花ざかりの廃園

If you celebrate it,  it's art.  if you don't,  it isn't. 

 [詩人の] 挨拶

2015年08月20日 | 思い出すことなど、ほか


以下の文章を見つけたとき、ぼくは、過去の記事のH.Tさんの「早朝」を思い出した。
少し大げさかもしれないけれど。


”[詩人の]挨拶は挨拶を受けるものをよく記憶している。 いまだにそれを忘れていない。
またそれを忘れることができない。 なぜなら挨拶を受けるものが己れ自らを挨拶をなす者に
与えようと思うからである。

そのように[詩人の]挨拶は断じてそれ固有の業ではないのである。 挨拶をなす者は全く、
かれ自らが挨拶を受ける者であり、・・・

詩人たるかれが自らを挨拶を受けるものに与えようと思うのではなく、"その" 挨拶を受けるものこそ
自らを挨拶をなす者たるかれに与えようと "思う" のである。

―――― 真正の挨拶は挨拶を受けるものにそれ自らの本質の余韻を贈るのである。
・・・純粋にして素朴なる挨拶は詩的なものである。”

「ヘルダーリンの詩の解明」M.Heidegger より

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