花ざかりの廃園

If you celebrate it,  it's art.  if you don't,  it isn't. 

ケセランパセラン

2015年06月19日 | 思い出すことなど、ほか


いつだったか、子どもたちの会話の中に、ケセランパセランという言葉を聞いた。
それは、ぼくにとっては、今まで一度も出会うことのなかった新出単語だったので興味を持った。

話によると、それは空中を浮遊するタンポポの綿毛のような、羽毛のような物体(生き物?)で、
運よく見つけてつかまえることができたら、箱に入れて”大事”にしていると、
幸運を招くことができるのだという。

そこで気になったのでネットで調べてみると、ウィキペディアに載っている。
とはいえ、判然としないので、ほかを探っていたら、あるブログには、
あれは、アーティチョークの種子ではないだろうか、ということが書かれていた。

ケセランパセランは、本来、謎の物体であるからこそ、興味をひかれるのだろうけど、
どういうわけか、ぼくは、アーティチョーク(これもぼくには新出単語だった)をまず、
手に入れたいと思い、去年の夏ころだったか、偶然、九十九里のハーブ園でポットの苗をみつけたので、
裏庭にひとつ植えてみたのだった。


一見丈夫そうに見える固い大きな葉が、強風が吹くたびに何度も根元から折れたりして心配したけれど、
(植え方が浅かったのかもしれない。あるいは、土が軟らかすぎたのか)
なんとか今まで枯れずに育ってくれた。この頃では、少しばかり愛着もわいてきている。(上写真)

これは、やたらでかいアザミのような植物で、今のところけっして可愛らしくはないのだけれど、
大きくてフンワリした綿毛状の種子が、いつか空中を風にのって浮遊し飛ぶのを、ぼくは期待して待っている。




(追記)7月4日  花が咲いた。”がく”も含めると直径が20㎝近くはありそう。


  
7月7日 がくにはそれほどの変化はないけれど、花は少し大きくなった。がくの直径を定規で測ってみたら、
          それは、17.5㎝だった。



               *


ぼくのアーティチョークは、どうやら残念な結果に終わったようだ。(下写真は8月14日撮影)

葉が枯れ、花も終わり、茎までも枯れてしまい、、、朝顔のつるがつたう。
周りの環境とか、手入れの不行き届きとか・・、要するに知識が、愛情が、足りなかったのかもしれないな。

でも、その向こうに求めていたものは、ぼくなりの”ケセランパセラン”だったのだから、
こうして未見のままでも、それにふさわしくて まァ、いっかァ~ !?





               *

とはいえ、なんだかさみしいので、以前採っておいた 普通に野に咲くアザミの種子を集めて、自分を慰めてみた。
(雪の結晶に負けないくらいの、わくわくさせるもの――ケセランパセラン にいつか出会いたいものだ)








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