篠原教授の日々考察

脱サラして「伝える」お仕事をしています。
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「#Kutoo 緊急院内集会によせて」代読全文

2019-06-12 15:03:12 | インポート
昨日開催された #Kutoo 緊急院内集会の場で、Change.org の遠藤まめたさんに代読いただいた当方の意見書の全文を掲載いたしました。


この流れが、多くの女性の就労環境の改善の一助となりますように。


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#Kutoo 緊急院内集会によせて

この度、#Kutoo についての院内集会が開催されることを大変嬉しく思います。
また、多くの足の痛みに苦しんできた女性の声を代弁し、自費を投じて活動を続けてくださっている石川優実さんにも感謝申し上げます。


私はマナー講師として、TPO に合った服装を指導することが多くあります。
冠婚葬祭の列席においての足元。
新社会人が会社で働く上での女性の足元。
就職活動における女性の足元。
これらは「つま先の開いていない、パンプスなどが好ましい」とお伝えします。

しかし、自身が販売業、接客業に従事した際、感じたことがありました。
販売業も、接客業も、お客様をお迎えし、心地良く過ごしていただく場ではありますが、
販売業では「こんなに動きまわって、在庫の出し入れも、荷物を運んだりもするのに」、
接客業では「こんなに長時間立っている仕事なのに」
「なぜ動きにくく、足が痛くなる形状の靴を履かなければならないのか」
と疑問を持った ことがありました。
販売や接客の仕事の場合、服装の指定に「パンプス」と記載されている職場が多いことがあり、指定に従って勤務した結果、生じた疑問でした。

もちろん、理解ある職場では相談をした際「パンプス」以外のストラップシューズや、フラットシューズ、ローファーやヒールの低い靴でも良いとしてくださるところもありました。
しかし、「マナーだから」の一辺倒で、足の痛さが改善されない職場もありました。


マナー講師の立場から、雇用主に問いたいのは「御社の業態でのお客様への心遣いと、従業員の働きやすい服装の、よいバランスはどこにあるのか」ということです。


マナーは、ルールではありません。
時代と共に変化するものでもあります。


今回、タグ(#Kutoo)で多くの意見が発信されている中には「マナーなのだから、パンプ スを履くべき」というものも見受けられました。


マナーは当人と周囲が心地よく過ごすための気遣いの形です。


そこに、どちらかの苦痛を伴うものは、はたしてマナーなのでしょうか。


例えば冠婚の場では、列席者は式の間はパンプスを履いて、主賓への心配りを表現するとして、式をお手伝いする式場スタッフは労働に向かないパンプスである必要はあるでしょうか?


最近では、この疑問に気付かれた企業も多いのか、式場スタッフは、かがんでの作業も多いことから「男女とも、パンツスタイルでヒールの低い靴」を着用していることが多くなりました。


就労の面を考え、「業務に従事しやすく、場に合った靴」であることが残された結果だと思 います。


このように、マナーは互いに過ごしやすい環境を作るためのものであり、そのために変化していって良いモノです。


この#Kutoo の動きを通して、多くの職場にて「現在の就労について、適切な服装と靴のありかた」を見直すきっかけとなればと考えます。


また、そこには「パンプス」という靴の種類への認識の薄さもあると感じました。


「パンプス」は一つの形状を指します。
他にも靴には様々な形状があります。
「女性はパンプス着用」と記述することで「健康被害につながる靴を指定している」こと も、どうか認識をいただき、議論いただくことを切に願います。


男性の「ビジネスシューズ、革靴の着用」に加え、女性には「ヒールがある」ことが加味されています。
現在の就労環境としてその加味が必要なものなのか。
必要であるならば、それが健康被害にならないようにするには、どのように就労環境を整えればよいのかご検討いただければと思います。


院内集会にて多くの意見交換が行われ、新たな未来を考える機会となることを祈ります。


以上


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