これは20世紀初頭の茨城を舞台に鉱山の煙害に立ち向かう様子を描いた社会派ドラマだったけど、世界一の煙突ができるまでの困難な状況の中で、会社経営、人との信頼関係、そして環境汚染など今に繋がる問題提起もあってぐいぐい引き込まれた。
主役の井手麻渡さんは少しぎこちない感じだったけど、新人さんだと思ったので、そこがまた初々しく…と思ったら無名塾の舞台で活躍の俳優さんで30歳近いなんてびっくり、日立鉱山の社主を演じた吉川晃司さんが「下町ロケット」での帝国重工の財前部長そのままの高潔な人物を演じて重みがあった。
恋愛要素は要らない気もしたけど桜に繋がるためには必要だったのかも、日立市の今の美しい風景も印象的で、ご当地映画としても見応えがあった。
あらすじ
茨城県久慈郡の裕福な地主の家に生まれた関根三郎はある日、隣村の日立鉱山による煙害が発生しているという話を耳にする。そこの採掘権は三郎の祖父、兵馬が30年前に許可したものだった。三郎は進学も外交官の夢も捨てて、煙害に立ち向かうことを決意する。
130分
監督
松村克弥
キャスト
井手麻渡
渡辺大
小島梨里杏
吉川晃司
仲代達矢
大和田伸也
小林綾子
渡辺裕之
六平直政
伊嵜充則
石井正則
螢雪次朗
斎藤洋介
遠山景織子
篠原篤
城之内正明
大和田健介
たくみ稜
有楽町スバル座18:45~観客6割程/270席


