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ぜったい勝つ!高校演劇コンクール必勝法

芝居作りにはルールがある。発声練習の前にまずチェック!たるエダの前にまずチェック!必ず勝てる。

暗転は悪か

2008-04-08 | 脱●地区大会@演出編
暗転は嫌われる。
正確には、嫌われるイメージが付きまとう。
暗転をあと1秒短くする!
とか言って暗転の練習をしたことはないだろうか。


だがここでは、暗転を短くする練習の前に、
暗転の根本的な意義について触れたい。


暗転の目的は
装置を動かす、役者の配置を変える。
というのがほとんどではないか。
しかし、上記の目的を達成するにあたり、映画だったら一瞬でできてしまう。
舞台という制約上どうしても一定の時間をとって転換を行わなければならない。
問題はこれなのだ。
客の心理状態、登場人物の心理状態に関係なく“作り手の都合で”芝居を止めてしまう。
まるで客を無視した行為と言える。
もちろん見ている客は冷めてしまう。
これが暗転が嫌われる最大の理由だ。

であれば“客の立場にたった”暗転作りを行えばいい。
芝居とは客の心理操作である。
暗転の心理効果は「冷ます」ことだ。
作り手として客に「ここは一度心を引き離してください」というニュアンスを伝えたいときにだけ暗転を使う。

そうめんやソバをゆでた事がある方も多いだろう。
そうめんは麺をぐつぐつゆで、吹きこぼれる寸前にコップ1杯の水を入れる(一般にはびっくり水と呼ぶ)。と大体のそうめんの袋の後ろに書いてある。
ソバはゆで上がったらざるにあけ、出来る限り冷たい水で一気に冷やす。
どちらも100度の状態から突然冷たくすることによって引き締まり、よりおいしい麺がゆで上がる。
芝居でもこれと同じ効果を狙う事が可能だ。

芝居が吹きこぼれる寸前に暗転というびっくり水を入れるのだ。
うまくやれば芝居がぐっと引き締まる。

また、あえて「ここは見えてない約束ですよ」ということをアピールする場合も暗転は効果的だ。

どちらにしても“客のための暗転”であり“心理操作を目的とした暗転”以外は嫌われるということだ。

装置の移動や時間の経過だけが目的ならば、そんなものは明転で堂々と愉快にやっていたほうがよほど好感をもてる。

今は場面転換してますよ!ということをちゃんと提示できれば、客は納得する。

それが舞台の難しいところでもあり、面白いところでもある。





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