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記憶の場所

観た映画の感想をつれづれなるままに書き連ねるブログ。週1~2本、たまに映画館。

ティム・バートン監督「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」

2014-02-15 09:27:07 | サ行
歪んだ愛情と、愛情が歪んだ結果の話。

ティム・バートン監督「スウィーニー・トッド」最早説明不要なのではとも思うんだけど。
ジョニデが無表情で首を掻っ捌く話。だがそこがいい。ジョニデ可愛い。
このブログを書き始めてから、観たことある映画の話を書くのは初めてかもしれない。
初めて観たのは大学生の時だったな。ジョニデにハマった時期があって、ジョニデ作品を手当たり次第に観てた。
(ずっと「シザーハンズ」はサスペンスだったと思ってたのはここだけの秘密w)

主人公が復讐のためにロンドンに戻ってきて…みたいな話なんだけど、ね。ストーリーはそんなに複雑ではないし、むしろすごく分かりやすいし、一回観てる映画だから、今回はストーリー以外のところに注目して観てた。
ずっと「ロンドンは魔窟」みたいな歌を最初は歌ってたけど、本当に魔窟。魔窟だよ。今でこそ「霧の都倫敦」みたいなおしゃれな街だけど、昔は公害や病気やですごかったらしいしねぇ。
全然関係ないけど前に読んだロンドンでの黒死病発生と終息までの話を書いた本がすごく面白かった。

こんなに暗い話なのに、ひたすら愛を貫く映画も珍しい。
皆が皆誰かを愛している。でもほとんど誰も幸せになれてない。やりきれないけど、そこがティム・バートンだとおもう。
トッドは、自分が娘まで手に掛けようとしたことに、気付いたのだろうか。


いつもの蛇足
ヘレナ・ボナム=カーターは個人的にこの作品が一番かわいいと思う。次点は「ローン・レンジャー」。3番目に「レ・ミゼラブル」
というかヘレナの衣装が超可愛い!目の下に隈ががっつりできてるのに赤のストライプとかマリンスタイルとかギャップがキモ可愛いだろう!
前は気付かなかったけど、判事ってスネイプ先生なのね。そう思って観てたら腰ぎんちゃくの役人もなんだか観たことある気がしてきてそしたら案の定ハリポタでピーターやってたわ!
それ言ったらヘレナもレミゼ夫婦で出演してることになるしねぇ。
船乗りアンソニーは「Dr.HOUSE」の3人組の一人に似てる気がしないでもない。


クリスチャン・スレイタ-監督「その男は、静かな隣人」

2013-08-25 18:45:58 | サ行
淡々としていた割に激しい映画。

クリスチャン・スレイター監督「その男は、静かな隣人」を観ました。
主人公の考えていたことはわからなくもない。誰にだって殺したい(と思いたくもなる)同僚はいるし、職場や学校を爆破したいと考えることはあるだろうし。
ただ、それを実行するかどうかは別。

主人公、さえないサラリーマン。(この時点でちょっと感情移入)年下上司に叱られる毎日。気の弱さ故からかわれいじられる主人公。なんというか、うん。良くいるよね。自分も今のままだとこうなるのかね。気をつけねば。
それは置いといて。
どうも結末は夢オチみたいな感じらしいんだけど、それにしてもこの主人公ひどい。おそらく男尊女卑のバイアスかかってる。「女は皆身体で出世してるんだろ!?」と。
まぁ…かわいそうな奴では、あったよね。最後まで観ると一抹の寂しさを感じる。

蛇足
この主人公を演じてた俳優さん、昔は美少年(美青年)で有名だった、らしい。
欠片もその面影がなかったのが残念だ。

ターセム・シン監督「The Fall 落下の王国」

2013-05-27 20:04:38 | サ行
オチがよくわからない。

ターセム・シン監督「The Fall 落下の王国」。
特に目的もなくただ楽しむには良い映画だと思います。個人的には。

何がすごいって、衣装と舞台!ただただ美しい。もうそれだけで満足。
衣装は、昨年惜しまれつつ亡くなった石岡瑛子さんが手掛けたということで、色鮮やかで不思議な世界が
貴方を待っています。奇抜だけど美しい。

彼女を取られてやけになったスタントマンが無茶して入院して、同じく入院してる女の子に不思議なお話(といっても、自分が出演していた映画のストーリーを物語風にアレンジしたものっぽい。)を語り始めて…というのが本筋なんだけど、本筋はもうどうでもいいからとにかく物語の世界に入り込んでしまう。
物語の登場人物がフランス人だったりインド人だったりと、オリエンタルな世界観なんですよ。衣装も舞台もそんな感じ。世界24か国でロケを行ったんだって。世界遺産でもロケをしたんだって。とにかく力が入ってる。
女の子の名前がアレクサンドリアだからって、最初にアレキサンダー大王の話をするんだけどね、その舞台になってる砂漠がとにかく美しいの。真っ青な空と、砂漠の茶色と、でも地面は真っ白。このコントラストの美しさはまず類を見ないね。
それ以外にも、青い壁並みの街とかさ、砂漠の中に湖とか、なかなかこんなに美しい場所ばかり集めた映画ってないよ。
物語の主要人物の服の色が、赤・青・緑・黄色・白だったから、戦隊モノを連想してしまったのはここだけの秘密。

あとすごいなと思ったのが、女の子が大けがで手術を受けることになるんだけど、ティム・バートンちっくな気持ち悪くてでも目が離せない演出。

今日の蛇足は上記の内容に関して。
モルヒネで死のうとするのは別にかまわんが、女の子を利用して薬を盗ってこさせようとした時点で
あの主人公はクズだ。と私は考える。

ジャスティン・カーゼル監督「スノータウン」

2013-05-06 22:56:30 | サ行
※これは実話です。

ジャスティン・カーゼル監督「スノータウン」。実話をもとにしたサスペンス映画です。
実際は男女12人を殺害したとんでもない事件だとか。

主人公の少年(青年)は気弱…なのかなぁ。気弱だからこそ悪ぶりたくなるお年頃なんだろう。
冒頭から町全体に漂う鬱屈とした空気。何の変化もないマンネリ感たっぷりの情景。
そこで性的虐待が発覚したもんだから大騒ぎ。物語の始まりはこんな感じ。

そんな中現れた一人の男。主人公の青年の母親の彼氏になっちゃった。
この彼氏がまた間違った正義感を持っちゃたというか、「相手は性的虐待するようなド変態の底辺なんだから何やってもいいだろう」となっちゃったわけで。
あんな暗い空気の街で欲求不満を晴らすとなれば、必然的に弱いところに向かっちゃうのも仕方ないのかなぁ、と。

それにしてもこの主人公。よく掘られる。最初性的虐待に遭うし、そのあと隣人(同居人?友人?)にまた掘られるし。ねじ伏せられて「お前はメスだ」なんて台詞BL漫画でも聞かないぞ。
そんな立ち位置だったから、母親の彼氏が殺人をしていると知っても、その「力」や「強さ」の部分に従ってしまったと見た。強さに憧れてたんだろう。たとえそれが間違った力の使い方だとしても。
それなりに見応えのある内容でしたので、サスペンス好きにはおススメしたい映画です。




スティーブン・C・ミーラー監督「スクリーム・オブ・バンシー~殺戮の妖精~」

2013-03-10 23:03:50 | サ行
タイトルから漂うB級臭。
ジャケットなんかもっとB級臭しかしない。

ストーリーはとてもわかりやすいです。
開けちゃいけない箱が出てくる→うっかり開ける→封印を解いてしまう→背景が明らかにされる→もう一度封印する。
ありがちですね。とてもありがちですね。

ちなみにバンシーとは、こいつが現れると誰かが死ぬ、みたいなアイルランドの妖怪です。
ハリポタ第四作目に出てきてましたよね。

ジャンルはホラーなんですが、全然怖くなかった。背筋が凍る映画を観たいと考えている人はきっと満足できないでしょう。
主人公の教授のお姉さんと、その娘は可愛かったね。あとは今一つ。
黒幕はバンシーが封印されてた箱を発掘した元教授らしいんですが、彼がなぜバンシーを必要としていたのかはよくわからないまま。
終末論者ってのはわかったけど、バンシーを武器として使いたいとかなんとか…そのあたりがよくわからない。
意思疎通もできないような代物を武器にしても意味ないだろうに。

残念なのは、マスク(特殊メイク?)が安っぽいところ。なんだろう。絶叫系とグロ系を目指したかったんだろうけど、どちらにもなりきれてなかった感はあるかな。若干気持ち悪いシーンが出てきますが、バイオハザードを平気で観ることのできる人なら問題なく観れます。
最後のバンシー斬首後の胴体がひどいぜ。どう見ても作り物ってわかってしまう。あのラストシーンをもっとうまく見せることができれば、良かったんだろうなぁ。なんて偉そうなことを言ってますが、私はホラーが苦手です。

蛇足ですが。
バンシーは基本的に老婆として現れるらしいんですが、たまに少女とか妙齢の女性とか、いかにも人を引き付けるような外見で出てくることもあるそうです。
せっかくだから妙齢のバンシーも観たかったなぁ。というか、そこは見せてほしかったなぁ。