みやざきの雑感帳

横浜の、富士山の見える家に住んでいます。
家のこと、バイクのこと、生活のことなど、気が向くままに書いています。

共生打ち切り

2007年05月13日 13時04分41秒 | 雑感帳

数年前から、右手の親指に妙なできものができていた。

素人判断でずっとイボだと思い込んでいて、市販のスピール膏を貼ったりヨクイニン粉末を服用したりしていたのだけれども、一向に小さくなる気配もなかった。逆に大きくなる気配もなかったので、そのままにしておいた。

とはいえ気になる事もあって、久里浜駅前の久里浜駅前皮フ科に行って診てもらったこともあったのだけれども、やっぱりイボだといわれて通り一遍の処置をしてもらい、地道に通院するしかないといわれて気が萎えていた。

そんな共生関係にあったヤツだけれども、この二月ごろから急に活発に成長を始め、今まで皮膚が盛り上がっていたようなモノだったのが、皮膚から突き出たモノへと変貌を遂げ始めた。これは様子がおかしいと思い、三月末に横須賀中央にある峯村皮膚科クリニックという別の皮膚科に行ってみた。

看護婦さんが見て十秒後に首をかしげ、医者の先生を呼んだところ、お医者さんは一目でイボじゃないと断定し、切るのが一番速いと言われた。うーん、医者によってこんなにも判断が違うものか。医者と一口に言ってもいろいろいるんだなぁ。

利き手の親指って事もあって、大きな病院で切ってもらいなさいといわれ、横須賀共済病院に紹介状を書いてもらう。四月上旬、えらく混雑している病院で二時間待って診察を受け、良性腫瘍といわれる。先生の施術のスケジュールの関係で手術は一ヶ月後。まぁ、四月中は週末もいろいろあったし、親指が使えなくなるのは不便だから僕としてもちょうどよかった。

しかしGW中にヤツは自らの運命を悟ったのか、成長の速度を速め、ぐんぐんと長くなってきた。GW前後で比べると三ミリくらいは延びたんじゃないだろうか。

しかしヤツの運命が変ることも無く、GWが明けた先日の11日に、大げさに入院。昼前に病院に入り、数時間待ってから30分ほどで切り取る。執刀してくれた先生はずいぶんなベテランらしく、手際もよく手術中の会話も安心させてくれるもので、とてもよかった。看護婦さんや他の先生にも人望がある人のようだった。

六時間ほど経って、消灯時間になると麻酔が切れ始める。ガマンできなくなるほど痛かったら飲みなさいと渡されていた痛み止めがあったけれども、ガマンできる範囲内だが寝付けない程度の痛みの場合はどうすればいいのだろうか。まぁどうせ明日も休みだし少々寝不足でもかまわないと思ってガマンし続けていたら、二時ごろに寝付いていた。

翌日も強烈にヒマ。朝ごはんを食べ、ついに読了してしまった「ものづくり経営学」を適宜ひっくり返しながら時間を持て余していると、やっと簡単な診察があり、消毒の仕方などを教えてもらって退院。

振り返ってみると、最初に久里浜駅前皮フ科で診てもらったときにイボ扱いされたのが残念。このお医者さんはアトピーの治療などでは有名なところらしく、良いお医者さんだと思っていたのだけれども、いかんせん混雑が激しすぎるのできちんと診る余裕も無かったのだろうか。二番目の峯村皮膚科クリニックは一回診てもらっただけだけれども、わかりやすく説明してくれたのでいい印象を受けた。横須賀共済病院で担当してくれた先生は説明もしっかりしてくれて、とてもいい先生だったと思う。まぁ、この程度なら入院する必要も無かったのではなかろうかと思ったけれども、しかしそれも素人考えかもしれないし、まぁそれは仕方ないことなのかな。

それよりも、入院は初めてだったので、その経験のほうが心に残った。同室の様子を伺ってみると、やはり年配の人が多い。点滴をうち、頻繁に医師が検査に訪れる人を目の当たりにすると、自らの体が思うままにならないというのがどんなに辛いことなのか、いままで頭でわかっていたつもりのことがより強く感じられる。別のおじいさんは、看護婦さんが車椅子で移動しましょうと何度言っても、いや、自分で歩くといって聞かない。可能な限り自分の体で歩くんだという思いが声の調子から伝わってきて、心を打たれた。

たった一日だったけれども、いろいろと考えさせられる時間だった。


大山

2007年05月05日 23時00分43秒 | 雑感帳

昨日に引き続き、晴れていたので歩いてみた。

 今日は10年ぶりくらいにヤビツ峠から大山へ登る。昨日登った大楠山よりはちゃんとした山なので、それなりに食べ物も飲み物も必要。朝6時前に起きておにぎりや野菜炒めなどを適当に作り、お弁当にする。連れは梅干のおにぎりは三角で、昆布のおにぎりは俵で作って中身がわかるようにするというが、僕は全部同じ形にして、三回連続で梅干になってしまったりするような危険性をはらんだギャンブル性のあるお弁当が好きだ。

 8時前に出発。下道で葉山~鎌倉~江ノ島と進む。連休も中日ということで思ったよりも渋滞もなく、暑すぎず寒すぎない快適な陽気の中、Z3をオープンにして快適に海岸沿いの国道134を西に進む。西湘二宮でR134を離れ、県道71号を北上して秦野中井I.C.を過ぎ、R246の名古木交差点で県道70号に入り、ヤビツ峠を目指す。名古木と書いてナカヌキと読む珍しい交差点は忘れられない。以前相模大野に住んでいたときにはよく来た道だ。もう3年以上前になるものか。早いもんだ。

 ヤビツ峠までの登り坂も所々のコーナーに見覚えがあって、ほとんど変わっていない。でもバイクで走っていたときは十分に広い道だと思っていたけれど、車で走るとずいぶん狭く感じるので奇妙な違和感がある。ヤビツ峠に着いたのは10時過ぎ。久里浜から二時間少々で着くとは、思っていたよりも速かった。

 連休で天気が良いこともあり、登山者が大量に着ていてヤビツ峠の駐車場は満杯。少しやり過ごしたコーナーの空き地に車を停め、歩き始めが10時20分ごろだったろうか。鶯の鳴き声が響く道をのんびり歩き始める。

 10年前に比べると整備されて階段が増えていたり、ちょっとガレているだけで鎖が張ってあったりと雰囲気が少し変ったなと思いつつ歩く。20分くらい毎に休んで水を飲み、秦野方面や丹沢方面の見晴らしを楽しむ。ヤビツからの道はそれほど人がおらず、5分に一度すれ違う程度だったけれども、70分ほど歩いて大山下社からの登山道と合流すると、一気に登山者が増えて人の中を歩く感じになった。最後にちょっと急な階段を登ると頂上に到着する。11時40分についたので、80分ほど歩いたことになる。コースタイムは一時間程度だけれども、のんびり歩いていたからこんなもんかな。

 頂上からの眺めは昨日と同様に靄がかかっていたので、相模湾の海岸線がかろうじて判別できるか、といった程度だったけれども、伊豆、箱根、厚木、横浜、川崎方面まで一望できる眺めはやっぱり素晴らしい。風も強くなく、暖かい陽気で快適だった。

 GWで天気が良いだけあって、頂上はまさに人でごった返していて、座れそうなところにはたいてい人が座っていた。阿夫利神社の近くのちょっとした隙間をなんとか見つけて、お弁当を食べる。適度におなかが減っていて、おにぎりも野菜炒めも美味しかった。周りにはいろんな人がいて、見ていると面白い。若い二人連れ、中年の二人連れ、小学生くらいの子どもを連れた夫婦、孫を連れたおじいさん、高校生くらいの女性の三人組、バイク乗りの格好をした男二人連れ、犬と一緒の夫婦などいろんなパタンがある。僕たちのような二人連れもずいぶん多かった。

 

一時間ほど頂上でゆっくりしてから下山。同じ道を通ってヤビツ峠に降り、少し奥に行った護摩屋敷の清水で水を飲む。この水を飲んだのも4,5年ぶりくらいのはずだ。懐かしいなぁ。以前は志を集める募金箱がおいてあったのだけれども今回は無かった。水場のメンテナンスをする必要がなくなったわけでもないだろうに、やっぱり心無い人が持って行ったりするからなんだろうか。残念だ。

帰り道、県道70号沿いにある大山豆腐のお店「五右衛門」に立ち寄り、湯葉と納豆と、豆乳チーズケーキを買う。

今日もよく歩いたので帰りは温泉に立ち寄る。七沢温泉にでも行こうと思っていたけれども、途中で気が変ったので鶴巻温泉へ。立ち寄り湯の弘法の里湯は駐車場が一杯だったので、大和旅館というところで外湯にはいり、往路と同じ下道を走る。帰路はR134が少し流れが悪かったけれども、渋滞というほどのものでもなく、快適なドライブだった。

 昨日は寿司だったので、今日は焼き鳥。久里浜駅のおんどり家で焼き鳥とビールを楽しむ。今日もよく歩いた。

 翌朝、「五右衛門」で買った納豆と湯葉で朝食。翌朝の朝食にしたのだけれども、湯葉は上品な甘みがあってとても美味しく、納豆は大粒の豆をかみ締めると豆の味がしっかりして食べ応えがあった。思わずスーパーで買った三パック68円のおかめ納豆と食べ比べてしまったけれども、味も食感も雲泥の差だった。いままで納豆の優劣なんて気にしたことも無かったけれども、こうやってよいものを知ってしまうとこれから選んでしまいそうだ。また少し食費が上がっちゃうなぁ・・・・・・・。豆乳チーズケーキはフワットして甘く、いくらでも食べ続けられそうな素直な美味しさだった。


大楠山

2007年05月04日 23時30分44秒 | 雑感帳

GW後半は、西伊豆の民宿に泊まって海の幸を堪能しようと思っていた。

でも、直前になってしまってから宿泊できるわけもなく、20件程電話をかけてみてもどこも埋まっていたので、仕方なく三浦半島に居続けることにした。

ただ漫然と居続けるのも芸がない。天気が良かったので、四日は三浦半島の最高峰である大楠山に登ってみた。

書店で斜め読みした本に載っていたハイキングコースがよさそうだったので、少し遠くではあるけれども、京急安針塚駅から出発。快晴に恵まれて暑いほどの陽気の中、家並みの間を少し歩くと塚山公園への登り道が始まる。思ったよりもきつい坂道を10分ほどかけてのんびり登る。133メートルの標高があって、観音崎から横須賀中央、金沢八景、横浜みなとみらい地区が一望できる、眺望がよいところだった。ここにはウィリアム・アダムスの墓である安針塚もある。

既に疲労感を顔に出していた連れが少し休むのを待って、南西方向に降り、横須賀I.C.の下をくぐり、大繁盛していた鳥ぎんを左手に見ながら南下する。名前は聞いたことがあったけれども、初めて見た店だ。美味しいという話を聞いたことがあるのでいつか行ってみたい。

 葉山と衣笠を結ぶ県道27号線に出て、少し西にあるくと大楠山登山口という信号があり、そこから再度南下する。民家の間の細い道を縫い、阿部倉温泉の付近を歩くと横横道路のすぐ脇に出る。道路標識には、右に曲がると大楠山、直進するとしょうぶ園、戻ると塚山公園とある。そういえば先日衣笠のしょうぶ園に行ったとき、大楠山方面と書かれた道路標識があったことを思い出した。案外近くまで来ているもんだなと妙に感心して大楠山方面へ進む。

 横横道路をくぐると、舗装道が途切れて山道になる。やっと大楠山登山が始まった気になる。軽装のハイカーと次々にすれ違いながらのんびり登り続けるが、階段の整備率が高く、坂も急なので思ったよりもしんどい道だった。途中で横須賀市に関するクイズ板がいくつかあったりするのはよいけれども、少し迷うようなポイントでも標識がないところがあったりして、もう少ししっかり整備したほうがよいと思った。

 

20分ほどかけて大楠山山頂へ。西側に視界が開けて三崎から相模湾を一望できる素晴らしい眺め。あいにく靄がものすごくて江ノ島がぼんやり見える程度だったけれども、秋や冬に来たならば素晴らしい富士山を眺められることだろう。更に、大楠山は標高241メートルとは言え三浦半島では一番高い山なので、見晴台に登ると三浦半島全域が見渡せる360度の眺望が楽しめる。北側を向くと湘南国際村から大楠山へ続く葉山国際カントリークラブの全域がすぐ手元に広がり、その向こうにはうっすらと横浜のランドマークタワーが見える。南を見れば目の前に先日登った武山とYRPエリアが見え、僕の職場でもある巨大な黒い建物が異様な存在感を示している。

 しばらく眺望を楽しんでから東側へ下山。一時間ほど荒れた舗装道を歩いて芦名口へ到着した。下山中、山肌のあちこちに野生の藤が上品な紫色の花を咲かせていた。先日しょうぶ園で見た一面の藤も素晴らしかったけれども、こうやってそこかしこに見える花も美しく、心を和ませてくれる。

 三浦半島の東岸にある安針塚駅から半島を横切って西岸にある芦名口まで、大体3時間ほどかけて歩いた。10分ほどバスを待って逗子駅へ行き、JRで久里浜駅へ戻る。

 僕は久しぶりにちょっとした坂道を歩いたし、連れも山道を歩くのは子どもの時以来だというのでかなり足に来た様子。久里浜駅前の銭湯でゆっくり足をほぐしてから、ひさご寿司で伊豆の民宿に泊まれなかった分まで刺身と天婦羅と寿司を食べまくり、満足して帰宅。一泊一万円の民宿に二人で泊まったと思えば安いもんだ。