gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

「パネルシアターを演じる」ということ・・・その2

2007-12-24 14:43:24 | パネルシアターを演じる・・・ということ

一人でパネルシアターを演じるとき、パネルボードの左右どちら側に立ったら良いのでしょうか?

前回にも申しましたが、三人以上で上演する場合は、それぞれのグループにより様々なパターンに分かれてしまうでしょうから、ここでは考えないことにします。

二人で演じるときは、パネルボードの両側に一人ずつ立ち、絵人形の貼り位置によって、あるいはお話の構成などによって、二人が分担して絵人形を貼ったり取ったりする・・・ほとんどの場合は、このような感じで上演されていると思います。もちろん、二人で演じるといっても、一人が伴奏やBGMを担当し、実際に演じるのは一人・・・ということもあるでしょう。そうすると、この場合は一人と同じことですよね。

古くからパネルシアターをなさっている方々、しかも人形劇や演劇などの経験や知識をお持ちの方々、そういった指導的な立場にあるような方の中には、パネルシアターも演劇の一形態なのだからという理由からでしょうか、舞台のルールのようなものに拘る方もいらっしゃいます。

そのひとつが、舞台には上手・下手(かみて・しもて)があるという決まり事です。そうするとパネルシアターの場合、演者は当然パネルボード(舞台)の上手(かみて)に立って演じるべきだということになります。つまり、観客から見て、演者はパネルボード(舞台)の右手に立つということです。そして当然、パネルボード上のお話も、(向かって)右から左へ展開していくのが基本となります。

事実、パネルシアターの本に収められている絵人形の型紙(下絵)や見本の多くは、そのことを前提にして描かれています。それは、その本の著者が、理由はどうあれ、実際に右手に立って演じているからです。私自身も、パネルボードの(向かって)右手に立って演じます。でもそれは、私が右利きで、そのほうが演じやすい・・・という理由のみからです。

皆さんのなかには、当然左利きの方もいらっしゃるでしょうし、たとえ右利きであっても、パネルボードの(向かって)左手に立ったほうが演じやすいという方はいらっしゃいませんか? もしそうであれば、上手・下手(かみて・しもて)ということに拘らず、自分のやりやすいほうに立ったら良いのではないでしょうか。ただし、(向かって)左手に立って演じる場合には、本などの型紙(下絵)の一部については、左右を反転させて制作する必要があると思います。パネルボード(舞台)上における構成を、全部反転させることになるからです。

これは、相当の暴言かもしれません。でも、「パネルシアターを演じる」ということは、突き詰めてしまえば、「絵人形を一種の小道具として使って、演者のパフォーマンスを見てもらう」ということではないかと思うのです。だからこそ、パネルボードより前に出て、時には絵人形を手に持ったままで動かしたり、時にはパネルボードの真ん前に出たりすることも有効だったりするのではないか・・・そのように思うのです。また、それだからこそ、同じ本に従って作った作品であっても、演者によって百人百様のパネルシアターになるのではないのでしょうか。

このように考えますと、「一人でパネルシアターを演じるとき、パネルボードの左右どちら側に立ったら良いのでしょうか?」という最初の設問には、明らかな矛盾が見えてきます。そうなんです。パネルボードのどちら側に立つのかではなく、まず演者がステージの真ん中に立つものとし、その演者の立ち位置を基にして、どちら側にパネルボードを配するかというふうに考えるべきなのです。主演は演者であり、パネルボード上の絵人形は助演なのですから・・・。

次回は、パネルシアターにおけるパフォーマンスということについて考えてみたいと思います。


コメントを投稿