Seriously?

ひとりごとです

映画 ■■ファースト・マン■■

2019年02月25日 | 映画
評価がなかなかよかったので
行ってみました
すごい睡眠不足だったのだけど
全然眠くならずに観られた



映画 ■■ファースト・マン■■





「セッション」「ラ・ラ・ランド」の
デイミアン・チャゼル監督作品



「セッション」と
「ラ・ラ・ランド」も
スタイルもテーマも
随分違う印象を受けたが

今回は、芸術がテーマではなくて
宇宙、科学を題材としているから
同じ監督だとは分からなかった

主人公のニール・アームストロング役は
「ラ・ラ・ランド」の主人公
セバスチャンを演じた
ライアン・ゴズリングだったのか



こういう作品に
以前だったらつきものだった
爽快感、達成感を感じなかった

「アメリカ・ナンバー1」と
アメリカ人が自国の技術力の高さを顕示して
自画自賛している映画ではない

主人公にもヒーローっぽさを
感じなかった



私が感じたのは
ただただ空しさ
ソ連との宇宙開発競争に巻き込まれた
宇宙飛行士達の不運と
地上に残された家族の不安



優秀な宇宙飛行士達が
犠牲になって亡くなるシーンを観ると
「安全性に対する意識が
今とは全然違っていたんだな」
と感じた

とにかく急いでいた
ソ連に先を越されることは
絶対に許されない
国の威信をかけて
何が何でも、ソ連より先に
月面着陸に成功しなければならない

そのために
徹底的にテストを繰り返して
納得するまで安全性を確かめることは
省略されていたのでは
宇宙飛行士達も
ものすごい不安を抱えたままだったけど
拒否することは出来なかったのではないかと



大切な家族や仲間を失う喪失感
それは
人の精神を破壊するくらいの力があるのかも
と、感じた

特に
仲間が亡くなったのと
同じミッションに自分が踏み出す時
いかほどの恐怖があっただろうと思う

一か八か
という気持ちもあったのでは?
正気を失いそうになるくらいだったのでは?

その辺は
現代の宇宙飛行士達が
宇宙に飛び立つ時の心理とは
全く違っていたと思う



無事に帰ってきたけれど
達成感などない
「もう二度と
こんな恐怖は感じたくない」
という気持ちが強く伝わってきた

宇宙飛行士達はヒーローではなく
ソ連との宇宙開発競争に巻き込まれた
犠牲者



今までのアメリカだったら
アメリカが誇るヒーロー達を
こんな風に描かなかったんじゃないかな

アメリカ人達が
自分達や自分達の歴史を見つめる視点が
今までと大きく違ってきている

アメリカ人達がふと立ち止まり
過去を振り返り
「このままでいいのか?」
と自問自答しているような映画だった
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