それなりタイムス

高橋家の日常を、ファミリーがそれぞれの視点で綴った家族新聞。

因縁の置賜総合文化センター

2008年07月15日 02時11分30秒 | クレーマー物語
超、久しぶりの投稿。
もちろんこの数ヶ月の間にはいろんな出来事があったし書いておきたかったこともいっぱいあったのについ後回しになってしまい。4ヶ月ものブランクが生じました。

で、きょうの話題はちょっと特殊なんだけど、米沢市の市民のみなさんの利益のためにどうしてもメモしておきたいと思い、書く気になりました。

米沢市民のみなさんなら誰でも「置賜総合文化センター」という施設をご存知かと思います。
言うなれば中央公民館なのですが、そこに視聴覚センターや青年の家や図書館までが合体している複合施設で、見方によってはお金がなかったので複数の機能をまとめちゃった、みたいな中途半端な感じの施設です。

 この施設とはどうも因縁があるのか、私が「わらび座」を辞めて米沢に帰って以来22年というもの、何回となくその利用者に対する行政側の規制について闘ってきていました。
 
 怠慢だからなのだろうと思うのですが、担当者が変わるたびに同じ問題がおき、そのたびに仕切りなおしの議論みたいな感じで来ていたのですが、今回も同様です。


今回のイベントは「第26回山形県保育のつどい」

会場借用の担当は私ではなかったのですが、例によってその担当者が「施設内では物品販売はしないように」とか「参加費のやりとりを当日施設内では行わないように」というような指導を受けていたらしいのです。

 でも実際にはホール内で物品販売を行っていたということが当日に技術スタッフを担当した業者から指摘があったらしく、そのことで担当していたフレンドリーハウスという保育園の佐藤園長が電話口でいろいろ言われたとのこと。
 その中身は
「物品販売は行わないでくださいと言ったはずなのに行ったそうですね。そういう団体には今後使用させるわけには行きません」というような脅しにも似た言い方だったらしいのです。
 この電話の糸口は実は「忘れ物」でその忘れ物は私が控え室においてきてしまった「クリーミーメロンパン」の本。

 施設職員からの厳しい言われ方を知ったのもその「忘れ物」は回収したかしないかを尋ねたことがきっかけで、それはけさ(14日)のことです。

 たまたま早番だったきょうはマイクロバスの運転を大江さんに任せて別便でやまびこ園に行くつもりだったので「忘れ物」を回収に、その置賜総合文化センターに出向いたことから「たたかい」は勃発してしまいました。

 今振り返れば、職員からすれば文字通り「やぶへび」になってしまう出来事だったのですが。

 「忘れ物」を引き渡して終われば「たたかい」は始まらなかったのですが若い男性職員が忘れ物の引渡しの直後
「電話でお伝えもしたのですが、物品販売をやられたそうですね」と来たもんだ。

私の中では文化センターに出入りする一般市民向けと誤解されるような物品の展示ではまずいが主催団体の内部だけのやりとりという展示ならば良い、という受け取りかただったのでその旨を話すと展示方法に関係なく物品販売は認められないと言う。

それと、当日に講演会に参加したい人に関しても施設内での金銭のやり取りはできないというので
「では聞きますが当日になってから時間の都合がついて参加したい人が来場した場合、どう対処したらいいんですか?」
するとその男性職員
「その人は断ってください。それを認めると金銭のやり取りを認めることになりますから」
(はぁーーーーー?ありえねぇーよ、そんなこと!)
まったくどうかしてる感覚だ。

「では、そういう決まりが書いてある条例を見せてください」
と言うと、
「はいわかりました。少し待ってください」
と言い、パソコンでプリントアウトを始めた。

ところが何か具合が悪いと思ったか、隣にいる女性の上司にその部分を見せてなにやら話し合っている。

そして私に示した条例のその部分だが
「許可なくして施設内での物品販売、寄付行為を行ってはいけない」というもので、この文章は
「物品販売をするときは許可をとって行ってください」というものであって禁止しているものではない。
そのことを指摘すると話が長引くと思ったのか、
「すみません、中へどうぞ」
とカウンター越しに話していた私を事務室内への入室を促す職員。

「この文章は禁止しているのではなく、許可があればやっていいというものではないですか」と詰め寄るが上司の女性、F女史は
「市内のコミュニティセンターなどは指定管理者制度が導入されどんどん利用してくださいという立場でお貸ししているところもありますが、ここは公民館なもので社会教育法にのっとり運営されていていろいろ決まりがあるんです。」
私は
「毎年保育のつどいを各地で行っているけれども、こんな指導を受ける施設はない!」と言うと、
「それは施設ごとに決まりごとが違いますので・・・」と言う。

「物品販売が、というけれども、講演会で講師が話し、その講師が書いた著書をその場で販売することのどこがいけないのか、常識的に考えても何らおかしくないし社会教育法にも抵触しないはずだ」
「だからここにはここの決まりがあるので決まりを守ってほしいと言っているのです。貸し出しの際に申請にこられた方に確認をとっているのですが、物品販売はしません、当日の金銭のやりとりはしません、と「約束」しておられるのですよ。その「約束」を守られないのはまずいと言っているのです。」
この論法には正直ひるんだ。
「でもその場に私はいなかったのでよくはわかりませんが、減免申請などいろいろやっているので素直に従わないとまずいというその場の空気を読んだからじゃないですか。でもそれ以前にとにかく「決まり」というものの存在自体があやふやです。条例の文言のほかに明文化されていて市民に公開しうる使用規定みたいなものがあるんですか?」
「いや、それはないです」
「それならおかしいですよ。さっき男性職員の方は当日の来場者も金銭のやりとりができない以上断らなければならないと言いましたがそんなこと、どこにも書いてないじゃないですか」


こんな調子で議論はあっちとびこっちとびしましたがとにかく埒があかないというか向こうの言い分がめちゃくちゃ。

私のいろんな問いかけに対し、
「映画の上映会は可能。入場料も必要経費のペイ程度なら認める。ただし、前売りはいいが当日ここでの金銭のやりとりはできない」
とか
「書籍などの利潤が出版社に入るものはダメ。個人が自分で作ったものはいいが」とか。
同様に
「映画作品も会社(法人)が作ったものはダメ、自主制作ものはいいが」とか、
論拠も合理性も何もない話が次々と飛び出す。

これでは「社会教育法」にのっとり市民のさまざまな活動を応援しているのか邪魔しているのか訳がわからない。

規制しているのはたとえば企業が商品などを販売することを目的をする使用をする場合のことであって、市民が主催するさまざまな集会において付随する資料や物品の販売のことを指しているわけではないはず。

映画にしろ書籍にせよ、それを作っている会社や人はそれによって給料を得てまた、再生産に当てているわけで、映画や書籍の代金のやり取り自体が「営利だからダメ」というのは資本主義社会の経済活動そのものを否定することになるのではないのか。

挙句の果ては
「そういうことをなさるのなら、ここでなくてもいろいろ会場があるではないですか。グランド北陽なども貸室業ですから自由に使えますよ」

こらぁー、それが公務員の言うことかぁ! 

まったくひど過ぎる。次第に声も大きくなる私。

「落としどころ」にたどり着かない不毛の議論が続いたが

「いいですか講演会があり、聞いた人が引き続き勉強したい、持続的に学びたい、咀嚼し直したいという「社会教育的活動」の充実のために講演者の本を購入することは何ら社会教育法に反するわけではなく逆にその精神にのっとる内容なんじゃないですか。どうなんですか」
「社会教育法でいうさまざまな活動の支援のために働くのがあなたがたの使命であって邪魔をすることではないでしょう」
というような問いかけあたりから
「それはそのとおりです」みたいな雰囲気になってきた。
そして
「橋さん、これからも何かありましたらいつでもご意見ください」
みたいな「丸め込み」的言い方に変化し、そろそろ終わりにしましょう的雰囲気に。

保育園の給食を作る仕事もあるためにそろそろタイムリミットと考えていた私は仕方なく「落としどころ」に到達しない状況でその場を去ることに。




やまびこ園に戻り、食事作りにかかってからも悶々と自問自答が続く私。
どうしても
「約束を破ったのはあなたたちです。その点はどうなんですか」という論法が気になる。

あゆみ園の五十嵐園長に電話で報告し、今後の動きを聞いたところ、少ししたら(何日間かのうちに)「つどい」の事業報告を提出に出向く予定があるという。

とても不安だった。

さっきの議論のままではあの人たちは報告書を提出に出向いた五十嵐園長や佐藤園長に
「約束を破るのはやはりダメですよ」と念を押しそうだ。

ちょっと待て。

そもそも「約束」は正しいものなのか。
条例に書いていないことを勝手に禁じてそれを無理強いしたものが「約束」と言えるのか。

私は重要な論点に気がつきすぐに彼らに電話を入れた。

「確認のための議論をしたいので夕方出向きたい。時間をください」と。


 約束の時刻よりもずいぶん早めだったがやまびこ園を出て自宅に向かう私。

実は別件ではあるが、市役所こども課から電話が入り、補助金の申請書類の中にミスがあったので再提出という仕事が入ってしまい、その作業をする時間が必要だったのです。

その文書を仕上げ市役所に行ってみると、なんと総合案内のカウンターに市長がいるではないか。

市長と言っても私より二歳年上の人で旧知の仲なので何でも言える相手。
思わず、
「市長、小言言うから」ときょうのやりとりの要点を話した。市長は
「それはまずいな」
と市の職員の不適切さをすぐに認めていた。

このネタを後に話してやろうかとも思ったがあえて封印した。

文化センターの事務室に入り
「失礼しまーす」と明るいトーンであいさつするとF女史もにっこり笑って中央のテーブルに私を誘導した。
午前中の議論の際には窓際に居た課長補佐みたいな人A氏も今回、テーブルについた。

F女史の上司も居ないと議論が進まないだろうと思っていたのでちょうど良かった。

「先ほどの議論を聞いていましたが・・・」とはじめたA氏。

 私が午前中の議論をやめて部屋を出てからここに来るまでの約6時間の間に、事務所内に居た10人程度の公務員の皆さんがどのような議論をしていたのか興味津々だった。

 F女史は借りてきた猫のように、急におとなしい座り方をし、あたかも
よけいなことは口にしない、と決めたような雰囲気だった。
 この人、午前中に口にしたことは「問題発言のヤマ」だったからね。
 まじ、携帯のボイスレコーダー機能を使ってこれからの議論を録音しておこうとわざわざバッテリー切れだった携帯にさきほどまでチャージしてきたのだが、準備をしないまま入室したためにタイミングを失ってしまった。

A氏の言い分はこれまでもいろんな団体で同じような問題が起きていてやはり一番多いのが講演会の著書の販売をめぐるものだ、これについては直接金銭のやりとりをしないで申込書をやりとりする、と言った方法でお願いできないかと考えている、というものでまったく抜本的でない、部下の発言の合理化にしかならないものだった。

で私が切り返したのは

「職場に戻ってから考え直して一番心配したのが、このあと、事業報告書の提出の際に「約束を破ったのはあなたがた」という言い方をまたされてしまうのではないかという点です。
でもよく考えてみるとあれは「約束」ではありません。あなたがたの「言いつけ」に対して本当は納得はしていないけれども雲行きからして「はいわかりました」と言っておかないとまずいかな、という対応をせざるを得なかったというものですよ。でも大事なことは「約束」と言っているそのことの根拠です。午前中、社会教育法の決まりがあるのでという話があったので私なりに読んできましたが、物品販売をやってはいけないなんてどこにも書いていないじゃないですか」


実は、市役所に再提出する文章を作成した後、15分ほどしか時間がとれなかったがネットでそれを検索し、プリントアウトしてその場に持参したのでした。

A氏、
「その23条に「もっぱら営利を目的として・・」という活動や政治活動や宗教活動を禁じる文言がある」と言い出した。

「違います。23条は(主語は)「公民館は」であって「公民館では」と言っていません。「公民館では」という運用の中身については米沢市の条例なんですよ。そこでは「許可なくして・・・」という表現なのですから物品販売をするときは許可を取りなさいと言っているわけです。だから「約束を破ったのはあなたたち」という論法ではなくて、ほんらい適切な対応をすべきだったのはあなたがたであり、「条例でこう定めれていますから物品販売をする場合はこれこれこういう手順で手続きをしてください」と言うべきだったのではないですか。」

「物品販売の予定があるのなら事前に話してほしかった」みたいな詭弁を言うので
「それは逆でしょ。あなたがたが先に説明をするべきです。そしたらそれにしたがって手続きをしたわけですから」

「条例には「許可なくして・・・」という表現があり、禁じているわけでなく物品販売をするときには許可をとれといってるのに勝手に「全面禁止」みたいな対応をするのはあなた方が条例違反ということになるのではないですか」

「社会教育法に基づき市民のさまざまな活動を支援しなくてはならないのに、職員の個人的な考えや判断であれこれ禁じてしまうことは支援の逆で手かせ足かせをはめて活動にブレーキをかけることになるのではないですか。元法はあくまでもこの条例なのですから個人的な考えとかほかの市民の方からクレームがあったとかという話は基準にするべきではありません」

ようやく「落としどころ」が見えてきた。

F女史も観念したようで
「わかりました。今後は市民のみなさんが使いやすい施設になるよう努力していきますから・・・」と明言。

ようやく共通認識にたどり着いたー。

うれしさがこみ上げてきたが、果たして事務室内の公務員の皆さんはどう受け止めているのか、多少、気になるところではある。
私のことを「憎たらしいやつ」と思った職員もきっといたと思う。

文字通り「憎まれ役」ということか。

でもそんなことはどうでもいい。

とにかく自分たちの団体がではなく、これから同じような企画を持ち込む団体の人たちに対して、今日の認識で前向きに対応してほしいということがすべて。

もし、認識の後退があるようなことが聞こえてきたら、必ずまた来ようと思う。その時にまた「憎まれ役」になってしまうかもしれないが、公務員の皆さんだって人の子だ、良心も常識もあるに違いないのだから、「正しいものは正しい」と理解してくれて真に市民の利益を守って働いてくれる、そういう意思をもってくれる人が少しずつ増えてくれればありがたいと思う。

きょうはほんと、ひざびさに「燃えた一日」だった。

筆文字のプリントのおかげでした

2006年02月12日 23時08分26秒 | クレーマー物語
 地区PTA懇親会の席上でのこと。
 スキー焼けの若いお父さんがズリズリと私のそばに来て「あのー、もしかして英夫さんとおっしゃいますか」というのです。

 何と、その人は陽子さんの中学校時代の同級生で石垣町の陽子さんの母親とも親しく、よく話題に出てくる元郵便局員の須藤(すどう)さんだったのでした。

 陽子さんも母親もよく
「なんで須藤くんは郵便局やめちゃたんだべなぁ。もったいないなぁ」
と話していたものでした。
 そこでさっそくそのことを聞いてみると、なんとスノーボードの教室を開きたかったというのがその動機だったというのでとても驚いてしまいました。

 でも、いいですよね。夏場は何とか知り合いの設備屋さんで働いて過ごし、冬には自分にとっては夢だった仕事を実際に今やっているわけですから。

 「須藤さん、そのうち、うちの息子とか私に個人指導をお願いしますよ。」
 「もちろん、よろこんでお受けしますよ。それが仕事ですから」
 というわけで大変フレンドリーな関係に、一気になってしまいました。

 須藤さんにはもう一つ、陽子さんのエピソードで聞いて欲しい話がありました。
 それは、郵便局のATMでの事故(事件)のことでした。

 今からかれこれ7~8年ほど前の出来事ではないでしょうか。
 ある日、いつものようにATMから現金を引き出したつもりの陽子さんは、うっかり現金を置いたまま出てしまったのです。
 何でも、お客さんが30秒以上お金を放置すると自動的に元の口座に戻されるのだそうですが、その時は戻りませんでした。
 つまり、陽子さんとすれ違い、
「ジーパンと青っぽいジャンパーを着た若い男」と彼女が記憶していたその人が、どうやら持ち帰った可能性が高かったのでした。

 彼女はすぐに郵便局の窓口で解決を訴えましたが
「それはもう諦めてしまうしかありません」
 みたいなことを言われたらしく、納得のいかない彼女は今度は警察署まで行ったのです。

 「防犯ビデオがあるんでしょう?それを見ていただければ誰がやったのかはわかるじゃありませんか。それに、私の次にATMを使っていれば口座番号だって分かる筈です」

 なかなか、警察も軽快には動いてくれなかったのですが、警察署と郵便局のやり取りの中で郵便局は重大なことに気がつきました。

 それは郵便局が募集した「利用者モニター」に陽子さんが選ばれていたという事実です。

 だからその人に「泣き寝入り」させてしまうような対応をしてしまうとただごとでは収まらないと考えたのではないでしょうか。

 手のひらを返すようにしてビデオの分析にも協力、郵便局で起きた犯罪に対処する特別な任務をもつ「監査局」の人にも来てもらう、などなど事態は急展開したのです。

 結局、お金をくすねた人を特定することができましたし、その時の25000円を返金してもらうこともできました。(刑事告訴まではしなかったようですが)

 でも私が感心したのは、ここまでやるのにどれだけ彼女は仕事の時間やなにやらを犠牲にしてでも警察や郵便局にでむき解決を求めてエネルギーを費やしたことか、ということ。

 本人はあっさりと
 「だって私にとっては25000円というのはすごい大切なお金なんだもの。絶対泣き寝入りはしたくなかったんだもの」
 と言います。

 このエピソードを須藤さんに話すと
 「そうそう、陽子は昔からそうだった。自分が納得するまでとことん食い下がるようなとこ、昔からあったよ」

 これって、私のDNAとしては弱いところなんだけど、こどもたちにはうまいこと引き継がれたのかなぁ。

 それはともかく、陽子さんの同級生、前から話題の人だった須藤さんに偶然めぐり合うことでできて本当にラッキーでした。

 筆文字のプリントを書いてくれた須藤(こちらはすとうと読む)先生、ありがとうございました。

ミスドのカリーパン

2006年01月18日 22時17分43秒 | クレーマー物語
 おしろいことがあったよ。

 夕方、母から
「ニラレバ炒め(→私が献立を作っている)はお前に作って欲しいから早く帰ってきて欲しい」
 と連絡があったのですが、仕事で帰れそうにないので自宅に電話を入れちょうど受話器をとった長女もといに事情を伝え作って欲しいことを連絡すると、
「あのさ、お父さん、もといが昨日買ったミスドのカリーパン、春が食ったんだけどカレーが入ってねがったんよ。ミスドさ電話すっかど思ったんだけど」
と言います。
「ああ?すれば良いじゃん」
「わかった」
 
 もといがあとで言うには私が
「よけいなことしてることないよ」
などと言えば電話はしなかったといいます。

 もといの話。
 「あのー、そちらで販売しているカリーパンというメニューなんですが、」
 「はい」
 「中にカレーは入っていないものなのですか?それとも、生地に練りこんであるものですかね?」
 「もちろん、入っていますが」
 「月曜に買ってきて、今弟が食べたのですが、何も入ってなかったらしいんですよ」
 「えっ?そうなんですか?それはがっかりしましたよね~。すみませんが、ご住所と連絡先とお名前を教えていただけますか?」

 やがて、何と、ミスドの米沢サティ店から電話に応対した人が歩いて我が家を訪ねて来たのです。
 カレーがはみ出るほど入ったカレードーナツと、最近の新製品のドーナツ2個と、非売品の素敵なお皿2枚を持って。
 ちなみに、お皿二枚はもといが勝手に自分のものにしました。

 夕食の場がこの話で盛り上がり、
「クレーム対策の対応いかんでお客の好感度が違ってくるから大事なんだよね」
「電話してあげてよかったんじゃない?どんなエラーがあるか把握できるんだし」
「うん、ミスドの人にもそう言われた」

 うーん。なんか勉強したなー。それもとても楽しく。

(書いた人→英夫。もとい自身が書くともっともっとウィットがあって面白いと思うのですが、今はお休み中なので父が代わって報告しました。ずっと思い出し笑いしながら)






もといです。上の文章は基本的に父のものですが、会話部分を少し編集しました(1月18日)。
少しだけ付け足します。

電話に応対したミスドの店員さんは、電話越しでも分かるほど人柄の良い人で、面白い方でした。
住所を言うと、「春日ですか?サティからだとどちらの方向ですかね・・・私、ここらへんの地理にはあまり詳しくないんです」とのこと。
とりあえず米沢四中の方だ、と述べて電話は終わりました。

それから三十分ほど経って、その人から電話がきました。今、『熊文』にいるということだったので、「真っ直ぐ南に行って、十字路で左へ、また左の道へ」と言って切りました。
すると、祖父が「迎えに行って来い」と言い、私もわざわざ歩いてきてくれている店員さんももごせえなあと考え、吹雪ではないが寒い外へ出ました。

会った店員さんは、電話でのイメージ通りの感じの良い方で、両手に一つずつ、ミスドの袋を持っていました。
「こちら、ドーナツなんですが、さっき転んだんでもしかしたら形が・・・すいません」
わざわざそんなことを言わなくても良いのに、申し訳なさそうに謝ってくれました。

ここからサティまで2㎞あるのですが、寒い中歩いてきてくれた店員さん。
カリーパンの中にカレーが入ってなかっただけなのに・・・


これからも通いたいと思います。
三割引のクーポン券の期限が過ぎても。