花ざかりの廃園

If you celebrate it,  it's art.  if you don't,  it isn't. 

早朝

2015年05月11日 | 思い出すことなど、ほか


5月の朝は気もちがいい。5月は季節の朝だ。
新鮮な光が、建物の影を建物の壁にうつし、
小鳥がさっと通り過ぎていく。空気も水も穏やかだ。
(天気が良ければの話だけど)

写真は、先日撮ったいつもの縄文公園(クヌギ)。
緑や青の世界はいつも完璧だ。

      *

かつて自分が通った中学の卒業文集からつぎの文章をみつけた。

  90%以上の子らが、紋切り型の文章を書くなか、・・・(頻出する単語は、― 卒業、迎えて、
  校門をくぐって、入学、3年間、あっという間、思い出、運動会、修学旅行、短かった、悔い、新たな、
  高校生活、・・・)、ぼくの好きな文章。(無断掲載ですが、お許しください)

      *

    ― 早朝 ―

朝もやの中で私はだれに
あいさつしたのだろう
おはようって
だれにしたのかは、わからないけれど
山も空も返事をしてくれたよう
でもよく聞きとれなかった
笑っているのはわかった
にわとりが笑っている
菜の花がほほえんでいる
家の中では
ほら カナリヤも
私は朝の空気を胸いっぱいにふくませて
何故今日はこんなに早く
起きたのだろうか
ふと考える     

      *

これを書いた H.Tさんは、いまでも
空や鳥をときどき眺めているだろうかと、
ふとおもった。


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