北の大地
先日,「躁うつ病はここまでわかった・加藤忠文編」を読んだら大変面白かったのでいくつかご紹介したい。加藤さんのHPはBOOKMARKに掲載済み。
【躁うつ病について】
今日では双極性障害と呼ばれるが,これは,アメリカ精神医学会のマニュアルの病名の訳。日本ではうつ病が注目されここ20年間に患者さんの数も9倍以上に増えている。過去には単極性,双極性と呼ばれていた時期もあったようだ。
【Ⅰ型とⅡ型】
躁うつ病には,うつと重い躁を繰り返すⅠ型,うつと軽い躁(軽躁)を繰り返すⅡ型がある。特にⅡ型はうつ病と一見症状を見た限りでは判別がつかないので,躁転して初めて躁うつ病であったことに気付くことが非常に多い。その分回復も遅れ,治療期間も長引く。私もこのケースで躁転に気が付くまで1年近くかかった。(双極性Ⅱ型の三分の一が単極性うつと誤診されている指摘もある)
【うつ病と躁うつ病の相違点】
単極性うつ病 双極性うつ病
発症頻度 多い(10%~20%) 少ない(0.8%)
遺伝性 低い 高い
初発年齢 中年期~初老期 青年期~中年期
病前性格 執着・メランコリー性格 循環性格
発症形態 緩徐 急速な発症と終息
病巣期間 比較的短い 長い(Ⅱの方がより)
病巣反復 比較的少ない 多い
自殺の危険性 双極性のほうが高い
薬剤性躁転 少ない 多い
第一選択薬 抗うつ薬 リチウム
性差 女2:男1 男女同率
【予後・再発】
従来は予後が順調と考えられてきたが,最近の研究では,再発率が高く慢性的病気であるということがわかってきた。さらに,再発を繰り返してゆくうちに間隔がだんだん短くなってくるので,再発予防が極めて重要である。
【大学病院受診】
12/14(金)以来の受診。現在服用している薬は,デパケン200mg×2 リーマス
200mg×3 リーゼ5mg×2 レンドルミン0.25mg×1 ロヒプノール2mg×1
デパケンもリーマスも対躁効果はいいのだが,対うつ効果はあまりよくない。
ラモトリジンンという海外では使用されている抗けいれん薬が,うつに効果があ るということなので,早い認可が期待される。
またデパケン,リーゼとも抑躁効果水準に達していないので,徐々に増量してゆ く。今回は,リーマスが200mg追加された。
先日,「躁うつ病はここまでわかった・加藤忠文編」を読んだら大変面白かったのでいくつかご紹介したい。加藤さんのHPはBOOKMARKに掲載済み。
【躁うつ病について】
今日では双極性障害と呼ばれるが,これは,アメリカ精神医学会のマニュアルの病名の訳。日本ではうつ病が注目されここ20年間に患者さんの数も9倍以上に増えている。過去には単極性,双極性と呼ばれていた時期もあったようだ。
【Ⅰ型とⅡ型】
躁うつ病には,うつと重い躁を繰り返すⅠ型,うつと軽い躁(軽躁)を繰り返すⅡ型がある。特にⅡ型はうつ病と一見症状を見た限りでは判別がつかないので,躁転して初めて躁うつ病であったことに気付くことが非常に多い。その分回復も遅れ,治療期間も長引く。私もこのケースで躁転に気が付くまで1年近くかかった。(双極性Ⅱ型の三分の一が単極性うつと誤診されている指摘もある)
【うつ病と躁うつ病の相違点】
単極性うつ病 双極性うつ病
発症頻度 多い(10%~20%) 少ない(0.8%)
遺伝性 低い 高い
初発年齢 中年期~初老期 青年期~中年期
病前性格 執着・メランコリー性格 循環性格
発症形態 緩徐 急速な発症と終息
病巣期間 比較的短い 長い(Ⅱの方がより)
病巣反復 比較的少ない 多い
自殺の危険性 双極性のほうが高い
薬剤性躁転 少ない 多い
第一選択薬 抗うつ薬 リチウム
性差 女2:男1 男女同率
【予後・再発】
従来は予後が順調と考えられてきたが,最近の研究では,再発率が高く慢性的病気であるということがわかってきた。さらに,再発を繰り返してゆくうちに間隔がだんだん短くなってくるので,再発予防が極めて重要である。
【大学病院受診】
12/14(金)以来の受診。現在服用している薬は,デパケン200mg×2 リーマス
200mg×3 リーゼ5mg×2 レンドルミン0.25mg×1 ロヒプノール2mg×1
デパケンもリーマスも対躁効果はいいのだが,対うつ効果はあまりよくない。
ラモトリジンンという海外では使用されている抗けいれん薬が,うつに効果があ るということなので,早い認可が期待される。
またデパケン,リーゼとも抑躁効果水準に達していないので,徐々に増量してゆ く。今回は,リーマスが200mg追加された。