・オストルンド

原題  Triangle of Sadness

147分

G

TOHOシネマズ日比谷8 18:45〜観客6割程/122席





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