Journal of Episodes & Occasional Enlightenments

思いついたことを自由につづります

ソニー、シャープ、大型液晶パネルの合弁会社

2008-02-29 01:26:26 | Weblog
先日、ソニーとシャープが、大型液晶パネルの製造、販売において合弁会社を通じて連携をすることを発表しましたね。
シャープが堺に建設中の第10世代パネル製造工場を分社化し、ソニーが34%出資するようです。

ソニーといえば、Samsungとの合弁会社よりFPDを調達していたので、今回はシャープと合弁と聞くと意外な印象もありましたが、これによって、FPDの供給については大方目処がついた、ということになるのでしょうか。世界一のSamsungと日本一のシャープの両方と組むという両面作戦で。

シャープは、独自にもAQUOSを展開し、ソニーとはライバル関係でもありながら、安定的にパネルが販売できる優良先を確保できる、というメリットは、堺工場への大規模投資に係るプロジェクトリスクを大幅に軽減する上で、大きいと判断されたのでしょう。

でもこの判断により、シャープはパーツメーカー(テレビのメーカーというよりはパネルのメーカー)への道を進むことを方向付けたのではないか、と少し危惧しています。
日本では、ブランド力が高いシャープも、大型テレビの主戦場となるアメリカではそうでもないような気がします。アメリカではソニーのブランド力はやはり強いです。
画像処理エンジンについても、ソニーやPanasonicのほうが良い、という話を聞いたことがあります。
日本の住宅事情では超大型のテレビは、そんなに需要は大きくないでしょうから、(せいぜい42ぐらいまででしょうか。)今回の第10世代のラインから採れる大型パネルは主としてアメリカ行きということになるのでしょうか。大型だとプラズマに一日の長がありパナソニックも黙っていないでしょう。小型のパネルでは、台湾メーカーも息をふきかえしており、価格競争は激化。おまけにビジオなる安いテレビがアメリカでは価格破壊を起こしてしまっているようで、薄型テレビメーカにとっては厳しいニュースばかり。

そういう状況が、シャープ、ソニー両社を、それぞれの道を明確化させるような決断させた、ということではないかと思います。

一人の顧客の立場からだと、いいものを、できるだけ安く(しかも早めに)供給してほしいと願います。(まだ我が家は厚型テレビなので。)