きのこのこのこ

きのこのこのこ

自分の思い

2018年04月24日 19時19分07秒 | 相場
これは買いだと思いながら空売ったりこれは売りだと思いながら買っていくことは普通の人間には難しい(笑)

自分の思いに反する行動を敢えて淡々と実践できる能力というのは希有なものだ。

一見すれば自分を信じていない行動ということになるが、実際は自分の思いさえも過信しない、信用しない自分というものを確立出来ている自己信頼が出来ているということになる。

傍目には矛盾する思考と行動の不一致も相場師としては大正解である。

大抵はこうなるはずだこうならねばならないという拘りを持ってしまう。

含み損拡大しようものならもう何とかしてほしいという期待感で心のどこかでこれは間違っているやばいという気持ちが生じていることを意識的に見逃しながらポジションを保持し続ける。


どうしても自分の考えというものに拘ってしまうのが人間である。

知識を得れば得るほどますます自分は他人とは違う、相場に精通してる、先見の明があるとうぬぼれていく(笑)


そしてこれは買いだと思った自分自身に徹底的に拘り抜くのである。

空売りが正解だと市場が示し続けてもそこに反応できないのである。



私はこの人間的性質への対処をずっと考え続けてきた。

何をすればよいのだろうか?

自分が買いだと思うこと自体は避けることは決してできない。

いやむしろそういう動機があって初めて相場を張れるのだから無くては困る衝動である。

衝動とは述べたがそれは別に感覚的な判断のみならず、論理的客観的判断によるものも、最終的には自分の思いとなる。

よってそれを避けることはできない。

となると次は自分の思いをどう処理するかということを考えればよいのだろうとなった。

自分の思いをどう固執させずに、参考程度のものにするのか?

ここだと確信を持って仕掛けるそのときは自分の思いは強い。

しかしそこでその強さを即弱めていく必要がある。

それはすべて値動きに身を任せようとする意識を持つということである。

順行するなら保持し、逆行するなら見切る。

これを徹底的に自分の身体に覚えさせることである。

自分の思い<事実の値とするために値動きを見続けるということである。


私が日頃から市場の考えに従えと述べ続けているのは自分の思いを弱めさせるためのものである。


思いより先に身体が反応する状態が理想である(笑)


自分の思いは決して無くなることはない。

むしろ最初の動機としては必須である。

だが最初の行動後の対処は常に自分の思いを排除しなければならない。

排除できなくても薄めていかねばならない。

そのためには結局市場の考えに従うということを自分の身体に落とし込むしかないのである(笑)


翁の相場道より