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本棚の片隅で

3月22日

□本棚をいつからか整理するのをやめました。作家ごとにあいうえお順に並べると、絶えず本を移動することになります。それがめんどうになったのと、ランダムに配置した方がおもしろいんじゃないかと思ったのとで、テキトーにぶっこむようになりました。こうするとふと目についたことが本を読むきっかけになったりします。ただ探したい本を探すことが難しくなり、今は黙示録が見つからず困っているところです。。

□そんななか島尾敏雄だけは一つにまとまってる。最近はまったく読んでないからなんでしょう。



□島尾敏雄はノイローゼの奥さんに怯える日々を自伝的小説にした作家です。「死の刺」はわりと売れたらしい。他方で、夢を題材にした超現実的な詩を書く詩人でもありました。

□高校生の頃だったか、もっと後だったか、安部公房と三島由紀夫の対談で、三島が島尾は海外に持って行けば受ける、という話をしていた記事を読んだのが読むきっかけとなりました。もちろん、私がこれを読んだときは安倍も三島も島尾もとうに他界していましたが。

□あのなかに出てくる狂気の奥さんというのはだね、作り出された他者であって、作者が女房を気違いにし、その気違いの看病をして、そうしてくっついていてだね、自分にはどうしても他者が必要だから、他人をクリエイティブに作り出すっていう・・・。僕たちにはとてもそんな真似はできない。あれはやはりアウトローだな(三島)

□描かれた妻の狂気なんかじゃなくて、他者を創造する作者の方に狂気を感じるようでないと本は読めないわけです。興味本位で読まれたところも多かった「死の刺」ですが、フィクションとはなにかってことがわからないと、いかなる他人事は心になにも刺さってこない。

□パールイズミのスリップオングローブを使ってみる。POCのを買うつもりだったが、ケチってこちらに。でも、よくできてる。最近はGIANTのを使ってきたがまったくひどいものだった。まともなグローブは4千円からです。

□チネリのバーテープを買ってきたです。



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