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南極の氷を食べてみよう!Χ →南極の氷をさわってみよう!〇


一度行ってみたいと思いながらもいまだその思いを果たせていない南極の地。(本気で思ってない)その南極に3度も行き、隊長も務められた方のお話を聴く機会が得られました。
鳥取市中央図書館内の会場に入るとなんと南極の氷が! 聞いてなかったよこんなの!という、嬉しいサプライズ。
講演前にさっそく触ってみます。特段ふつうの氷と違いません。ものすごく冷たいわけでもなくいたってごく普通の氷です。あたりまえですが。



まず惹かれたのは、この講演が行われるに至ったいきさつです。
実は白瀬南極探検隊の中に鳥取県出身者がいたという事実が最近になって判明し、ご遺族から南極探検の様子を記録した『南極記』という書物が図書館に寄贈されたというのです。




開けばそのたびに壊れていくという状態の本。めくると、




隊員だった西川源蔵氏の署名が。
「大切に読まれたし 紀念 西川」
西川源蔵氏は鹿野町出身で、上京して早稲田大学に在学中に南極探検隊に応募し採用されたそうです。
きっと、あちこちに貸し出されたのだと思います。県立図書館にも蔵書として同著が保管してあるそうですが、この書物にはさらに、



なんと、陸軍大将 乃木希典(のぎ まれすけ)の名刺が!
「壮挙を祝す」と、朱文字で。
南極からの帰還を祝う場で与えられたものを、のちに出版された『南極記』にはさんでいたようです。




南極探検隊の後援会長は、大隈重信でした。


お話の方はというと、わかりやすく面白くといった内容てした。その中で触れられたのが今TBSで放映中の南極観測隊のドラマのこと。
「あれは、まぁ、フィクションです。」と失笑ぎみに。




さて、お話が終わっていよいよみんなで南極の氷をさわってみようという段に。気泡が多いせいで、表面がデコボコです。
先生がガツガツガツとドライバーで突っつきますが、なかなか壊れません。やっとできた破片を水に浮かべて、気泡がはじけ飛ぶ音を聴いてみましょう。


南極の氷でオンザロックの図。

ところが、雑音が多いせいもあってあまり聞こえません。もともと厚い氷の中で圧縮されていたため、地表に掘りあげられ、日本に運搬される過程で氷とともに気泡自体も徐々に大きくなってしまい、はじける勢いも弱まるそうです。




これが推定1万年くらい前に地球に降り積もった雪が圧縮されてできた氷です。




そして気泡は、その時の地球の大気が封じ込められたものです。日本が縄文時代のころの雪と空気。
入国に際して検疫を受けてないので絶対に



飲用禁止です。(国立極地研究所)



なので食べました。内緒でかけらを。

素直な味でした。日本の軟水よりもずっとミネラル分が少ないので無味だそうです。
1万年前(推定)に地球に降った雪と空気を体に取り込みました。内緒ですよ。

そして聴講者がみな帰ってから、元の氷のかたまりのほうを抱えて耳に寄せると、
「ぷつ、ぷつ、ぷつ」と、
空気がはじけ飛ぶ音が!スタッフの方にも教えてあげて感動を共有しました。

1万年前(推定)の空気を耳で、そして舌で(内緒です)感じた日となりました。
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