敷金・礼金の要らない物件。
所謂、ゼロゼロ物件というものがあります。
有態にどうなのかと申しますと、貸主にとっては
ゼロゼロマイナス物件と言えます。
これは、ゼロゼロで仕切ってくる管理会社が
入居者を紹介した広告料として、1ヶ月の家賃にあたる金額を徴収していくからです。
「ゼロゼロ物件」未明の家賃取り立て、保証会社に慰謝料命令
2月18日10時21分配信 読売新聞
敷金・礼金が必要ない「ゼロゼロ物件」に入居した福岡市内の30歳代の男性が、滞納した家賃の取り立てを午前3時まで受けたとして、家賃保証会社「フォーシーズ」(東京)と同社従業員3人に慰謝料100万円などを求めた訴訟の判決が17日、福岡簡裁であった。
野瀬真司裁判官は「生活の平穏を害して精神的苦痛を与えた」として、同社と3人に計5万円の慰謝料の支払いを命じた。
ゼロゼロ物件を巡っては、連帯保証人の契約を結んだ家賃保証会社による強引な取り立てなどが社会問題化している。弁護士らでつくる「全国追い出し屋対策会議」(大阪市)によると、保証会社への賠償命令は全国で初めて。
判決によると、男性は同社の連帯保証を受け、アパートを借りた。3か月続けて家賃(月額5万1000円)を滞納した2007年8月31日午後9時頃、自宅を訪れた同社従業員3人から6時間にわたって取り立てを受けた。
野瀬裁判官は、午前0時以降も取り立てが続いた点を問題視し、慰謝料を認めた。
最近ニュースで取り立たされるゼロゼロ物件を紹介する業者は
主物と従物という関係(無条件であれば、家に鍵は付いてくる物だ)に
「条件をつけた(家と鍵は別ですよ)」業者なんでしょうかね。
このニュース入居者さまに全く非がないと言っていいものかどうか
管理人からは、判断し難い内容です。
というのは、裁判や紙面には現れておりませんが
このようなトラブルのある入居者さんが、入居→退去されて
新しい入居者さんが入るまで、トラブルのない方と比べて
貸主は60~80万の損害を受けると考えられるからです。
入居者さまが貸主とのコミュニケーションさえ怠らなければ
本来簡単に「退去して欲しい」とは言えないのですが
昨今はそのようなコミュニケーションを煩わしいと思う方が
ゼロゼロ(&保証人不要)を好んで契約される傾向にあると
感じています。
何かが違うんですよね。
煩わしいと思えることが、むしろ大事なことであると
この歳になって思いをはせる管理人でした。
<東雲荘管理人>