SlowFarming

Slow系でゆっくりと畑仕事。週末農業で永田農法実践中。

オニウシノケグサ

2006-08-16 12:50:59 | もやしもん
オニウシノケグサは、どこにでもあるイネ科の植物で、
雑草です。
http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/detail/80700.html
今、耕している畑の周りは、プロの畑なのだけれど、
通りの向こう側の広い畑は、以前は整然と黒土が耕され
何かを待つように広がっていた。
ところがひと月程前か、梅雨の始まりか、
この畑に雑草が生い茂っていくので不思議に思っていた。
その雑草とは、オニウシノケグサだった。
しかも単一に、全てがこの草で覆われている。
どう見ても、人為的に生やしたとしか思えない。
こちらの畑はというと、種類も雑多な雑草が生え、
しかもオニウシノケグサは生えていない。
環境的なものではないとは思っていたけれど、
ある本を読んで分かったような気がした。
この本はトムウェイクフォードという人の「共生という生き方」
という本で、このオニウシノケグサが菌との共生をしており、
菌根でネットワークを作っているという事が書いてあった。
そこには、この植物が共生する菌類が、有毒のアルカロイドを
作り、家畜、昆虫、センチュウなどが嫌って寄り付かない
耐性を持っているとある。
つまり、ここにオニウシノケグサを生やしておく事によって、
それら作物に害もたらす虫を農薬を使わずに追い払う事が
出来るのではないか。
その為に生やしているのだろうか?
農業やっている人にとっては、こうした事は当たり前なのかな。

気になっていた言葉に、アレロパシー作用という言葉があった。
直訳すると、感化作用というらしく、オニウシノケグサに見られる
ような、他の植物に対する作用をいうらしい。
例えば雑草の王者、セイタカアワダチソウは、昔は全土を覆ってしまう
のではないかと、従来種のすすきなどが無くなってしまうのでは
無いかといわれてました。(私の小さい頃はそうだった)
いつからか、それほど問題にされなくなったように思っていた、
カイガラムシとかと同じような感じで。
セイタカアワダチソウは根から特別な分泌物質を出し、他の植物が
生えないようにして、さらに茎根を伸ばしてそこら中に増えていく。
これをアレロパシーというらしい。
しかし、ある程度まで増えすぎると、自らの毒素によって自滅して
いくらしい。
だから、一時ほど騒がなくなったのは、そうして
増殖の限界がある事が分かったからのようですね。

いろいろ調べてみると、雑草や連作障害をなくすために、植え付け前に
生やしてすき込む種類の植物もあるらしい。
これが答えなのかもしれない。

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