続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「17歳の瞳に映る世界」(2020米/ビターズ・エンド=パルコ)

?《ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した、エリザ・ヒットマン監督の青春ロードムービー。予期せぬ妊娠をした17歳の女子高校生が親友と共に、中絶に両親の同意が必要ないニューヨークへ旅立つ姿を描く。主演はシンガーソングライターとしても活動し、本作でも歌声を披露するシドニー・フラニガン。共演にタリア・ライダー、セオドア・ペレリンら。》

これは、親に内緒で中絶するために親友でもある従妹と親の許可なく手術のできるニューヨークに向かうロードムービーなんだけど、病院やカウンセラーなどでの対応や処置などがリアルでほとんどドキュメンタリーと言ってもいいくらい淡々とした内容で、原題でもある、“ NEVER RARELY SOMETIMES ALWAYS(一度もない、たまに、時々、いつも)”という、性的ハラスメントを確かめるためのカウンセラーのマニュアル的な質問に答えようとする時に、それまで気丈だったヒロインの内面が露わになるところに胸が痛くなってしまった。

決して声高に主張して責めているわけではないけど女性にストレスを与えている性的ハラスメントの存在が浮かび上がる演出はお見事、暗くて重い内容だけど、ヒロインとその親友でもある従妹を演じた女優さんの自然な演技も見どころ、ニューヨークの街映画としても見ごたえがあっだ。

そういえば、比べるのは違うけど、たまたまテレビドラマの「ハコヅメ」で性暴力の被害にあった女子高生にマニュアル通りの質問をして女子高生の心を閉ざしてしまったシーンや、「ただ離婚してないだけ」で望まれない妊娠からの中絶シーンなどがあったのを思い出した。

あらすじ
17歳のオータムは愛想のない女子高校生。親友は、同じスーパーでバイトしているスカイラーだけだった。ある日、オータムは自身が妊娠していることに気づいてしまう。だが、住んでいるペンシルベニア州は両親の同意がなければ、未成年者の中絶は許されず……


原題 NEVER RARELY SOMETIMES ALWAYS

101分  

PG12

監督
エリザ・ヒットマン

キャスト
シドニー・フラニガン
タリア・ライダー
セオドア・ペレリン
シャロン・ヴァン・エッテン
ライアン・エッゴールド

TOHOシネマズシャンテ3 19:10~観客70人程/191(95)席


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