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ニンテンドー3DSの尿液晶の真相を探る

2011-03-06 11:35:26 | ゲーム関連
去る2月26日、満を持してニンテンドー3DSが発売されました。裸眼立体視ができる、現状唯一の携帯ゲーム機です。しかし、発売直後からある報告がネット上で相次ぐようになりました。それは、

「上画面の色が黄色っぽい」

というものです。尿液晶と揶揄されたこの現象、真相はいったい何なのでしょうか。ざっとではありますが調べてみました。


最初の写真は、3DモードONでニンテンドー3DSカメラの起動画面を撮影したものです。


上画面だけでなく、下画面も全体的に黄色っぽくなっています。これは、デジカメ(ケータイカメラ)の自動補正機能が、上画面に合わせた結果だと思われます。これが意味することは、上と下の画面の色合いはほぼ同じだと言うことです。また、照明の色がやや黄色っぽかったため、その影響もあったかもしれません(赤枠で囲った部分の色が黄色っぽくなっているため)。


続いて、同じ画面を3DモードOFFで撮影したものです。


こちらはうって変わって、全体的に青白色になっています。黄色っぽさはほとんどありません。撮影条件は同じなのですが、こうも変わると言うことは、上画面の3Dモード時に現れる縦縞模様が、デジカメの色合い補正に影響を与えていることはほぼ間違いないと思われます。


最後は、本体設定画面を起動したときの写真です。3DモードはOFFです。


これは上画面が完全に黄色っぽくなっています。しかし、よく見ると・・背景色がはじめから淡い黄色になっているようです。下画面の4つの大きなボタンの周囲の色が黄色っぽいですが、これと同じ色になっているようです。つまり、この画面ははじめから黄色っぽいのです。


これだけでは万全とはいえません。人間の目で見た場合と、写真に撮った場合の色合いは違うからです。とりあえず比較用として、下にある色で塗った画像を用意してみました。これは何色に見えますか?



じーっと見ていると、だんだん黄色っぽくなってきませんか? これは別におかしくもなんともないんです。これは、バックライトの光の影響です。バックライトの光は普通白色ですが、いろんな色が混ざって白く見えているのです。太陽の光が白っぽいのに、プリズムを通すと7色に分かれるのと同じです。そして光は液晶面を通過する際に屈折したりしますが、黄色の光はほとんど屈折せずに通過します。よって、黄色部分が少し強くなるため、黄色っぽく見えるわけです。

上画面は、裸眼立体視を実現するために、多くのフィルターを重ねています。そのため、光はより多く屈折するので、黄色成分の光がより強まることになります。上の写真で、3Dモードのときに黄色っぽくなったのはそのせいでしょう。試しに、透明なビニールを何層にも重ねてみてください。無色だったビニールが、若干色を帯びているのが確認できると思います。これと同じことが、上画面で起きていると推測されるわけです。


よって、結論としては、尿液晶は「裸眼立体視液晶の特性」と言うことができます。3DSの場合、通常の液晶が下画面にあって比較できてしまうため、その違いが目立ってしまったのでしょう。本体によって、多少の違いもあるようですが、これは個体差によるものだと思われます。そもそも、裸眼立体視液晶を大量生産するのは今回が初めてであり、同じロット内でも微妙なばらつきが出てしまうのは仕方ないからです。どうしても嫌ならば、もう少し待ってから購入するのも手です。こういうものは、あとになればなるほど品質が安定するからです。


結局のところ、気になる人にとっては気になってしまうのも事実。よって、液晶の色合いを調節できる仕組みを設けて欲しいですね。輝度調節ができるのであれば、その辺もできると思うのですが。


いずれにしましても、実際に自分の目で見て確かめてください。ネット上の報告の中には、恣意的に誇張しているものも散見されます。また、写真の取り方によっては黄色っぽく写ったり、そうならなかったりします(上の2枚の写真のように)。あと、黄色っぽいと言う話を聞いたあとだと、余計に黄色っぽく見えたりします。そういう心理的なバイアスの面もありますので、ネット上の報告を鵜呑みにせず、自分の目で確かめ、体験した方がよいと思います。


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