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日々の余韻

  
  毎日、いろいろ、少しずつ・・・


  

立ち日のぼたもち ~四十九日法要~

2010-03-15 | 日記
うららかな春の日曜日

お隣のおじいさんの四十九日法要が いとなまれた。

お通夜の日は前日に雪が降ったため、
町中が冷蔵庫のように寒かったのに、
この日はコートがいらないくらいのポカポカ陽気

もう、そんなに日がたったのね・・・とちょっと感慨深い。

おじいさんの菩提寺は浄土宗。
ひととおり、読経やお焼香が終わったところで、
ご住職がお話をはじめる。

お焼香の正しいやりかたって初めて聞いた。
今まではなんとなく、見よう見まねでやりすごしてきた・・・

宗派や地域性もありますが・・・
と 四十九日のお供物のについて説明をしてくださる。

写真の ぼた餅は一人用に配られたものだけれど、
この5~6倍はあろうかという、大きなものが
お供えされている。

これは、「立ち日のぼた餅」、通称「あきらめのぼた餅」
といいます。

とご住職。

普通のぼた餅はもち米をあんこでくるんでいるけれど、
このぼた餅は、もち米の上に、あんこが乗っかている。

いくら、あんこをほじくっても、一度ご飯にあたってしまうと、
もう二度とあんこに当たることはない。

残された人たちも、亡くなった方を思って、いつまでも悲しんで
前に進まずにいても、もう会うことはできない。
ならば、あきらめて、前を向いて先に進んで行こう・・・
との願いが込められているそうだ。

その隣には、小さな丸いおもちが49個。

亡くなった人は49日かけて、自分の進むべき
浄土にたどり着くらしい。
その間には、様々なことがあり、なかなか大変な
道のりなのだそうだ。
なので、1日1個づつのおもちを糧として、
遠くチベットの先にある浄土にたどり着く・・・
とおっしゃる。

ちなみに、ぼた餅とおはぎの違いは、
春の牡丹の季節に食べるか、秋の萩の季節に食べるかの
違いだけだそうだ。って知らなかったのは私だけ?

南無阿弥陀仏とは
「お釈迦様、どうぞ助けてください」
という意味だそう。
亡くなった方のために、仏壇にお線香などお供えするときは
この言葉を唱えてあげてください・・・とも。

ふだん、お経を聴くだけで、何のことやらって感じだったけれど
こうして、話を聞くと、なるほどなあと思う。
若いご住職だったけれど、こういう風にわかりやく解説して
いただけると、仏教がぐっと身近になる。

最近、家族で、「聖おにいさん」という、
ブッダとイエスキリストを主人公にしたマンガに
はまっているので、なおさらかもしれない。

ちょっと不謹慎かしら・・・

遺骨をお寺に託し、祭壇をかたづけて、
すこしがらんとした部屋で集まった人たちとお茶を飲む。

ひとくぎりがついたね・・・と。

おじいさんは、浄土とやらにたどり着けたのだろうか?
どうぞ、やすらかに・・・

合掌



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