続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「戦争と女の顔」(2019露/アットエンタテインメント)

《ベラルーシのノーベル賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチによるノンフィクション「戦争は女の顔をしていない」を原案に、第2次世界大戦後のソ連(現ロシア)で生きる2人の女性の運命を描き、第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞と国際批評家連盟賞を受賞した人間ドラマ。監督は、巨匠アレクサンドル・ソクーロフの下で映画制作を学んだ新鋭カンテミール・バラーゴフ。主演はともに新人のビクトリア・ミロシニチェンコとバシリサ・ペレリギナ。》

これは“500人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにしたノーベル文学賞受賞作家のデビュー作”が現案になっているとのことだったけど、PTSDを抱えながら看護師として働く主人公の女性のファーストシーンから強烈な印象で、戦友でもあるもう1人の主人公の女性との関係などを描きながらの、心身共に戦争で傷つけられた女性たちが描かれていて、いろいろ考えさせられた。

背景は戦争が終わった1945年なんだけど、カンテミール・バラーゴフ監督によれば、“史上最悪の包囲戦”があった1945年のレニングラードというのが重要だったそうで、資料によるとこの包囲戦が女性の参戦率が最も高かったとのこと、そんな歴史も知ることができてよかったというか、監督が1991年生まれということにも驚いた。

サンクトペテルブルクの電気博物館から借りたという路面電車や1938年製のメルセデスベンツなどが走る街や、実際に使われていた壁紙なども使用したアパートの部屋など、1945年当時の再現も見どころ!

サービスデイである水曜日だったこともあったせいか予約しようと思った時はすでにかなりの席が埋まっていて最前列の左端という少し観づらい席になったので集中できないところもあったのは残念だったけど観てよかった、この内容で、夕方の回が8割近いというのはすごいかも。

☆あらすじ☆
第2次世界大戦に女性兵士として従軍したイーヤは、終戦直後の1945年、荒廃したレニングラード (現サンクトペテルブルク)の街の病院で、PTSDを抱えながら看護師として働いていた。しかし、ある日、PTSDによる発作のせいで面倒をみていた子どもを死なせてしまう。そこに子どもの母親で戦友でもあるマーシャが戦地から帰還。彼女もまた、イーヤと同じように心に大きな傷を抱えていた。心身ともにボロボロになった2人の元女性兵士は、なんとか自分たちの生活を再建しようとし、そのための道のりの先に希望を見いだすが……。
※映画.comより

キャスト
ビクトリア・ミロシニチェンコ
バシリサ・ペレリギナ
アンドレイ・バイコフ
クセニヤ・クテポワ
イーゴリ・シローコフ
コンスタンチン・バラキレフ
ティモフェイ・グラスコフ

監督
カンテミール・バラーゴフ

原題  Dylda

137分

PG12

新宿武蔵野館3 17:45〜観客8割程/85席




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