5月の朝は気もちがいい。5月は季節の朝だ。
新鮮な光が、建物の影を建物の壁にうつし、
小鳥がさっと通り過ぎていく。空気も水も穏やかだ。
(天気が良ければの話だけど)
写真は、先日撮ったいつもの縄文公園(クヌギ)。
緑や青の世界はいつも完璧だ。
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かつて自分が通った中学の卒業文集からつぎの文章をみつけた。
90%以上の子らが、紋切り型の文章を書くなか、・・・(頻出する単語は、― 卒業、迎えて、
校門をくぐって、入学、3年間、あっという間、思い出、運動会、修学旅行、短かった、悔い、新たな、
高校生活、・・・)、ぼくの好きな文章。(無断掲載ですが、お許しください)
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― 早朝 ―
朝もやの中で私はだれに
あいさつしたのだろう
おはようって
だれにしたのかは、わからないけれど
山も空も返事をしてくれたよう
でもよく聞きとれなかった
笑っているのはわかった
にわとりが笑っている
菜の花がほほえんでいる
家の中では
ほら カナリヤも
私は朝の空気を胸いっぱいにふくませて
何故今日はこんなに早く
起きたのだろうか
ふと考える
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これを書いた H.Tさんは、いまでも
空や鳥をときどき眺めているだろうかと、
ふとおもった。
(挨拶について→)