夢を見るのは ただ だから。

 ~Shizen放浪記~

愛さん

2006年09月26日 16時58分30秒 | Weblog
「お久しぶりです、覚えてますか? ランチご一緒しませんか?」

確かに聞き覚えのある声で目が覚めた。
声の主は『愛さん』。
俺の路上活動初日、最初に作品を買ってくれた人。
その後半年以上連絡は取っていないし、もちろん会ってもいない。
ただ、1番最初に自分の作品を評価してくれた『俺を知らない人』なので忘れる事は無い。

何か高級そうなランチを御馳走になった。
席上で色々楽しく話をしたのだが、彼女は自分の素性については語らない。
俺の過去についても、聞かない。
俺が行き詰まった時、ピンポイントで現れる関西弁の貴婦人。
謎の人だ……。

食事の最中、愛さんがこんな事を言ってくれた。
「あの日だけでもあそこ(金山)の路上にはあなたと同じ様な人間は沢山いた。でも殆どの人の作品は乱暴に描かれている。しかしあなたの作品には繊細さがあった。」
愛さんありがとう。


もし…もしも………俺の作品が他人の心を1ミリでも動かす事が出来るなら、俺は天才なのだろう。
しかし、こんな格好悪い天才も見た事が無いな。

そんな事はどうだっていいや。

俺はオレの為、そして誰かの為に作品を描く。
専門家の偉い様に誉められるだけの作品は絶対描かない。
そう決めたんだ。


愛さんは俺の作品の中に微かな輝きを見付けてくれたのだと思う。
そんな人が増えてくれればいいね。
愛さんとはこれから先も接点がある事だろう。
謎な人だけど、こんな繋がりも楽しいよね。

ごちそうさまでした。

テメェらドコ見てんだ!!

2006年09月24日 05時17分18秒 | Weblog
イソップ物語の中に『アリとキリギリス』という話がある。
暑い夏の間、汗を流して一生懸命働いたアリ。それを見て笑いながら歌ばかり歌って遊んでいたキリギリス。しかし厳しい冬になって食糧を失ったキリギリスはアリに助けを求める……。

日本の『昔話』然り、外国の『童話』然り……一生懸命働いて、正直に生きた人間は幸せになると相場が決まっている。
神様や仏様もちゃんと見ているハズ。


親友が倒れた。
一生懸命一生懸命働いて、倒れた。
天才と呼べる人間では無いのに、組織の中でエリートコースを突っ走って来たから、どこかで何かが消耗していたのだろう。

俺は神だとか仏だとか…そういうものは信じない。
だがな、もし本当にいるのなら……神様、仏様よ、よーく聞け。

「テメェら一体ドコ見てんだ!!!」

俺みたいに生きる目標すら失いかけてる人間がピンピンしてて、懸命な人間が倒れるなんてオカシイじゃねぇか……。

イイ奴なんだよ。
頼むからこんなトコで遊ぶのはヤメてくれ。

廃人

2006年09月22日 19時25分53秒 | Weblog
「飛べないな………」


最近、廃人になる事が多くなった。
 今日も廃人。
今何時かも分からない。
ただ目線が天井と左右の壁を往復するのみ。
夢を見るのもちょっと休憩だな…。

廃人になった途端、殆どの人間が近付かなくなった。
俺が逃げてるのもあるけど。
人間って頭イイ動物だな。

「もうさぁ、先生じゃないんだから……」って弟に言われた。
「ポケットに1000円あっても貯金がゼロだったら『お金無い』んだよ」とも言われた。
そうだよ。知ってる。

ポケットに金を入れずに平気で「飲みに行こう」って言う奴、レジで「コレで」って6円ぐらい出す奴、顔を見る度に「おごって」って言う奴、給料日に必ず遊びに来る奴、会計の時勝手に「ごちそうさま」とか言う奴…………。
人間なんていろんな種類がいるんだ。
ポケットの外は俺より金持ちなのも知ってるさ。

それがどうした。

「ついて来るなよ」って言っても尻尾を振ってついて来る犬を蹴り返す事は俺には出来ない。そこに野良犬と血統書付きの差は無い。
でも案外それが出来る人間が多いのも事実。

馬鹿と言いたければ言うがいいさ。
笑いたきゃ笑うがいいさ。
俺は自分のして来た事は絶対間違っていないと思っている。
だから自分のスタイルは貫こうと思う。


今は、廃人。
だけど心の輝きは失っていない。


Key Note

2006年09月10日 01時00分37秒 | Weblog
「ヤバイな……」


モチベーションが上がらない。
それだけならまだしも、下がりまくり…。

どうなってんだ?


 どうしても完成させなければいけない1冊のノート。
ここには夢や希望が詰まっている……ハズ。

今日もガストで3時間………で0ページ。
頭の中の事を書くだけなのに。


どうなってんだ…。


IQ200の欠陥製品

2006年09月02日 16時32分28秒 | Weblog
「Over The Trouble 信じろ どんな事があっても 今が人生で最悪の瞬間……」

勢いだけで今日を乗り越えられていた頃、確かこんなフレーズの歌があったっけ……。


今、集中して考えたい1つの事がある。
とりあえず、それが終わるまでは他の事をしないと決めた。
本気で頭を使うのは凄く疲れるから。

今、俺の頭の中の相棒は全くのポンコツでフリーズばかりしている。

俺が母親の腹の中で小遣い片手に自分のパーツを選択してる時、商店街の外れの路地裏のコンピューター露店商のオッサンがニヤニヤしながら1個の集積回路を手に取って言ったっけ。
「兄ちゃん、コレなぁ、実はまだ発売してへんねんけどな、『IQ200』のスーパーコンピューターの試作品やねん。今日裏ルートで1個だけ、1個だけ超極秘入手したんや。性能面は間違いあらへん! 普通なら10億は下らん所を今日は………誰にも言ったらアカンで!……3980円ポッキリや!! コレは買いでしょう!ど~やっ!!!」
若かった俺は怪しいと思いつつも瞳を輝かせながら他のパーツ代をかなり削ってポケットから3980円を出した。
今考えると変な関西弁を操るその露店商のオッサンは友人のオガに似ていた気がする。

『IQ200』が歌い文句のハズなんだけどな……。
でも、元々欠陥商品っぽいんだけど…。
扱い辛いったらありゃしない。


………という訳で今は貧乏だ。

それがどうした。


頑張れ、俺。